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−>>2013/12/02/(Mon) HM650 @ V0205・オートフォーカス検証。
- 長らくお待たせいたしました。
漸く、JVC GY-HM650 の V0205最新ファームウェアに於けるオートフォーカス(AF)性能のテスト結果を纏める事が出来ました。
結論から言いますと、安心して積極的に使える仕上がりです。
1つの完成形と言えるでしょう。
一方、非常に厳しい評価をすれば、まだ NX5J の特異な安定感には達していない感じです。
今回のテストサンプルでは、同じシチュエーションに於いて、複数回のテスト結果を掲載しています。
良い結果を出した状態と、「悪い時はこんな具合になってしまう」という例も含んでいます。
では、早速実際のサンプル映像を見ながら、検証して行きましょう。
■@V0205 によるズームイン時のオートフォーカス性能。
YouTube にアップロードした画像では、圧縮ノイズの影響でテレ端に決まった際の合焦タイミングが分かりにくくなってしまっので、オリジナル映像での検証で評価をする。
<Case:1>高速ズームイン時の合焦は、ズームが決まってからであるが、非常に速く合焦する。被写体の少し手前からフォーカスが送られて、電灯に合焦する動きで、V0204の頃と比べると格段に合焦速度も速く自然な動きである。
<Cace:2>中速ズームイン時は、NX5J などの SONY機に匹敵する結果である。フォーカスが常に合っているように見え、理想的とも言える挙動だ。詳細に見てみると、ズームが決まった瞬間は電灯よりも奥の樹の葉っぱに合焦しており、そこからゆっくりと手前の電灯にピンが送られている。V0204の際は、屋外のロングショットシーンにも拘わらずフォーカスがかなり手前に置かれていて、そのためズームインすると手前から奥にピン送っていく為にフォーカスが盛大にボケてしまうのではないか?と評価していたが、V0205では奥目から合わせていく傾向にあるようだ。
<Case:3>も中速ズームインで結果はほぼ同じなのだが、少しだけ気になったのはズーム後半で少しフォーカスがふらついている感じが出ている。これはズームイン中にもフォーカスを常に修正しながら合焦させ続けようとする挙動の証であるが、僅かながら映像の安定感を損なう。殆ど気にならないレベルであるし、ふらついていると言っても大きくフォーカスを外すわけではないので、AF使用のメリットを覆す程の物ではないと評価する。
■@V0204 旧ファームウェアによるズームイン時のオートフォーカス性能。
参考までに旧ファームウェアの V0204 の挙動を確認しておく。
基本的には、被写体が決まってから合焦する具合である。屋外のロングショットで、本来ならば広角時でもフォーカスは遠方にあることが望ましいのだが、実際にはかなり手前に置かれていた為に、このような挙動になっていると評価した。
フォーカス送り自体は滑らかで素早いと言えるが、一時的に大きくフォーカスが外れてしまう事が残念であった。
■@V0205 による低照度時のズームイン時のオートフォーカス性能。
屋内で比較的照度に余裕が無く、また被写体のコントラストも低めの条件でのズームイン時のオートフォーカステストである。
<Case:1>は、最善の結果。大きくフォーカスを外す事は無いが、完全に合焦したままでズームインが出来ている訳でもない。ただ、ズームが決まった際も大きなワブリングを見せることは無く、一瞬だけ奥の壁にフォーカスが行き過ぎてから直ぐに手前のフィギュアにフォーカスが戻り、その後は安定する。
最初からこの被写体にズームをすることがカメラに分かっている訳ではないので、撮影環境から考えても優秀なオートフォーカス性能だ。
<Case:2>は、結果が少し良くなかった場合。撮影条件は<Case:1>と全く同じである。ズーム中はズーム後半で頻りに合焦ポイントを探しており、ズームが決まった瞬間は壁よりも奥から手前にフォーカスが送られてくる。合焦の瞬間のワブリングも非常に小さく、条件の悪い中からの修正も素早く的確に行われている。
■@V0204 旧ファームウェアによる低照度時のズームイン時のオートフォーカス性能。
V0204 は、先の結果と同様にズームが決まってからフォーカスを取りに行く挙動である。ある意味に於いて、マニュアルフォーカスでカメラマンがフォーカス操作する場合の動きと似ているとも言える。ズーム中に合焦ポイントを探し続けない為、映像自体はズームするにつれてボケてしまうが、合焦ポイントを探さない事がある種の安定感を映像に与えているのは皮肉な結果だと思った。
■SONY HXR-NX5J による低照度時のズームイン時のオートフォーカス性能。
オートフォーカス・リファレンス機とも言える NX5J のオートフォーカス挙動は、もはや理解しがたい程の安定感である。
ズームインを始めた瞬間に僅かにフォーカスが甘くなるが、ズームの後半では既に被写体にフォーカスが合っており、ズーム途中でもズーム決まり後もワブリングらしいワブリングが見受けられず、終始し安定した映像になっている。
HM650@V0205 と NX5J のオートフォーカス映像の違いは、このワブリングがもたらす映像の不安定感であり、HM650@V0205 は間違いなく“優秀なフォーカス結果”をもたらしているのだが、NX5J は“優秀なフォーカス経過”と“優秀なフォーカス結果”の2つを成立させており、この事が非常に安定した映像を見せる原因となているようだ。
HM650@V0205 は、どうやって合焦状態を維持しているのか何となく想像できるのだが、NX5J は最早、魔法にしか見えない。
大袈裟な物言いだが「クラークの第三法則」に出会ってしまった気分だ。
■向かい来る電車にズームイン
前回の V0204旧ファームウェアで衝撃的な結果を残してしまった電車へのズームインテスト。
V0204 の手前側からフォーカスを合わせに行くという挙動と、高輝度点が含まれる被写体に AFは弱いという条件が重なって、向かい来る電車に全くフォーカスが取れないという結果が出ていた。
しかし、V0205 ではこの点は大きく改善されており、全く問題の無いオートフォーカス挙動を見せてくれる。
ワブリングらしいワブリングも見受けられず、また電車を捉えた後も安定した合焦を継続できている。
「5秒ルール」と書かれた看板という近距離の被写体から、一度ロングショットを作り、そこから直ぐに遠方の電車にズームインした場合でも自然な修正を行いながら被写体に合焦している。
これが、NX5Jになると近距離からのズームバック -> 遠距離へのズームインという一連の動作に於いてもフォーカスがボケる瞬間が無いことが驚愕である。
■遠退く電車にズームイン
今回のテスト中に最も大きくフォーカスを外したのが、<Case:1>の映像であるが、素早く適切に修正できている。カメラマンであれば AFアシストを加えてさらに素早く合焦させられるだろう。
また、同じ様な状況<Case:2>では特に問題無くオートフォーカスで合焦している為に、何らかの悪条件の重なりが<Case:1>のような結果を出したようだが、オートフォーカスを利用している以上、十分にあり得る事で納得できる。
■まとめ
V0205 によるオートフォーカス性能の検証結果は如何だっただろうか?
もっと様々な条件で検証すべきだとは思うが、基本的な傾向は見えたと思う。
V0205に於いて、遠方の被写体に対する合焦挙動は、SONY厚木機を凌ぐと言える状態になっているのでは無いかと感じている。
AF状態でカメラを振り回しても、カメラマンは勿論ディレクターも違和感なく、安心して使える性能になっていると評価する。
「素早く合焦」「合焦状態の維持」という点で、文句が無い結果を出している。
もはや「フォーカスが糞」とは言わせない!
正直これで満足すべき成果ではあるのだが、 SONY HXR-NX5J の挙動はその状態からさらに洗練された感じを受ける。
HM650@V0205 はフォーカスを一生懸命取ろうとして見事に取っている!! と素晴らしい努力の結果を感じるのだが、一方の NX5J は天才が難なく事をこなしてしまう……というようなスマートさがあるのだ。
既に述べているが、そのスマートさの原因はワブリングの少なさであり、それが映像の安定感を作り出しているように感じる。
無論、NX5J や Z5J のオートフォーカスが万能で無い事を、私も数々の現場で度々経験しているし、意図せぬ挙動に泣かされたことも多々ある。
だから NX5J のオートフォーカスが全能で無いことは百も承知だ。
ただ、この NX5J の恐ろしいまでのフォーカスの安定感は、比較すればするほど際立って来てしまい、HM650 のオートフォーカスにも、まだ辿り着く先があるように期待してしまう。
現状の HM650@0205 は極めて実用的で、プロのカメラマンでも積極的にオートフォーカスを利用できる、素晴らしい仕上がりになっている。
最早、欠点などは重箱の隅を突かねば出て来ない程に改善されており、これを「完成形」としても文句の無い程だ。
と同時に、基本性能の点で満足のいく状態になったからこそ見えてくる「向上の余地」が炙り出されてきたとも言える。
これは“改善”というよりも“ブラッシュアップ”という方が相応しい。
もともと基本画質が素晴らしかった初期の HM650/600 だったが、度重なるファームウェアアップの中で、その基本画質はどんどん向上してきた。初期の画質と比較すると、今の HM650の画質はベールを1枚も2枚も剥いだようなスッキリとした映像になっていることに気がつくだろう。
同様に、オートフォーカス性能も漸く“磨き上げ”のステージに突入できると言える。
今後リリースされるであろう V0300 などでは更にオートフォーカスの挙動が洗練され、もはや「フォーカスを取っている」ということすらユーザーに感じさせない領域にまで何れは達することを期待したい。
あと、マニュアルフォーカス時の 10m〜20m/20m以上 に対するフォーカス値をさらに細かく表示する改善を早めにお願いしますm(_ _)m
※機材協力:魔改造;Nぐち様 ありがとうございました。
−>>2013/12/10/(Tue) Vision Blue。
- 先週末のことだが、新しく三脚を購入した。
今回購入した三脚は“Vinten Vision Blue”。
モデルとしては、少し前のものになるのだが、その後“Vision Blue 3 / 5”とラインアップが出て、結果このノーナンバーの Vision Blue は、同シリーズのライトウエイト対応モデルとなる。
勿論、我が家での適用モデルは JVC GY-HM650 である。
実は、HM650を導入した頃から三脚の更新も考えており、ビデオ近畿さんからは特にこの Vision Blue を奨められていた。
実際に店頭で HM650 を Vision Blue に載せて適合性やフィーリングを何度が確認したが、非常に満足いくものだった。
今回、私が重要視したのは「望遠時のパニング性能」。
舞台発表会など望遠で撮影する必要がある場合に、パン始めから終わりまで被写体をより一層滑らかにパンできる三脚を求めていた。
その点で、この Vision Blue は 10万円前後の価格帯で納得のいくカメラワークを実現させてくれると評価した。
望遠だけではなく、商品接写や料理撮影などの、非常に短いストロークのパンやティルトを滑らかに行ってくれそうだ。
雲台部分は、荷重 2.1〜5.0kgに対応。
無段階のパン/ティルトドラッグ調整が可能で、カウンターバランスも当然無段階である。
個人的には、もう少しパンが重くなる方が嬉しいのだが、このサイズと強度のモデルではこの辺りが限界らしい。
脚部は、お椀部こそ 75mm径であるが、脚自体は上位の ENG用三脚と同じ物を使っているので、重量は嵩むが堅牢性に優れ、信頼も出来る。
グランドスプレッダも、ENG用モデルと全く同じ物である事を考えると、大変にリーズナブルなモデルである。
何にリーズナブルさを感じるかというと、例えばそのグランドスプレッダは、単体で 6万円ほどする。Vision Blue に付属する三脚ケースは 4万円だ。
ほら、もう計算がおかしい。
上の価格には、まだ肝心の脚部も雲台部も入っていない価格なのだ。
今、仕事で使っている Vision 100 のグランドスプレッダがもし壊れたら、スプレッダ単体で購入するよりも Vision Blue を丸々購入した方がお得に思えてしまう。
<仕事で使っている Vision 100 の物と全く同じ>
脚部から下は、完全に放送クラス仕様のままで、雲台部分も上位の Visionシリーズのフィーリングを見事に引き継いでいる。
仕事で使う三脚が、Vinten の Vision 100/10/11 系統なので、デジ用三脚でも、それらに近いフィーリングが味わえるのは実に気持ちいい。
慣れ親しんだ感触だからだと思うが、滑らかだとかバックラッシュが無いとか言うポイントよりも『素直なフィーリング』という点が大変に気に入っている。
残念ながら、我が家に Vision Blue がやって来てからまだ一度も HM650 を乗せられていない。
現在、HM650は貸し出し中だからだ。
今週末には帰ってくるので、そしたら念願の GY-HM650 on Vision Blue を味わいたい。
なお、ビデオ近畿さんでは、12月10日現在“Vinten Vision Blue”を特価販売中です!
−>>2013/12/30/(Mon) 大掃除2013。
- 2013年も、あと24時間チョット。
今年の年末は、世間並みにお休みが頂けて………かなり家でゴロゴロしています。
なかなか非生産的。
が、このままだと、本当にゴロゴロしながら年を越してしまいそうなので、家の大掃除にボチボチと取りかかっております。
昨日は、リビングを中心に軽く掃除をして、今日は作業部屋と和室と脱衣所を徹底清掃しました。
日常的に綺麗な状態保てるように心がけているつもりですが、例えばモニタの裏のホコリであったり、洗濯機の周りの汚れなどはついつい見過ごしがちです。
今日は、そんなところにも手を付けます。
作業部屋の方は、モニタやスピーカーを一旦取り外して、ハンドモップと掃除機を使ってケーブルに絡まったホコリを取り除き、雑巾で水拭きします。
モニタやスピーカーも裏面などにはホコリが溜まってましたから、掃除。
キーボードやフェーダ―なども、エアダスターで隙間のゴミなどを吹き飛ばして、硬絞りした雑巾で軽く拭きました。
あとは、元通りのレイアウトに。
次は、プリンタ棚の周りを掃除と整理。
今まで、プリンタ機器の周りには、印刷用紙や予備のインクなど所謂サプライ用品が並列して置いてあったので、かなりごちゃごちゃした印象でした。
以前から、この状態は改善したいと思っていたので、今回は新たに収納ボックスを購入して、棚の最下部に収める事にしました。
利便性を損なわないように、ケース内のインクや用紙の収納方法も工夫して、見た目のスッキリしたプリンタ棚となりました。
あとは、生活部分をちょこちょこと掃除。
実は、相方は先日から上京しており、現在コミケに遠征中。
私独りで勝手に掃除しているので、キッチンなどには手を付けておりません。
明日は、2人で分担して水回りを一気に掃除する予定です!
−>>2013/12/31/(Tue) 自作LANCリモコンで超低速ズーム。
- さて、2013年最後の創想雑誌更新です!
先日、いつも定期発表会の撮影を任されているダンス教室の発表会の収録を行いました。
今回は、イベントの性格上、DVD購入者の数が少なくなるという見込みが教室側から予め提示され、そのために最小規模での撮影をお願いしたいという話を頂きました。
教室側の先生と色々と相談させて頂いた結果、有人カメラ1台/無人カメラ1台の収録構成で行う事に決定。
編集なども、いつもよりも簡素化するなどして、コストダウンを図ることになりました。
さて、撮影カメラ体制は“1(有人)+1(無人)”と言うことで、機材は JVC GY-HM650 を2台使うことに。
別の機種を使うと、色を揃えたりするのに現場でもポスプロでも手間が掛かるので、こちらも省力化です。
1台の HM650 は無人といえども、演目によって出演者の人数や舞台上の展開範囲(使用範囲)が変わりますから、画角の調整は行いたいものです。
自分が振る HM650 の前に、無人の HM650 から映像をモニタに出すのは良いとして、その調整です。
勿論、LANC ズームデマンド を使って調整するのが常用手段となると思いますが、ちょっと問題が。
それは、LANCプロトコル側の問題なのですが、ズームデマンドでは超低速ズームが出来ないのです。
デマンドのズームレバーの最小動作角度でレバーを回しても、私が欲しいズーム速度よりは速く動いてしまいます。
そして、この速度は画角を変えていることを気付かせたくない場合には、ちょっと速すぎる速度なのです…。
HM650本体では、かなりの低速ズームが出来るのですが、ズームデマンドではその速度は引き出せません。
そこで、LANCズームデマンドを使わずに、ズームをする方法で HM650の超低速ズームを引き出すことにしました。
ここで登場するのが、ご存知『自作LANCリモコン』です。
この自作リモコンで行うのは、ズームプロトコルを送信するでは無くて、HM650 のユーザーボタンに割り当てた“プリセットズーム機能”の実行です。
“プリセットズーム機能”とは、任意の画角をカメラに覚えさせ、ボタン1つでそのサイズに自動的にズームを行うことが出来る機能。
ズームの速度は 127段階に設定可能で、またプリセットできる――つまり覚えさせられる画角も任意に3サイズ指定できます。
また、プリセットズーム実行中にそれを実行させたユーザーボタンを押せば、そのズームを中断する事が出来ます。
つまり、ワイド端とテレ端の2ポイントを覚えさせておけば、その間の任意の場所でズームインとズームアウトを開始/終了させられることになるのです。
今回は、この“プリセットズーム機能”を使って、無人カメラの画角を調整することにしました。
自作LANCリモコンは、そのプリセットズームを割り当てたユーザーボタンを実行する為に使います。
以前のレポートでは、拡大フォーカスやオートフォーカスを実行する為に使っていましたが、HM650 のユーザーボタンに割り当てる機能を変更すれば、それらの機能をリモコンから実行できるので、当然このプリセットズームも実行可能です。
今回の収録では、3つ設定出来るプリセットズームポイントを全て使いました。
ポイントAは、タイトステージFF。
ポイントBは、基準となるステージFF。
ポイントCは、客席中央通路まで入る、ホール内ロングショット。
これらを、ユーザーボタンに割り当てて、自作リモコンで遠隔実行させました。
また、さらに無人 HM650 とは Wi-Fi接続も行い、iPadからの操作も実行。
演目によって、ライティングが大きく変わるので、基本的にオートアイリスの無人 HM650 に対して“AEシフト”を遠隔操作する為です。
この様にして、有人カメラのオペレートをしながら、無人 HM650 に介入することにしました。
ワンマンで、無人カメラのズーム――画角を変える際、プリセットズームによるサイズ変更には、大変なメリットがあります。
それは、「画角が決まるまで、無人カメラの映像を見ている必要は無い」と言うことです。
どういう事かと言うと、例えばポイントAのタイトステージFFにある状態から、基本サイズとなる ポイントBに画角を変化させたい場合、ポイントBを割り当てたユーザープリセットボタンを押せば、あとは自動的にそのサイズまで画角が遷移して、そして自動的にサイズが決まります。
なので、自分自身が有人カメラを操作しながらでも、その裏で安心して無人カメラのサイズを変更することが出来るわけです。
今までは、このような 1+1体制の時は、例えば自分の有人カメラがパンをしている最中に、市販のLANCズームデマンドで無人カメラのサイズをモニタを見ながら変えるという様なアクロバティックな撮影をしていましたが、どうしても無人カメラの画角を監視しながらになる為に、相当の神経を使っていました(この場合は、有人カメラのパンが表の“使いカット”で、その裏で無人カメラの画角変更となるので、パンの失敗は出来ません。もしもパンを失敗すると、裏でズーム操作している最中の無人カメラの画を使うことになる為に、どちらもカットしては失敗カットを使うことになりますよね?)
プリセットズームの利用によって、画角の決まりには気を遣う事が減りますし、またズーム速度も超低速なため「使えるズーム」のカットになります。
今回は、客席中央通路まで画角を広げる必要があったために、3つのプリセットポイントを大胆に割り当ててますが、そういう必要が無い場合は、舞台上のみで「基本ステージサイズ」「ミドルステージサイズ」「タイトステージサイズ」などと割り振れば、かなり使い回せる画角を用意することが出来ると思います。
今回は、プリセットズーム機能の恩恵をしっかりと受けたのですが、残念な点というか、今回に限っては問題点も。
実は、ポイントCとした客席中央通路まで入る、ホール内ロングショットのサイズ変更は、一瞬で行う必要が実際にはありました。
というのは、この中央通路にパフォーマー(ダンサー)が現れて踊る演目が1つあったのですが、通路に現れる直前まではステージ上で他のパフォーマー達が踊っているので、それを無人 HM650 は捉えている必要があります。
そして、その次の瞬間には中央通路込みの大ロングが必要なのですが、残念な事に HM650 のプリセットズームの速度設定は、3プリセットともに共通した1つのズーム速度しか設定出来ないのです。
このシーン以外では全ての演目でポイントA〜ポイントBの間を超低速ズームで遷移すれば良いので、ズーム速度の設定は最低速度になっています。
当然、このポイントCへの遷移も超低速となる為に、中央通路にパフォーマーが現れるのにサイズ変更が間に合いません……。
今回は、この演目が始まる直前のMC喋りの間に、iPad上から Wi-Fiで HM650 のメニューを開いて、そしてプリセットズーム速度を高速に変更設定するという手段に出ました。
これは、非常にリスクのある賭けでして、もしも Wi-Fiの接続が不安定であったり途切れてしまっていたりすると、その操作は出来なかったところでした…。
解決策としては、自作LANCリモコンと市販LANCズームデマンドの併用。
Manfrotto リモートコントロール スプリッターボックス“521SB”を使って、この2つのLANCリモコンを一台の HM650 に接続することで、低速ズームは自作リモコンで、素早い画角変更は市販ズームデマンドで、という手段です。
あとは、自作LANCリモコンを改良して通常ズームを行えるようにすることも技術的には可能です。
現在は、スプリッターボックスの“521SB”を発注中。
2台併用の使い勝手を確認して、不便を感じれば、機能を統合した発展型自作LANCリモコンでも作ろうかな、と考えております。
一方、理想としては HM650 のプリセットズームが、プリセット毎にズーム速度を設定できるようになる事。
プリセットズーム1〜3までに、別々のズーム速度が割り当てられれば、例えば画角設定は同じにして、ズーム速度を変えるということも可能になります。
こうなれば、プリセットズームの使い勝手は更に向上すると思います!
ということで、2013年の創想雑誌は、ここまで!
皆様、良いお年を!!
※本日の、推奨物欲。
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