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〜 創想雑誌 〜
−>>2014/06/01/(Sun) 帰国の途。前夜。
- アメリカ・サンフランシスコでのロケは、無事に終了しました!!!
今回も楽しいアメリカ・ロケとなりました。
何を撮影していても興味深いし、撮される側もノリノリで楽しんで下さっている方々が多くて、現場を盛り上げてくれました。
ガイド役の現地の女の子も、番組の求めるタレントとしては最上級にマッチング。
サンフランシスコはお天気にも恵まれ、日中は青空の下で撮影できました。
残念だったのは、流石に「霧の街」サンフランシスコ。
ゴールデンゲートブリッジが、連日霧に覆われて、まともに撮影できませんでした。
最終日も橋の近くまで行きましたが、この日は完全に霧に隠れて、主塔の存在すら確認できませんでした…。
次回以降、リベンジですね。
<こんな状況でも、街まで戻れば青空なんですよね。>
今回のアメリカロケで、積算滞在日数が最も多い国がアメリカ合衆国になったのは確実です。
厳密にカウントしたわけではありませんが、これまではフランスが一番滞在日数が多いと思っていました。
個人的趣味では、ドイツかスイスあたりで長期滞在してみたいのですが……なかなかチャンスが(笑)
アメリカは国土も広大で、州によって様々な顔がありますから、また色々な州に行って見聞を広めたいですね。
有り難いことに、私は“ I ビザ”も取得させてもらっているので、アメリカロケが有れば渡米する候補者になりますし、今後も期待です。
さて今は、サンフランシスコは6月1日の24時前。
明日2日の飛行機でこちらを発って、日本時間の3日に帰国いたします〜。
−>>2014/06/04/(Wed) !RESTORE。
- ただいま〜。
無事帰国です。
さて日本に帰ってきて、まずやらねばならないのは GY-HM650 のファームウェアアップデート!!!
V0300 に更新だ。
60p キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!
――と、とりあえず 60p にはしたが、特にテスト撮影もせず早朝からバタバタ……。
ビデオ近畿さんに、例の「クリップ名が重複」する現象の確認と、IDX LC-2J のスロット1のバッテリー充電エラーの問題に関して、情報交換に行く準備だ。
ビデ近さんの動きは早く、私が先日の創想雑誌を更新した日に直ぐに各メーカーに連絡を取ってくださり、また即座に私の方にも状況連絡が入っていた。
今日、ビデ近さんに伺ったのは追加の情報と、問題を起こす IDX LC-2J の持ち込みの為だ。
クリップ重複問題については、在米中にすでに JVC からのリターンがビデオ近畿さん経由で入っていた。
JVC も、ビデ近も動きが早い!
が、JVCでは症状を確認できない、という連絡だった。
私の所では現に出ているので、何らかの発生要因があるはずだ。
帰国後、他の HM650 でも確認したが、現象は発生。
最新の V0300 でも同じだ。
今朝は、クリップ名重複の再現因子を特定してから、ビデ近さんに赴いて、店頭で鮮やかに症状再現しようと思ったのだが、残念ながら因子特定には至らず。
因子は特定できないが、現象は何度でも再現できる。
それで、ビデ近さんに行ってから、店頭で再現実験して要因を詰めていく。
すると、どうもバッテリー交換とタイミング違いのカード交換が要である感じになってきた。
発生因子を絞り込み、あるいは特定できておらず、他にもTCはリジェネ、クリップはクリップコンティニュアスモード、QuickTime MPEG2 35Mbps 1080 60i という設定もひっくるめているが、どれが関係ない要因かの切り落としは出来ていない。
とりあえず、少なくとも上記の条件を満たせば、JVCでも再現できるはずなので、上記諸条件を JVCに伝えてもらうことになった。
あと、もう一つ不思議な現象が V0300 で発生中。
V0300 では、記録形式がQuickTimeの場合、新設の“DCIMフォルダ”にクリップが記録されるようにデフォルトでなるのだが、その状態で、SDHCカードを抜き差しすると、!RESTORE警告が毎回でるという不可解な事態に陥った。
通常、!RESTORE警告はカード内の管理ファイルが壊れたりしていると表示されるもので、記録中にカードを抜いたり、クリップコンティニュアスモード時にクリップを閉じずにカードを抜くと、そのカードを再挿入した際に「!RESTORE」の表示で警告される。
が、今回はノーマルモードで録画を行って、カードアクセスが無いのを確認してカードを抜いている。
しかし、そのカードを差し込むと!RESTORE警告が出るのだ。それも毎回必ず。
これも合わせて、ビデオ近畿で確認。
すると、ビデ近さんの店頭機では、そういう症状が出ない……。
カードの問題とも思ったが、私のほうではビデ近さんのカードを借りて使うと !RESTORE警告が出る。
そこで、私の HM650 のシーンファイルをビデ近の店頭 HM650 に読み込ませてテストしたところ、あら不思議!
店頭機でも !RESTORE警告 が出るようになってしまった。
何が問題なのか???
これも原因は特定出来ず。
ファイル生成に関する設定が直接関係しているわけではないように思える。
何か全然関係ない設定がバグとして絡まりついているのではないか?? という感触だ。
こちらも、シーンファイルを添付して、JVC の開発陣に送ってもらうことになった。
とりあえず、今日の昼過ぎまではこんな感じで、HM650 V0300 のバグ?探し。
まだ、60p の実力や、オートフォーカス性能について細かな検証は行えていない。
上記2件は、再現条件は限定されるのだろうが、現象自体はユーザーにとって大きな問題だ。
少なくとも私の設定や使い方では、致命的とも言える状態なのだ。
幸いなのは、ビデ近さんの対応が早く、JVCさんの動きも驚くほど俊敏な事だ。
原因が特定されれば、恐らく修正は難しくない類のバグだ。
近いうちに、V0301 などで改修が入ることを願っている。
あ、そういえば、V0300でホワイトバランスを取るときのエリア表示枠が変わりましたね?
−>>2014/06/05/(Thu) 平面性。
- 我が家のリビングシアターの上映スクリーンは、シアターハウスさんの『ブラックマスク付シアターキューブ (ワイド100インチ)』。
サイズや質感もよく、初めてのスクリーン購入として最適な1枚を選んだと思ったのだが、1つだけ気になった点がスクリーン面の“波打ち”だった。
※参照:http://next-zero.com/ToppageCNT/sousou-zasshi/nicky.cgi?DT=20140304A#20140304A
映像が“パン”するシーンで顕著で、映像がうねうねと波打って見えるのだ。
私としては、これがどうしても気になってしまった。
張り込み式のスクリーンではなく、電動巻き上げタイプの物なので、平面性の維持が難しいのは理解していたが、どうにか改善できないものかと、ダメ元で製造・販売元のシアターハウスさんに連絡した。
こちらの症状などを、写真で確認して頂いて、これは製品としては許容範囲の平面性なのか確かめて頂いたところ、「商品出荷の際に全数チェックを行い、クリアした商品のみ出荷(中略)(写真から)弊社出荷範囲内の状態と判断いたしております。」という回答を頂いたのだが、嬉しい事に「ご購入後間もないこともありますし、今後も大切にご使用頂きたいと思いますので(中略)新しい生地に張替えを行いたいと思います。」という望外の回答を頂けた。
その後、私の方がバタバタと慌ただしくなってしまい、直ぐにスクリーンをシアターハウスさんに送り返せなかったのだが、先月の渡米のタイミングに合わせてスクリーンを返送した。
渡米中に、シアターハウスさんから連絡があり「生地状態につきましては出荷範囲内の状態となっております。」という判断を頂いた上で、なお「生地の張り替え」を行って下さるという内容だった。
それだけでも有り難いというのに、更には、平面性の向上の為に“スクリーン生地のカット”をご提案頂けた。
我が家の設置条件上、下ろしきっていないスクリーン生地長(黒色部分)があり、それが影響してスクリーン面に縦皺を生じさせている様なのだ。
実際、ファクトリーで撮影された写真で確認すると、同じスクリーンでも、生地を下ろしきるとシワが見事に消えていた。
返送したスクリーンには、我が家でのスクリーン降下位置がメモリされているので、そのメモリされた高さを元に、余計な生地をカットし、それで平面性を向上させられますよ――という提案だったのだ。
素晴らしい提案だ!!!
すぐさま「その様にお願いいたしますm(_ _)m」とメールを返し、スクリーンの張り替えと生地カットを実施して頂き、ちょうど私の帰国日に我が家にスクリーンが帰ってきた。
早速、元の位置にスクリーンを設置し、平面性――パン映像でうねりが気にならないかチェックする。
……………! Wonderful!!!!!!!
以前とは全く違います。
前の状態では、映像の“うねり”ばかりが気になって頭に入ってこなかったようなシーンも、実に綺麗なパン映像になっています。
どのシーンを観ても、違和感はありません。
細かいことを言うと、スクリーンの左右両端が少し反っている為に、そこの部分だけは平面性が崩れていますが、視聴上は問題ない範囲です。
前の物は映像全面がうねっていて、どうしようも有りませんでしたが、新しい物はスクリーン左右が少し歪むだけで、しかも“うねる”というよりは少し曲がって流れ込んでくる…という具合に映るので、視覚上の阻害要素は小さいのです。
シアターハウスさんは顧客の細かな要望に本当に真摯に応えて下さいました。
個人では、10万円のスクリーンというのは決して安い買い物ではありません。
そして、それは当然長く使い続ける物になります。
そういった点を、シアターハウスさんは大切にしてくださり、売ったら売りっぱなしではなく、しっかりと後々までサポートをしてくださる事が、非常に魅力に感じました。
『創想雑誌 2014/03/04/(Tue) アフォーダブルなリビングシアターの完成。 』のコメント欄で、rycooさんが仰っているように、シアターハウスさんは経年変化した生地の張り替えサービスなどもリーズナブルな価格で行って下さるようで、ユーザーと共に長くあるスクリーン、ホームシアター環境を提案なさってくださるのが嬉しいですね。
この度は、本当にありがとうございました。
これからドンドン、スクリーン上映を楽しみたいと思います。
※シアターハウス:http://theaterhouse.co.jp
−>>2014/06/09/(Mon) HM650@V0300・マニュアルフォーカス距離表示。
- JVC GY-HM650 の最新ファームウェア V0300 では、1080 60p 50Mbps(H.264)の実現や、ZIXI による映像ストリーミングなど機能向上・追加の点で、1つの完成形を見せたと思う。
そういった大きな変化以外にも小さな改善点が様々あり、従来ユーザーにはより使い易く、新規ユーザーにも馴染みやすいカメラに進化し続けている。
今回のバージョンアップで改善された点で、就中、大きく評価したいのは「マニュアルフォーカス時の距離表示」である。
V0300 では、マニュアルフォーカス操作時に、合焦距離を示す数値表示の段階が細かくなり、フォーカスオペレーションのマニュアル運用が、より正確に行いやすくなっている。
V0208 までのバージョンでは、合焦距離 5.0m までは 0.1m単位での表示であったが、5.0m以降は 1.0m間隔、さらに 10m からは 10m / 20m / ∞ という飛び飛びの大雑把な表示になっており、中望遠から望遠域に掛けては合焦距離表示を指標に、マニュアルオペレーションすることは難しかった。
特に、舞台撮影などでは、20m〜30m前後の合焦距離で運用する事が多く、舞台上の出演者の立ち位置に対して、手前と奥での距離の違いに対応する為に、従来の合焦距離表示は参考にならず、拡大フォーカス機能を併用するなど、工夫が必要であった、
このような実運用上の問題から、合焦距離表示の特に 10m 以降に対しては表示間隔を細かくして欲しいと、以前から要望を出しており、今回のバージョンアップで実現した形である。
以下の動画が、V0300 で改善されたマニュアルフォーカス時の合焦距離表示である。
※再生時に音楽が流れます。
このように、10m以降も 1m単位で合焦距離が表示されるため、中望遠から望遠にかけてのフォーカス指標として問題無く活用出来そうだ。
ただし、この様に 10m以降が 1m単位で細かく表示されるのはズームレンズを望遠側で使用した場合だ。
広角端の場合は表示間隔はやや大雑把になり、2.0m あたりから段々と間隔が広くなり、後半は 5.5m/8.5m/17m/∞ という値を取る。
1/3インチCMOS の広角端なので、上記のような表示間隔でも実運用上はフォーカスボケなどはそれほど心配する必要は無いと思うが、注意点としては、例えば望遠側にズームする前に広角側で予め合焦距離を合わせておく――といった事は出来ない訳である。
ちなみに、望遠側で細かく合焦距離を決めてから広角に引いた場合は、広角側でも細かいフォーカス距離表示が維持されるが、その後に広角側でフォーカスリングを動かすと、広角側の大雑把な数値表示に戻ってしまう。
中望遠(ズーム数値で“50”)程度の場合、数値間隔は 40m以降は大雑把になるもの、望遠端に近い細かさを維持している。、
この様に、ズーム比によって合焦数値の間隔に差が出てくるのは、恐らくはバックフォーカス式の合焦システム上の制限か、HM650 のフォーカス駆動制御上の問題だと考えられる。
実運用上の障害は殆ど無いと言えるが、マニュアルオペレーションユーザーの念願とも言える合焦距離表示が細かくなったという喜びが大きい分、この様な広角側の限界は少し残念でもある。
そうは言うものの、実運用上意味のある中望遠以降の合焦距離数値が細かくなったことには非常に意義が有り、価値がある。
HM650 は、マニュアルにせよオートにせよ“フォーカス”に課題のあるカメラとして付き合いの始まったカメラである。
そのため、毎度のバージョンアップによるフォーカス挙動の変化・改善には敏感に観察・検証してきた。
どれほど明るく撮れようと、高ビットレートで撮れようと、フォーカスが合っていなければ映像として話にならない。
今回の合焦距離数値の改善は、その意味で V0300 の最大の魅力と言えるのだ。
今後の舞台撮影などで、その真価を発揮してくれるものと期待している。
末筆ではあるが、JVC技術陣の不断の改善努力に敬意を表するものである。
* * *
なお、現在私は、中央ヨーロッパの某国、アドリア海とアルプス山脈に接する風光明媚の国に今日より滞在中です。
−>>2014/06/11/(Wed) Former Yugoslavia。
- 現在、私は中央ヨーロッパの某国――仮にA国としておきましょう――に滞在しています。
この国は、旧ユーゴスラビアの構成国の1つで、90年代初頭に十日間戦争にて独立を果たした国家です。
※2015年7月追記:某A国=スロヴェニア共和国
A国はこの番組でも初めてのロケ先。
日本のメディアの露出はそれほど多くないので、今回は国名を敢えて伏せておきましょう。
答え合わせはオンエアにて。
今回の取材は首都を中心に、名所を回っています。
首都といっても、日本の地方都市クラスの規模。
他のヨーロッパ諸国に見られる様に、旧市街は自動車の進入が禁止されているので徒歩移動中心になりますが、1日もあれば新市街も含めて十分に一日で踏破できそうです。
<旧市街では Libec RC-70 が活躍。が、同時に過酷な耐久テスト状態。ロケ最後まで健在か!?>
緑が多く自然豊かで、街中からは山頂に雪を頂くアルプス山脈も見えます。
人々は、まじめで穏やか。街はゴミが少なく、信号は守り、まじめに働き、丁寧。
居心地は凄く良くて、まだ滞在3日目にも拘わらず、何故だか既に長い時間滞在しているような気になってしまいます。
初日は、ウィーン経由でA国入り。
シェンゲン協定圏内なので、機材のカルネや入国審査は、乗継時間に余裕のあったウィーンで済ませてしまいます。
特にカルネは、ウィーンのような国際都市で処理してしまった方が手っ取り早いのが常。
国によっては、税関職員がカルネを理解しておらず、職員間をたらい回しになる事もあります。
5年程前に訪れたスロバキアの某地方空港では、資料ファイルを引っ張り出して、職員総出で過去ログからカルネ処理を研究。
マニュアル通りに、全ての機材の梱包を解かされて、全機材をチェックされて……結局カルネに1時間以上もかかるという事態を経験しましたし、田舎な国ほどカルネには時間がかかります。
ちなみに、今回のウィーンでは機材に関してはノーチェックで、書類処理のみでOKでした(職員にも拠る)。快速快速!
2日目からはロケ開始で、街のインサート・実景撮りをし、3日目の今日は出演者の女の子を加えて、料理やファッションを撮影しました。
今回の海外ロケは、前回のアメリカロケから中5日という海外ロケのハシゴ。
アメリカから帰ってきてからも、旅支度は殆ど解かずに、そのまま今回のロケに流しました。
アメリカロケと今のロケではディレクターさんは違いますが、前回のロケの記憶が新しいので、自分の中での前回の反省点を踏まえながらのロケになっているので、やりやすいです。
こちらは、毎日お天気も良く、ロケは順調。
日差しがジリジリと挿すように厳しいですが、私もカメラも元気です。
−>>2014/06/15/(Sun) MagSafe的LANC接続.。
- GY-HM650 での撮影の際に、必須アイテムとなっている「自作LANCリモコン」。
※http://next-zero.com/Lib/LANC-RemCon/
既にご導入頂いた方々には好評で、某社さんには3個も発注していただいたり、ご愛用頂いている。
そういえば、ltsさんからもご注文頂いているのだが、未だに製作してなかったり忘れてたり…。スンマセン!
勿論、私も三脚のパン棒にLANCリモコンは取り付けて、パン棒を握ったままで「拡大フォーカス」や「フォーカスアシスト」「PUSH AUTO FOCUS」機能を実行している。
そんな便利なアイテムなのだが、使いこなしていくうちに、大きな課題にぶち当たってしまった。
「ケーブルが邪魔」
そりゃそうだよね。
だって、LANCはワイヤードだもの。
で、無線LANCにしました!!! ……というハイテクな話ではありません。
そんな技術もってませんから。
舞台撮影のように、基本的に四六時中、カメラを三脚の上に据えて取る様な形態の撮影現場では、LANCコネクタを抜き差しする回数は限られている。
だからそういった現場では特にLANCコネクタの抜き差しは煩わしくないのだが、例えば今やってる海外ロケなどでは、三脚撮影と手持ち撮影が交互に入り交じり、その都度LANCコネクタを抜き差ししなければならない。
グルメシーンなどでは、試食カットの照明とフレームを決める為にカメラを三脚に据えた次の瞬間に、ディレクターから「今時間あるから、手持ちで店前で“前振りカット”とろうか」とか言われ、その後また店内に戻って三脚に据えて試食カットを撮って、その中でも手持ちの別角度を撮影したり、で、その後三脚に据えてシーンラストのロングショットを撮ったり、でその後すぐに厨房に入って調理シーンを手持ちで撮って、でき上がったら湯気のあるうちに料理接写を三脚でして…………と、手持ちと三脚が数分単位で入り交じる現場だ。
上記のような現場だと、正直、色温度の管理で精一杯で、LANCなんてどうでも良い!
ここ最近はパン棒にLANCリモコンを取り付けていても、カメラにLANCコネクタを挿すことも無く、稀に思い出したように「このカット撮影ではLANC挿しておこうかな」という程度しか活用していなかった。
で、さらに悪い事に、使う回数が減ったものだから、「LANCを挿している」という感覚が無く、LANCを挿していることを忘れてコネクタをカメラから抜かずに、そのままカメラを三脚から取り外してしまい、その力でLANCの2.5φコネクタがバナナのように曲がってしまっていた。
ついには、コネクタのプラスチックが割れ始めてしまい、いよいよリモコン側のコネクタ寿命が訪れようとしていたのである。
そこで私は考えた。
「コネクタを挿すのは兎に角、抜かなくてもいい方法は無いか?」
ま、考えたといっても、既に自作LANCリモコンを作っている時には、部材を探していたので、以前からアイディアはあったのだが、いよいよ実運用上の必要性を感じるようになり、今回の海外ロケに間に合わせて自動脱着式LANCコネクタを製作したのである。
アイディアは極めて単純で、所謂 MAC の MagSafe式コネクタだ。
これを LANCコネクタで行えば良い。
既製品の流用を考え、今回は「SKUNK JUICE ダイナミック密閉型カナルイヤホン“FG100-BK”」のマグネットコネクタ部分を利用することにした。
ちなみに購入履歴を見ると、“FG100-BK”は 2014年1月22日に購入しており、半年ほど家で眠らせていたアイディアであった。
ちなみに“マグネット式コネクタ”を敢えて説明すると、マグネット式コネクタは磁石の力でコネクタ同士が結線され導電する仕組みで、コネクタを近づければ吸着し、ケーブルを引っ張ればコネクタが外れるというものだ。
湯沸かし電気ポットの電源コネクタと同じだ。
“FG100-BK”はステレオイヤフォンであるので、コネクタ部も当然3極接点だ。
LANCも3極であり、結線するだけでそのまま利用可能となる。
もちろん、3.5φと2.5φというステレオコネクタの違いはあるので、そこはコネクタの付け替えを行う。
不要なイヤフォン部分を切り捨てて、コネクタとその前後のケーブルだけを流用。
ちょちょんと 2.5φステレオコネクタにハンダ付けをして完成だ。
今回は、自作LANCリモコンのケーブル先を直接MagSafe式にはせず、MagSafe式に変換するアダプタを製作する方法にしている。
舞台撮影などでは、MagSafe式よりも従来の2.5φ接続の方が確実で実用性があると判断し、2.5φコネクタを残したかったからである。
あとは、コネクタの取り付け位置の調整を行って、カメラを三脚に脱着するたびに、自動的に MagSafe式LANCコネクタが接続/解放されるようにした。
既に、某A国でのロケに実践投入したが、とにかく LANCケーブルの抜き差しをせずに、三脚に据えたら勝手にLANCリモコンが利用可能になっていて、またケーブルが刺さっている事を気にせずに手持ちに切り替えられるというのは、現場の機動性と実用性を飛躍的に向上させた。
これは事実上「ワイヤレス」と同じ感覚だ。
勿論、課題も既に出て来た。
上載のテスト動画では、MagSafe式コネクタの接続は 100%成功しているが、現場では必ずしも接続されない、という事がある。
それは、カメラの重量バランスの都合で雲台上のカメラを前後にスライドさせるために、コネクタ位置がズレしまうことがあるからだ。
そのため、重量バランスの変化によるカメラの前後移動に対応できるようなコネクタ位置を模索する必要があるようだ。
とはいえ、ズレは僅かであるため、指でコネクタをちょっと触ってやると、磁力に引っ張られてコネクタが直ぐに相手方に吸い付いて接続される。
また私にとって重要なのは、接続されることよりも解放される事で、カメラを三脚から外す際にコネクタの接続状態を意識しないで済むことは何よりもストレスレスである。
当初は、電子機器のドッキングステーションのように、3端子式で三脚用クイックシュー内に仕込めるような、小型の接続端子式を考えていたのだが、小型薄型でしかし頑丈で確実で……という都合のよい汎用性のある市販コネクタは発見出来なかった。
そこで、辿り着いた苦肉の策が MagSafe式コネクタであったのだ。
いささか見た目がスマートではない部分もあるのだが、自動脱着が上手く行けば、実用性と利便性は非常に向上する。
LANC端子の抜き差しにストレスを感じていた方は、MagSafe的LANC接続を試してみては如何だろうか?
なお、現在私は某A国の取材を終えて、次の国“ポーランド”を取材中。
勿論こちらポーランドでも「MagSafe的LANC接続」は活躍中です!
※本日の、推奨物欲。
−>>2014/06/16/(Mon) 2度目のクラクフ。
- 某A国の取材を無事に終えて、現在はポーランドはクラクフを取材中。
それにしてもA国は良かった〜。
滞在5日、ロケ4日でしたが、一週間以上滞在しているような、長くA国にお世話になっているような不思議な感覚がありました。
ロケスケがキツ過ぎず、また小さな街で旧市街はほぼ徒歩移動で知っている場所を何度も繰り返し通ってましたので、毎日が落ち着いて居たのだと思います。
街の皆さんも親切で優しい。
青空キッチン(屋台街)の取材で、カメラを持って1人で色々な屋台を回って雰囲気の撮影していると、撮影OKは勿論のこと「この料理持って行けよ!」とお店の料理をご馳走してくれたりと、取材を優しく受けて入れて下さる方が多い!
いつか、この国にはプライベートで来てみたいな〜と、思わせる要素がたくさん有りました。
いや、本当にこの国には改めて遊びに来たいですね!
で、現在はウィーンを経由してポーランドのクラクフにて取材中です。
クラクフは、2度目。
2年前の丁度同じ時期に取材で訪れたことがあります。
お馴染み、中世から残る広場としてはヨーロッパ最大の「中央市場広場」にて、織物会館や聖マリア教会を見ると、2年前を鮮明に思い出します。
今回もまた聖マリア教会の最上階に昇らせて頂いて、クラクフの街の俯瞰を撮影したりしています。
滞在先のホテルも前回滞在時と同じなので、地理的にも記憶に残っている箇所が多く、少し安心できます。
クラクフ中心部の名所や施設の位置関係はだいたい分かるようになってきました。
クラクフロケも、今日で丁度折り返し地点。
今回の海外ロケはいよいよ終盤戦です!
あと数日、全力で取材を続けます!!!
−>>2014/06/18/(Wed) 帰国します。+オンエア告知。
- ポーランド・クラクフのロケも、本日で無事に終了しました!
私にとっては長かった海外ロケラッシュも、これで一旦終了。
また暫くは、国内ロケに専念?……の予定です。
今回2回目のクラクフも満喫しました。
やはりポーランドの歴史は興味深いです。
度重なるポーランド分割の歴史と、それによる文化的影響。
大戦中の旧ドイツ軍の支配と統治。
戦後のワルシャワ条約機構やコメコン参加による東側陣営・社会主義体制への突入。
そして今日の第三共和国へ至る、民主化運動と連帯。
ここクラクフは、ポーランドの歴史において非常に重要な都市で、軍事的にも政治的にも様々な役割を果たしてきたようです。
私が今滞在しているホテルは、ヴァヴェル城の目の前にあるホテル。
ヴァヴェル城は、旧ドイツ国防軍によるポーランド総督府の根拠地ですが、その近隣にあるこのホテルは、軍により接収されの兵舎として改装された経緯があります。
元々は、一棟の小さなホテルだったそうで、隣接するアパートから住民を追い出して徴収し、複数の建物を無理矢理くっつけて、1つの大きな宿舎に改築したのだとか。
そのため、ホテルは縦に非常に長くできており、ホテルのレセプションから部屋まで、階段を上って、長く緩やかな傾斜の廊下を上り、また階段を数段だけ上がって、しかしその途中の廊下にも不均等に部屋の扉が並び、階段を上がったと思ったら自分の部屋は階段を今度は下りて、また3段ぐらいの階段を上がったら、漸く部屋。という非常に複雑怪奇な作りをしています。正直、初日はフロントに行くにも、自分の部屋に戻るにも、建物内で道に迷う程でした。
つまり、小さな階段がある毎に、もともとは別の建物を渡り歩いているということらしいのです。
他にも、映画「シンドラーのリスト」で有名な、オスカー・シンドラーに纏わる建物や旧クラクフ・ゲットーなどなど、近代の歴史における名所に至る所で出会えます。
ロケ期間中は自由時間がありませんので、そういった場所へ個人的興味で赴くことは出来ません。
仮にロケ期間中に休みが1日でもあれば、アウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所まで足を運び、1人の人間として、歴史上で人類が何を犯したのかを体感してきたい程です。
さてロケ自体は、なかなかタイトなスケジュールで、取材ネタを溢しそうになる瞬間もありましたが、ベテランで優秀なスタッフの努力と、なによりも現地の取材対象の方々のご理解とご協力により、無事に全ての収録を行う事が出来ました。
明日19日にクラクフを発ち、日本時間の20日に帰国予定です!!
※オンエア告知
先月取材をしました、アメリカ・ウィスコンシン州ミルウォーキー篇が、6月21日(土)にオンエアです。
私も、ポーランドから帰国した翌日に観られるので、楽しみにしております!
お時間がある方は、是非ご覧下さい。
−>>2014/06/27/(Fri) +1。CL76HOXP。
- 新しい機材を購入。
といっても、以前購入した機材の追加購入。
ADTECHNO“CL76HOXP”をもう一台購入した。
今年の2月頃に“CL76HOXP”は2台購入。
マルチカメラ撮影時のリターン映像用のモニタとして運用し、モニタとしての性能には満足している。
※参照:http://next-zero.com/ToppageCNT/sousou-zasshi/nicky.cgi?DT=20140223A#20140223A
と、実際運用していくと3台あったほうが色々と便利であることが確信できたため、今回追加の購入と相成った。
<今までは、魔改造Nぐちさんから“CL76HOXP”を一台貸して頂いて、3台運用>
ところで、今回新しく1台を追加購入して気がついたことがある。
“CL76HOXP”の仕様が、2月に導入した個体と比べて微妙に変わっているのである。
まず、遮光フードに関して。
製品の箱を開封して最初に気がついたのは、黄色いノブ付きのネジが3つ入っていたことだ。
これを見て直ぐにピン!と来た。
遮光フードの取り付け方が変わったのだ。
以前のレポートで、「この遮光フードのイケていないのは、その取り付け方法だ。(中略)そこで、早々にマジックテープによる取付方法は破棄して、ネジ止めする事にした。」と記述したことがある。
マジックテープによる遮光フード取り付けは、モニター筐体との粘着度の弱さやマジックテープのケバケバ(起毛)が、収納用ソフトケースに引っ掛かるなどして使い勝手が悪かった。
そこで私は、元々モニタ筐体に切ってある4つの 1/4吋ネジ受けを利用して、フードをネジ止めすることにしたのだった。
そのネジ止めによるフードの取り付けを、製品でも正規にサポートすると言うことだろう。
素晴らしいのは、フード側にもネジ止めする為の工夫が加わっていること。
従来の遮光フードは、マジックテープでフードを止めた上で、例えばモニタ用アームにモニタを取り付けることを想定して、フードにも 1/4吋ネジが貫通できる穴が空けられており、私はそれを利用してフードを固定していたのだが、改良が加わったモデルでは、このネジ穴が縦長のスリット状に改良されている。
これにより、従来であればマジックテープを使わない場合に出来ていた「モニタとフードの間の隙間」を無くす為にオフセットする事が出来る。
遮光フードをネジ止めで固定するための仕様がしっかり作られている訳だ。
ちなみに、マジックテープも引き続き同梱されているので、公式的にはマジックテープによる取付を破棄したわけでは無い。
もう一つ、新しく加わっているのが、モニタ筐体底面部の「USB端子」だ。
もともと“CL76HOXP”には筐体背面のバッテリー取り付け部分に USB端子が有り、こちらは恐らく本体のファームアップなどでの利用を想定している物だと思われる。
が、新しいモデルでは、それに加えて底面部に USB端子が実装されているのだ。
またその USB端子には「F Key」という刻印も有る。
取扱説明書や製品WEBサイトでもそれについての言及はなく、用途不明だ。
「F Key」USB端子。
ここからは私の妄想になるが、この「F Key」が例えば「Function Key」を意味しているならば、USBケーブル接続によるリモートコントロールで、手元のボタンでモニタの「ファンクションボタン」に割り当てたコマンドを実行できる――等となると、非常に素晴らしい。
“CL76HOXP”をカメラのビューファー代わりに使っているユーザーであれば、三脚のパン棒やリグのグリップにリモコンボタンを取り付けて、そこから「拡大フォーカス」やら「ピーキング」が呼び出せる。
リモコンは、USB接続だが USBのプロトコルを利用したシリアルバス通信ではなくて、単にコネクタとして USB端子形状を利用しただけの物理スイッチの仕様で、百円程度の物理ボタンと組み合わせ、ボタンを ON/OFF するだけで、対応するファンクションが機能するという単純な物だ。
Mini USB端子なので、ピン配列は5本。
だから、物理ボタンは4つまで取り付け可能という考え方だ。
ピンアサイン教えてくれたら直ぐに自作スイッチ作るZEEEEEE!!!!
以上、妄想。
「F key」USB端子! わたし、気になります!
※http://dic.pixiv.net/a/%E3%82%8F%E3%81%9F%E3%81%97%E3%80%81%E6%B0%97%E3%81%AB%E3%81%AA%E3%82%8A%E3%81%BE%E3%81%99
そういえば、前回のレポートでは“CL76HOXP”のFPVモニター用途としての期待も示していた。
つまり、ラジコンヘリによる空撮映像を地上からリアルタイムでモニタリングする際に使用するモニターとして利用だ。
この目論見は、上手くいっており“CL76HOXP”とキャロットシステムズ“AT-2630AVS”との組み合わせで、空撮映像の無線伝送を行えている。
無線映像伝送受信機である“AT-2632Rx”を、モニタ背面部に取り付けており、電源供給はスマートフォン用のモバイルバッテリー(5V出力)を利用している。
モニタ筐体や受信機への加工は一切しておらず、“CL76HOXP”背面部のバッテリープレートマウント用のネジ穴(Vマウントバッテリーアダプタなどを取り付ける際のネジ穴)を利用して、伝送装置一式をマウントしている。
伝送装置部分はコンパクトに纏まっており、またコネクタの飛び出しなども無い為、モニタ背面部に取り付けたままソフトケースなどに収納できるので、持ち運びも容易だ。
勿論、各アイテムの脱着も容易に行えるように作っている。
晴天の屋外利用でも問題無くモニタリング可能であり、“CL76HOXP”という選択に満足している。
※本日の、推奨物欲。
※オンエア告知※
先日、ロケを行いました“某A国”こと「スロベニア篇」が、明日28日(土)に、いつものチャンネルで、いつもの時間にてオンエアです!!
勿論、全国放送ですのでお時間のある方は是非ご覧下さいませ〜。
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