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〜 創想雑誌 〜
−>>2011/04/01/(Fri) 侍、現る。
- 予定通り、ATOMOS THE NINJA の HD-SDI 入力版“THE SAMURAI”が発表された。
NAB2011 には発表するだろうと踏んでいたが、NINJA のファームウェアが安定して NINJA の供給が始まったと同時に、SAMURAI も発表されたので、NINJA と SAMURAI との両方でファームウェアの調整を行っていたのだろう。
ATOMOS THE SAMURAI の NINJA との違いは 入力端子が HD-SDI(Mini BNC)になったほか、HD-SDI の Loop-Thoughアウトプットも搭載。SAMURAI に記録しながらも HD-SDIモニタで映像を確認することができる。
また、液晶モニタの解像度が上がり 800×480 pix(NINJA は 480×270pix)。
ほか、HD-SDI の 8チャンネルオーディオへの対応、3:2 Pulldown の取り扱い,
タイムコード・ゲンロック対応、3D対応、Screen Flipping、14.4V電源サポート……などなどとなっている。
価格は、$1495 USD ということで、12〜13万円程度である。
気になるのは、REC連動。
NINJAは LANC端子を Loop-Thoughさせて、LANCリモコンからの録画を可能にしていたが、SAMURAIが対応する HD-SDI機器となると LANCを搭載しているカメラはかなり限定されてくる。(SAMURAI も LANC対応)
ショルダータイプのカメラでの利用も多くなると思われるが、その場合SAMURAI はカメラバッテリー後部のアタッチメントに取り付けたりする形態も考えられるため、担いで撮っているときの録画のスタート・ストップがSAMURAIの本体操作だけでは非常に使いにくい。
HD-SDIに重畳されているTC か Recトリガー信号に反応して SAMURAI の REC操作が行われるのが好ましい。
SAMURAIは TC対応ということなので、すでに連動の可能性もあるが、もしリリース時点で SAMURAI が TC連動に対応していなくても ファームウェアのアップデートで十分対応可能な機能追加であると思うので、是非 REC連動に対応してほしい。
発売日はいつだろうか…。
早く発売して欲しい……これは買ってしまうだろうな……。
ATOMOS THE SAMURAI 製品ページ:http://www.atomos.com/samurai/
−>>2011/04/04/(Mon) お隣の国。
- 現在、韓国は釜山にロケに来ています。
いつものやつです。
実は、私にとってこのロケが初韓国。
さんざん遠くの色々な国に行っていましたが、一番近い韓国にはプライベートも含め今まで行ったことがありませんでした。
日本から、実に近いですね。
大阪から滋賀の実家に帰るよりも、関空から釜山空港に飛行機で行く方が早いのですから驚きです!!
初日の今日は、午後に釜山に到着。
空港での入国審査やカルネ処理も非常にスピーディーで、また空港職員の方の気配りなども見えて、好印象です。
空港を出たら、少し街の実景を撮影。
まだこの時期は15時を回ると斜光の雰囲気が画に出てきてしまうので、ある程度の撮影が出来たら本日は早々にロケを切り上げて、ホテルにチェックインしました。
夜は早速、韓国料理を頂きます。
辛い! 量が多い!! そして、美味い!!!
味、量ともに十分にお腹を満たし、明日からのロケに備えます。
このロケで、お隣の国:韓国の事を少しでも学んでいきたいです。
−>>2011/04/05/(Tue) かうオケ。
- 韓国・釜山 2日目。
釜山は、昨日今日と天候も良く、日が出ていると暑いぐらいで、反対に日陰に入ると空気の冷たさに思わず身を縮めてしまうような具合です。
今日は、街の中心部へ向かいショッピング、グルメ、美容関係の取材をしました。
若者が集まる場所は、お洒落で綺麗でまた魅力的なショップが建ち並び、アメ村のような雰囲気。
名門・釜山大学の近所で、学生などの若い男女で活気がありました。
グルメでは、釜山を代表する伝統的な郷土料理を取材。
ネギと魚介類たっぷりのボリュームのある一品。
取材後は、そのお店で遅めのお昼を頂いてから午後の街へ向かいました。
ところで、釜山の街を走っていると、日本にいるような馴染みのある街並みや景色が続きます。
ハングル文字と右側車線でなければ、その雰囲気は日本のそれです。
今の時期は、桜も咲き始め、幹線道路の両端を桜並木が彩ってくれています。
また、日本の韓流ブームの影響でしょうか。
町中には、日本語の看板や標識が至るところで見受けられます。
日本語を話せる店員さんやスタッフさんも随所にいらっしゃるようで、プライベートでの観光も気が楽でしょう。
<たまに、ちょっと惜しい感じのも……。韓国はカラオケがいっぱいあります。>
明日は、お寺や世界最大のショッピングセンターへ行って来ます!
−>>2011/04/06/(Wed) 釜山の夜。
- 韓国・釜山 3日目。
今日は、お寺に行ったり、牛の焼き肉を食べたり、陶芸を体験したりと盛りだくさん。
いずれの取材先も、我々を温かく迎え入れて下さり、今日も一日楽しいロケが出来た。
順調すぎて、どこかのインドみたいに文句が出ないので、創想雑誌に書く事が少ない……。
また、やはりお隣の国。
日頃から韓国から日本に入ってきている情報も豊富なため、なかなか韓国ならではの発見という物に出会えていないのかもしれない。
それでも、料理を頼んだときに出されるパンチャンの皿の数を目のあたりにすると、その豪勢さに圧倒されるし、どの料理も大変に美味くて量が多いことに感動する。
街は綺麗で明るいし、人々の活気が溢れ、なぜかケータイショップがそれこそ腐るほど町中にあるのが驚きだ。
<何ヤツ!?>
さて、今日の夕飯は、韓国人コーディネータさん無しで、日本人スタッフ3名だけで食べに出かけた。
ホテルの近所で何か適当な韓国料理を食べようと言う趣旨だったのだが、我々の眼前にはハングルの壁が非常に高くそびえ立っていた。
入ったお店に置かれていたメニューはハングル文字のみで料理の写真も無いもの。
全く分からない……。
誰もハングルの壁の乗り越えようとせず、果敢に英語で挑戦。
お店の人には英語が通じなかったので、隣で営む系列店の英語が出来る店員さんがわざわざ来て下さって、料理を数品注文した。
お腹が十分にふくれて、解散。
私は、夜の釜山の街へフラフラと一人で出かけることにした。
ホテルの近くのATMでお金をおろして、夜の繁華街をあちらこちらへ。
買いたい物があったので、扱っているお店を探す。
SDHCカードを読めるカードリーダーが欲しかったのだ。
時間は夜の21時過ぎ。
街は明るく、飲食店やお洒落なアパレル店、そして無数のケータイショップがひしめいているが、電気屋さんやパソコン屋さんは見つからない…。
更に歩いて、繁華街の端の方まで来て写真屋さんを発見。
通りに面したショーウィンドウにマルチカードリーダーがおいてあるのを見つけた。
個人経営の小さなお店の扉をあけると、奥から同世代ぐらいの店員さんが一人出てきてくれて、カードリーダーが欲しい旨を伝える。
取り出してもらったリーダーが“SDHC”の規格に対応しているか尋ねると、パッケージに記載されているのを見せてくれた。
所望の物だったので購入。日本円で500円ぐらいだった。
その後、ホテルの下にあるコンビニへ。
ホテルの部屋が乾燥している上に、毎日辛いものばかり食べていて、唇が乾燥して荒れてきたので、リップクリームを求めにいったのだ。
狭い店内だが、ざっと見渡してリップクリームが見あたらない。
私が捜し物をしている姿を見た50歳ぐらいの店員さんが韓国語で声を掛けてきてくれた。
日本人である旨を伝えると、何をお探しですか?と英語で聞いてくれたので、リップクリームが欲しいというと、レジ横のすぐ上の棚に置かれていた商品を案内してくれた。
それを選んでから、あとはホテルの部屋で飲む飲み物を物色。
このコンビニはスタッフみんなで毎日使っているので、おそらく先にホテルに帰った他のスタッフ2名も買い物に来ていただろうと思って聞いてみると、ちょっと前に来てミネラルウォーターを買って帰ったと教えてくれた。
その後、レジでお会計をすると、簡単な韓国語講座が始まった。
おつりの金額を、韓国語と日本語と英語で相互翻訳して、お互いに数字の勉強。
ちょっと二人で盛り上がってからお釣りを受け取り、コンビニを後にした。
今は、その時に買ったミネラルウォーターを飲みながら書いている。
ちなみに、カードリーダーは付属のUSBケーブルが腐っているらしく、そのケーブルでは動作しなかった。たのむぜ Made in China。
予備のUSBケーブルを持ってきていたのでそれを使うことで問題なく動作。
これでデジカメで撮った SDHC内の写真が漸く読み出せるようになった。
さて、明日は天気が崩れてしまい、雨模様だそうだ……。
釜山滞在期間中に天候が回復してくれたら、もっと街の実景や雑感を稼ぎたい。
−>>2011/04/07/(Thu) 海外ロケ機材。
- 私が行く、いつものこの海外ロケ。
メインカメラは、SONY HVR-Z5Jで、技術は私1人。他、ディレクター1人、日本人コーディネータ1人を軸に、現地コーディネータさんと調整しながらロケをする、少人数チームだ。
ENGと比べて画質の面で言えば、限界は早く来てしまうものの、それ以外の点ではそれほど不自由することはない。
特にカメラの小ささを活かした、機動力のある取材が出来るのがいい。
露店やせせこましい市場などでは寧ろ楽だし、またカメラが小さいので相手に与える威圧感も多少軽減されると考える。
スペック的な点で言えば、まずレンズのワイド端はこのロケでは十分だ。
Z5Jのワイド端は 4.1mm(1/3インチCMOS)。そこにワイコンの SONY VCL-HG0872X を取り付け、3.28mm程度になる。
確かに部屋紹介をするときなどにショートズームが有れば更に楽だなー、と思うことはあるが、そこはワークや画の切り取り方で代替表現は可能だ。単に部屋の全景をドン引きで見せるのだけが部屋紹介ではない。
寄りに関しても、特殊な撮影にならない限りは光学20倍ズームで問題ない。日頃使っているENGレンズが22倍なのだから、大差はない。
どうしても寄りたい場合は、私はテレ端に限っては積極的にデジタルエクステンダーを使っている。
当サイトのS270Jのレポートにもあるように、SONYのデジタルエクステンダー機能は実用的な画質の範囲であるから、光学エクステンダーを入れるぐらいの感覚で利用している。
ただし、繰り返すがテレ端に限ってである。
http://www.next-zero.com/HDV/S270J-07/
だが、長くやっているこのロケで毎回気になることが2点ほどある。
一つは、Z5Jの録画立ち上がりの遅さ。
スタンバイ状態に入ってから再びテープが回り始めるのと、RECを止めた直後に再びRECしたい場合に録画開始まで時間が掛かる。
特に、RECを止めた後すぐにRECした場合、Final Cut Pro では、REC頭からすぐが掬えないそうで、大体この場合、10秒近く“捨て”を作ってからアクションしないと、テイクの頭が欠けてしまうのだという。
EDIUSユーザからすればこのようなカットも問題なく取り扱えるので不思議な話なのだが、Final Cut Pro はダメらしい。
過去にも、カット頭が落ちてしまって使いシロが短くなって困っている……とディレクターに帰国後頼まれて EDIUSで一旦読み込んだ HDVファイルをノーカットで繋ぎなおして再び HDVテープに吐き出して渡したこともある。
同じ理由から、Z5Jのクイック録画機能も使えないのだ。
そんな理由でRECの立ち上がり時間の遅さは結構めんどくさい。
勿論、通常のRECは問題ない動作速度である。
もう1点は、やはり感度だ。
これは国内ロケでもそうだが、屋内の暗さには泣かされることが多い。
特に途上国の場合、お店も裸の蛍光灯一本でやってます……というのも多々見てきたし、個人の家も相当暗い。
ロケ機材を考えるときに一番頭を悩ませるのが、この明るさの問題で、毎度照明のチョイスに悩む。
最初に記したように“技術”は私だけなので、照明をいくつも持っていったりしても扱える人間が居ない。
また人数が少ないので機材重量の分散も難しく、機材トータルの軽量化が求められる。
最初は、東芝ライテックのアノ定番バッテリーライトを持っていっていたが、充電器やバッテリーの重量を考えると大変で、また点灯時間も短いので早々に切り捨てた。だが、明るさは随一だった。
その後は、蛍光灯照明に切り替え、いくつか模索して会社にある“手作りの60W級蛍光灯”を利用した照明を使っている。バッテリーはニッケル水素バッテリーを1本使用。
十分な明るさではないが、比較的広い範囲を照らせるので何となくベースを上げたい場合に利用する。
メインで使っているのは、プライベートで使っている SONY HVL-LBPA だ。
当サイトのレポートでもあるように、LEDタイプの照明で、大変に明るい。
これを、カメラの上に取り付けるか、ディレクターに手持ちしてもらうなどしてライティングしている。
http://www.next-zero.com/Lib/HVL-LBPA/
HVL-LBPA の良いところは、HDVカメラに取り付けられるという点とバッテリーの仕様。
特にバッテリーは Z5Jと同じ物が使えるので、充電器が共用できるし、ロケ現場に持っていくバッテリーも同じタイプの物を多めに持っていくだけで良いので、運用が非常に楽なのである。
また、Next-Zero仕様にした HVL-LBPA なら、アンバーフィルタもワンタッチで入れられるし、ディフューザや調光ダイアルで明るさなども調整しやすい。
色温度もLED照明としてはまともな部類なので、安心して使える。
http://www.next-zero.com/Lib/HVL-LBPA/007.php
海外HDVロケでは非常に重宝しているため、もう1機買おうかと思案中だ。
今なら後継機種の HVL-LBPBが出ており、こちらは HVL-LBPA の明るさ3倍!
また、ENGカメラ対応に Dタップ給電アダプタが標準付属しているので、非常に購買欲をそそられる。価格も据え置きだ。
利用頻度も多いので、HVL-LBPB を購入する価値は高い。
HVL-LBPシリーズだけでロケが出来るようになれば、重たいニッケル水素バッテリーもその専用充電器も不要になり、機材ケースのスペースも重量もかなり節約できる。
ロケの全行程を SONY の Lシリーズ リチウムバッテリだけで行うことが出来るので、ますますコンパクトな機材運用が出来る。
現在利用中の 60W蛍光灯ライトでもロケ遂行可能なので、 HVL-LBPB の導入は事実上照明機材のアップグレードにもなるだろう。
感度の足りない HDVロケでは、いっそう照明が画の品位を左右してくるので、照明機材のチョイスに関して、今一度、真剣に考えたい。
−>>2011/04/08/(Fri) 釜山・最終日。
- 韓国・釜山ロケも、今日で無事に終了。
最終日は、街雑感インサート中心の撮影行程だったのだが、幸いにも昼あたりから天気が回復してくれて、釜山市街をあちらこちら回りながら街の様子を撮影していった。
釜山の人々は皆、親切で急な取材にも快く協力して下さる方々ばかりだった。
また街には、「がんばれ日本。がんばれ東北」と書かれた横断幕もいくつか見られ、商店街を歩いていると「日本、がんばって!」と声を掛けてくる店員さんもいらっしゃった。
釜山は日本人に優しい街だった。
さて、明日からは2ヶ国目へ飛ぶ。
朝、5時にホテルを出発の予定。
明日は、目的地まで丸一日使った移動日だ。
−>>2011/04/09/(Sat) 廈門〜武夷山。
- 今日は、朝5時に釜山のホテルを出発して、釜山の空港からソウル・仁川国際空港へ飛び、さらに国際線で中国・廈門へ。さらにさらにそこから中国国内線にて武夷山へとやってきた。
到着したのは夕方だったので、まる一日掛けての移動だった。
………いい。
異国を感じる。
韓国・釜山は大変に発展していて街も綺麗で、ハングルと右側車線以外は日本にいるのとそれほど雰囲気も気分も変わらなかったのだが、中国はやはり違う。
違う国だと、すぐに感じる。
空港を出れば、間もなく大自然を感じる風景に車窓は変わり、しばらくはそんな道をひた走る。
宿泊先のホテルがある街に入ると、中華な印象の店が連なり、これからの数日を楽しく彩ってくれる何かに期待が膨らんだ。
ホテルに着けば早速、異国の洗礼を受ける。
廈門ロケからはちょっと大所帯クルーになり、全体で7〜8人が動くのだが、ホテルの宿泊人数の予約数が足りていないという事がチェックイン時に判明。
部屋が余っていないと言われ、結局そのホテルの最上級スイートを格安で借りることになるなど、中国ロケは早速紆余曲折だ。
夕飯を、福建省の観光庁のお役人さんのご馳走になり、皆で中華料理を食べ談笑しながら、お腹を満たす。
ホテルに帰ってからは、明日からのロケの打ち合わせをそのスイートルームに全員集合して行う。結果的に、このスイートルームが大変に役立った。
打ち合わせは、私の大好きな他言語会議となる。
日本語←→中国語
日本語←→英語
中国語←→英語
こんな組み合わせが入り交じり、8人の間で自分が使える言語が飛び交い合った。
そうして、不確定要素が多かった明日からのロケに徐々に道筋が見えてきた。
<ホテル近所の店で夕飯をご馳走になる>
打ち合わせが終わったら、再びホテルの外に呑みに出た。
今度は、日本人スタッフばかり5人で、適当にホテルの周りを出歩いて、店を見つけて入る。
片言の中国語と、店員が解せない英語と、そして何とこんな武夷山のような地方でも日本語を喋れる地元民との間の会話で、どうにかこうにか何となく欲しい物を注文して、酒を酌み交わした。
まぁ私は殆ど呑めないのだが……。
1時間ほどゆっくりと呑んで、この日は解散。
明日からはいよいよ武夷山へ足を踏み入れ、雄大な自然を堪能する予定である。
−>>2011/04/10/(Sun) 武夷山とお茶。
- 今回の武夷山ロケの目的は、一つは当然、世界遺産である“武夷山”の取材であるが、もう一つは“お茶”の取材である。
詳しくはオンエアに譲るが、この地が烏龍茶発祥の地であり、武夷山岩茶と呼ばれるお茶は高級茶である。
就中、原木から作られたお茶は、お猪口のような一杯でも数十万から数百万の価値があるというほどの超々高級茶である。
元は、皇帝への献上品であり、その逸話なども色々とあるようだ。
現在では、その原木も国の保護下に置かれたため、残念ながら原木からのお茶を飲むことは叶わないが、そこからの接ぎ木で育ったお茶は由緒正しい烏龍茶の眷属である。
今回は武夷山麓のお茶工場を取材するなどして、この地が世界的に見ても有名なお茶の産地であることを取り上げる予定である。
原木を撮るにあたっては、武夷山風景区に入り、途中からは徒歩で現地まで入ったが、左右を巨大な岩の壁が覆い、早速雄大な姿を見せてくれた。
さて、いよいよ明日は武夷山九曲渓景区・天游峰景区へ入る。
雲海を撮ってくる予定だ。
ホテルは朝4時半発である。
−>>2011/04/11/(Mon) 旅游。
- 武夷山取材最後の夜は武夷山市旅游局局長と食事の席が設けられ、親睦会となったのだが、こちらの習慣に従って煽った老酒のグラス3杯の乾杯イッキで完全にやられてしまって、私は機能停止した。
再起動は明朝午前2時過ぎになり、今は朝の5時なのだが昨日を振り返ってこの日記を書いている。
* * *
今日(11日)は、いよいよ世界遺産“武夷山”の撮影だ。
朝、4時半にホテルを出発して、車で5分ほどの登山入り口に到着。
現地案内人も含めて6名で山を登り始めた。
武夷山で最も高い峰は、標高400メートルの天游峰で、約1時間の道のり。
山道は、麓から山頂まで石段が整備されており、泥や土にまみれての険しい登山というわけではないのだが、階段は狭く急峻な箇所も多い。
まったくの夜道となり当然街灯も何も山中にはないので、LEDビデオライトを投光して歩みを進めていった。
目的地となる天游峰の頂上付近に着く頃に、山の稜線が見える程度に空が明るくなってくる。
夜明けとともに撮影を行い、山々が雲海や霧に満たされる時を待つ。
武夷山でもっとも雲海が綺麗に見られる時期は秋から冬に掛けてだそうで、夜と朝の気温差が激しい時期の方が見られるという。
今回は、雲海と言うほどのものは目の前に広がらなかったが、小規模な雲が山のあちらこちらから沸き立ち、幽玄な光景を創造し始めた。
天游峰から九曲渓景区を見下ろす眺めは武夷山で最も美しいとされ、その景色は一幅の水墨画のように幻想的だ。
撮れる限りの夢幻をレンズに捉えて、このたびの海外ロケ最大の山場と言っても過言ではない仕事を終える。
昼までに一旦山を下りて、午後からは九曲渓景区の筏下りを撮影。
筏の一隻をチャーターして、船頭さんにいろいろと筏の動きをお願いしたりしながら、通常1時半で行う渓流下りを3時間近く掛けてじっくり撮影した。
九曲渓景区の筏下りは武夷山観光の目玉の一つでもあり渓流から見上げる武夷山岩山の垂直に切り立った峰々の景色は圧巻。
雄大な自然の魅力と不思議を堪能できる。
今回の武夷山ロケは、中国・廈門編の1ネタであり、武夷山自体の特集ではないのだが、その1ネタに現地入りの日から3日間も時間を取って撮影できるというのは通常は無い話なので、今回は正に腰を据えての撮影となった。
武夷山市側は今回の取材に大変な期待を寄せており、日本でオンエアされた暁には、その後の多くの日本人観光客の旅游を願っているそうだ。
我々取材陣も、良い物に仕上がるよう誠心誠意を尽くしたい。
さて明日12日は、いよいよ廈門取材。
午前中の飛行機で武夷山から廈門へ戻り、残りの5日間でたっぷりとその魅力を捉えたい。
−>>2011/04/12/(Tue) 白鷺の街。
- 今日は、午前中に武夷山を出発して、午後から廈門でのロケを開始した。
廈門は、中国福建省の南東部の港湾都市。
租界時代の佇まいを想起させる街並みが残り、また経済特区に指定されているため日本企業を始め外資系企業による経済的繁栄も目覚ましい。
対岸には、台湾を臨み、歴史的にも経済的にもつながりは深い。
さて、日中は時間を惜しんで、廈門の街をロケに動き回る。
当日の飛び込み取材の申し込みをコーディネータさん達が行ってくれている時間を使って、街の雑感を撮ったりと、既に順調な撮り出しである。
廈門でもお茶の話を取り扱うので、街なかのお茶やさん(茶芸)を取材したりした。
中国での取材は、基本的には国を相手に取材申請を行う。
海外ロケコーディネート会社が、中国の国家観光局に取材を申し込み、いくつもの手続きを経て取材が許可される。
事前に取材同行者のパスポートなどの情報は勿論、持っていく機材のリストなどを提出しておく必要もある。
武夷山のような世界遺産で好き勝手に取材できているのは、そのお陰である。
中国では下手すれば、当然、逮捕連行である。
現地では、必ず観光局の役人が取材に同行し、我々の取材のお目付役となる。
ただし、我々のロケの場合は特にそうだが、中国の街・文化・伝統・自然の素晴らしいところを伝えようとするので、観光局の方も大変に協力的で、寧ろロケにプラスに働く事も多い。
政府の役人が、お店に一声掛ければ、社長さんが出てきて一生懸命に我々の世話をして下さることも多々ある。
また、お店の方達も「テレビに取り上げられる」→「観光客が増える」→「商売につながる」という構図が見えるようになってきており、熱心に取材に参加して下さる所も大変に多くて助かる。
上記の構図など我々に日本人には、もはや古臭いと言っても良いような経済流転の一つだが、どこかのインドとかはそういう発想に至らないらしく、非常に邪険に扱われて「二度と来るか!」と思わせるのが得意だったりする。
閑話休題。
今日は、2ネタほどの取材をあちらこちらの店に協力頂いて無事に終えることが出来た。
夜は、また宴会。
廈門観光局の偉いさんがお越しになり、我々を歓待いただいた。
今日は、流石に日本人スタッフ全員が昨日の酒のダメージから抜けきっておらず、またそれを先方にご理解頂いて、昨日よりは軽いお酒の席となった。
明日は、廈門のグルメや癒しを取材する。
−>>2011/04/14/(Thu) ダウン。
-
海外ロケをやっていると、いろいろな事を経験する。
日本の常識とは違った、あるいは考えられないような慣習や行為に良くも悪くも驚かされることは多々ある。インドとか。
が、また海外ロケでは体験したくない事もある。
たとえば財布を掏られるとか、パスポートを失うとか、だ。
そうした“海外では体験したくない体験”を昨日1つ味わってしまった……。
『病院送り』
2〜3日の海外ならともかく、半月も生活していれば病気になることもある。
まずい予兆は、あの武夷山での武夷山市旅游局局長と酒の席からだ。
早朝から登山をして、その夜の飲み過ぎでヘロヘロになって終えた武夷山ロケ。
武夷山市からは飛行機で廈門へ帰るとき、空路の半ばを過ぎた頃から“耳抜き”が出来なくなり、大変に気持ち悪い聞こえの状態になる。
鼻が詰まってしまって上手く耳抜きできなくなってしまったのだ。
そのままの状態で、廈門へ降り立ち、地上でも暫くその状態で取材を続ける。
夕方に掛けて、体力の消耗が激しくなり、疲れやすくなり、そしてその日の夜は、廈門観光局のお偉いさんと酒の席に招かれる。
が、この日は大事を取って、お茶だけで乾杯させて頂いた。
ホテルへ寄宿後、夜中を過ぎてから1時間ごとに目が覚め、トイレに走るようになった。
下痢が続く。
明け方、流石に気持ち悪くなって、一回自分で吐く。
少しばかり楽になる。
朝からロケでお寺などを回るが、傍目から見ても体調の悪さが伺えるらしくスタッフから病院での受診を薦められる。
海外旅行保険の効く病院を廈門市内で探し、廈門大学付属中山医院で受診。
38.6℃の熱があることが分かる。
お医者さんからは、注射と点滴を薦められた。
コーディネータさんからは注射とかは怖いからやめた方が良いかもしれませんよ……と勧告されるが、今日中に治して明日には復活しなければロケが成立しないという思いで、注射と点滴を承諾。
新品の針を使ってくれているかだけを注視して、90分ほどの点滴を打ってもらった。
私が点滴を打っている間に、ディレクターとコーディネータ、観光局の方などは以降のロケスケの調整をしていただきながら、次のロケ地へ先に移動。
私も点滴が終わったら、すぐにそのロケ地へ向かい、スタッフと合流して取材を続ける。
薬を打ったため、体が本格的に病に抵抗し始め、午前以上に悲壮な状態に見えたとディレクター談。
3時間程度、シビアな料理接写をなんとかこなし、その日の私は終了……。
ディレクター達は明後日に予定していた視聴者プレゼントの買い物を今日行ってしまうと言うことで、ホテルで分かれて私はスタッフが買ってきてくれたお粥を掻き込んで、就寝した。
そんなこんなで、非常に色々な方に迷惑を掛けてしまった。
自分自身の体調管理が十全に出来ないなど、プロとして失格である。
非常に反省しているし、またスケジューリングに腐心してくださったスタッフ全員に衷心より感謝している。
今日は、病み上がりという体調で、多少疲れやすくはあったが、無事順調に快復している。
本日のロケ全行程はクリアでき、スケジュールの再調整のおかげで、ロケネタの取りこぼしは発生しないようだ。
日本国内のロケでも、出張中に病気になったりした経験はある。
特に長期の出張だと後半体調を崩したりして、少し大事を頂くか、省エネモードで動くこともある。
病気や怪我でも、カメラマンの代わりが現場にいないため、結局は限界まで自分で動くしかない。
全国ネットの野球中継をしていたときに起こった盲腸とか……あれは辛かった…。
今回も、食べ物や服装には注意を払っていたのだが、やはり慣れない暴飲などを行うと、そこにつけ込まれて一気に体調が崩れたようだ。
地元の方の風習による歓迎の席をありがたく思う一方で、仕事を行うための体調管理は何よりも優先して、頑なに自重すべきと厳に心に刻みつける一件となった。
さて、廈門ロケもあと2日である。
ダウンしていた時間を取り戻すべく、全力で取材を続けたい!
−>>2011/04/15/(Fri) Xia Men。
- 廈門全日ロケは、今日が最終。
本来のスケジュールでは、「街雑感」という括りで予定されていたこの日に、私がダウンして行けなかった取材先へのロケを行ってもらった。
紹介するのは午前中に“食べ物”と午後から“リラクゼーション”である。
そのほかに、島南部の繁華街である「中山路(ちゅうざんろ)」の街の雰囲気なども昼食を取りながら撮影した。
廈門に入ってから、例の観光局のお役人さんは、ほぼロケに同行しなくなり、たまに現地コーディネーターに電話が掛かってくるぐらいで、顔を見なくなった。
もともと、「日本人テレビクルーを接待する」というのが主な役割らしく、各地域の観光局上層部との酒の席を一通り整えられたため、彼の仕事は半ば終了しているのだろう。
我々もその分、身軽であり、勝手にロケを進めていく。
町中取材では、気になったお店にその場で取材交渉してもらって、飛び込みで撮影をさせてもらうことばかりなのだが、多くのお店が快く受け入れて下さって、沢山の画を稼ぐことが出来た。
今日の廈門市内は、最高気温26度と朝から汗ばむ天気。
冷たいアイスやジュースを掻き込みたかったが、病み上がりの身体ゆえ自重。
夜も、現地の脂っこい料理や生の魚介類は極力さけて、温かい麺やお粥などで食を繋いだ。
今回のロケは国間移動が短かった分、たっぷりと取材できたので、出張を長く感じた。
さぁ、いよいよ明日は帰国日。
午前中に少し廈門の街の雑感を追撮して、午後からの飛行機で韓国を経由して帰国する予定だ。
−>>2011/04/18/(Mon) 4枚の境地。
-
新境地に入った……。
ディスプレイモニタ3枚に飽き足らず、4枚に……。
!!!
……というのは、冗談でして、知人に頼まれてPCとその周辺の映像機器のセットアップ兼、カスタマイズをやっております。
私の方でPCや機材一式を必要に応じて注文して、それを一旦我が家で組み上げ、使える状態に。
それから、システム一括で知人に引き渡すという感じです。
「PCでカメラ映像の録画と簡単な編集、並びに映像データ管理を行いたい」と言うことで、スマートでリーズナブルな組み合わせを考え、それぞれの商品を購入して、今は使えるように設定したりしている所です。
それにしても、モニタに囲まれて今は至福の時です。
もう一枚、左側に欲しいですね〜〜♪
−>>2011/04/23/(Sat) あと少しの繋ぎ方。
- 来週末に友人の結婚式がある。
高校時代の先輩の挙式である。
今回も例によって、結婚式のビデオを頼まれている。
結婚式に上映する新郎新婦紹介ビデオと、当日の式の撮影である。
紹介ビデオは現在苦戦中だ……。
遡ること、3月下旬。
式まで一ヶ月を切ろうかという頃になっても、紹介ビデオ用の素材が一切送られてこない。
4月に入れば前半は海外出張のため私は一切編集に手を付けられなくなる。
業を煮やして、新婦と同級生である相方から連絡を入れてもらい、ようやく事態が動き始めた。
新郎新婦は現在、新宿に住んでいるため私が上京して素材を撮影するのは正直無理。
そこで、鎌倉に居住中の私の映像の師匠“Y氏”に新婦から撮影の発注が行き、急遽、インタビュー撮影などをする手筈になった……らしい(事後報告)。
撮影依頼の連絡を受けた翌日に撮影に来い、という無茶苦茶な話で、Y氏は撮影日当日に東京の家電量販店で SONY HDR-AX2000 を新規購入して、そのまま撮影に挑むとか言う、これまた無茶苦茶な展開。
私の方も、この急展開にどのようなビデオ構成にするかを急造模索。
< HDR-AX2000 を急遽購入したらしい。結婚式当日もこれで手伝って貰う予定。>
「何撮ったら良い?」
と撮影の相談を持ち掛けてきたY氏に、こちらが作れると想定する構成内容から、撮影要素を伝える。
インタビューで聞きたい内容は、予め新郎新婦にも伝え、当日の撮影を3者に委ねた。
素材が送られて来たのは、私が海外取材に行く直前で、少しだけ内容チェックをして、その可否も判定できないまま機上の人となった。
帰国後、早速編集に取りかかる。
私の出張中に、新婦から送られてきた「生い立ち写真」を相方がスキャニング〜調整を済ませとおいてくれたので、Y氏が撮影してくれた素材と合わせて、それなりの材料は揃っているように思えた。
……が、いざ編集に手を付けると、頭痛の種だらけだ。
撮影された映像のクオリティーに注文をつけたくもあるが、それよりもインタビューの内容が正直ツライ……。
綺麗に使える内容が少なく、インタビューのやりとりで話題が膨らんでいないので、継ぎ接ぎだらけの編集で誤魔化すしか無さそうだ。
話題の必要な要素を可能な限り抽出して、形にしていく作業が続く。
取り敢えず、今夜も途中で手が止まった。
続きはまた明日やろう。
<インタビュー内容を一旦全て書き起こして、使える箇所を探す…。>
ちなみに、日曜日から火曜日までは広島へ出張のため、また編集の進捗は止まる。
それでも、週末には間に合うと思う。
尺10分中8分は繋いでいるので、あと少しだ。
そのあと少しが難しいのだな……。
−>>2011/04/29/(Fri) いよいよ、オーラス。
- ようやく、結婚式の余興ビデオの編集が完了した。
現在、朝の……………。
とりあえず、今回もギリギリ間に合った感じ。
結婚式自体は明日なのだが、今日の夜には大阪を発って、東京入りしないといけない。
また、これから今日は仕事で、日中を使っての編集は出来ないので“この夜”が最後の編集チャンスだったのだ。
今日の新幹線は、仕事が終わって直ちに飛び乗る予定。
おそらく終電で東京に向かうことになりそうだ。
編集しなければならなかったVは2本。
1本は、新郎新婦紹介用Vで、新婦のお色直しの間に流されるらしい。
こちらは、Y氏に東京のマンションで夫婦へのインタビューや熱海でのデートを撮影してきて頂き、素材を送ってもらって編集した物だ。
インタビュー内容にかなり苦しめられたが、とりあずは脈略のあるものに纏められた。
例によって、インタビューの答えは全部字幕フォロー。
披露宴会場のPAシステムの質が分からないので、インタビュー内容がしっかりと理解できる様に、インタビューを一旦文字に起こして、それをテロップ打ちし、スーパーインポーズしている。
その他もろもろのテロップも併せて、作成は相方にお願いした。
お陰で私自身は、本編編集に専念でき、テロップの製作や修正は一括して相方が担当するなど分担して効率的な製作ができた。
2本目は、式の終盤で読まれる「手紙」朗詠時にそのバックに流す映像(BGV)の作成だ。
が、こちらもなかなか内容が定まらず、新婦が好きで使いたいと言ってきた曲は、「愛していたけど別れてしまった、もう会えない」的な内容の歌詞だったのでNGを私が出した。
また映像も、結局は新郎新婦紹介Vで使った写真しか素材がなく、数も少ないのでスライドショーを工夫して5分間ほど繋いだ。
手紙が何分で読み上げられるかも、本番にならないと分からないので、長めの尺で見積もった。
ちなみに、手紙Vの音楽は会場のエレクトーンが生演奏で対応することにしてもらった。
おそらく、新婦が好きなその曲のインスト版になるのだろう。
さて、編集は終わったが、まだDVDにはなっていない。
現在、ダウンコン+MPEG2エンコード中だ。
この後さらにDVDオーサリング作業をして、再生チェックなどを行って漸く完了となる。
寝たい。
寝ないとヤバイ。
出勤までには仮眠できるよう全力で頑張る。
−>>2011/04/30/(Sat) 明治神宮・神前結婚式。
- 今日は、友人の結婚式。
先日まで紹介ビデオの編集を請け負っていたあの案件の結婚式だ。
昨夜のうちに大阪から東京へ新幹線で移動。
勤め先には予め「結婚式のため新幹線の終電までには間に合う必要がある旨」を伝え、当日の仕事が早めに終われるシフトに便宜頂いていた。
お陰で、余裕を持って上京できた。
さて、挙式は明治神宮で行われた。
神聖にして厳粛な中での式となったのだが、撮影する側には苦しい制限が付いた。
まずは三脚禁止である。
そして撮影ポジションの固定。
撮影できない儀式の存在。
プロ用機材の持ち込みお断り……。
特に、撮影できない儀式があるのは全体の流れを断ち切るので、場合によると儀式の唐突感が出てくる。
神聖であることから来る制限というよりも、“参列者としての儀式への参加”という要請から、撮影できないのだ。
だって、出入りの業者は撮影できているのだろうから。無論、三脚も使える。
それでも何とか、撮影できる範囲のものは撮影しきり、今回のブライダル撮影で一番頭を抱えそうだった挙式撮影を終了した。
因みに、プロ用機材の件は何もいわれなかった。
今回は、SONY HDR-AX2000 と HXR-NX5J の2台体制だったのだが、この双子機でAX2000は民生用、NX5Jは業務用。しかし見た目は殆ど一緒。
これを、係の人がどう見分けて判断するのか疑問だったのだが、特に何もいわれることはなかった。
<左:HDR-AX2000(民生用) / 右:HXR-NX5J(業務用)>
つづいて、明治神宮から明治記念館へ移動。
こちらで披露宴である。
披露宴会場も三脚禁止。
条件は明治神宮と同じである。
ただ撮影ポジションは流石に制限されなかったので、こちらはガシガシ入っていく。
カメラ2台体制のため、いつもワイヤレスインカムを利用するのだが、今回も会場PA担当者に相談して周波数帯を確認して貰い使用許可を得た。いろいろと制限が多そうだったのでインカムの使用もNGかと思ったが、無事に認可されて助かった。
さて、披露宴の撮影だ。
……がやはり三脚がないのは大変につらい。
喋っている人の1sを長時間安定して捉え続けるのはかなりの労力を伴う。
極力、被写体に近づくなどして安定を保とうとは努力したが、見苦しさを拭いきることは出来なかっただろう。
HVR-S270J などショルダーマウントタイプであればもう少し楽に安定させられたかも知れないが、神前式での制限などを考えて、今回は S270Jは持ち込まなかった。
というか、プロ機材持ち込みお断りの制限を流石にS270Jは乗り越えられないだろうとも思っていたし。
そうでなくても、会場の人からは「新郎新婦様とのご関係は……?」と度々聞かれたものである。
プロだけど業者じゃないし、もう1人のカメラマンたるY氏はアマチュアなのでカメラマンの出自の問題はないだろうが、機材の制限は逃れにくそうだったので安全パイである。
披露宴の撮影は、体力的にしんどい部分が多かったものの効率的に要点は押さえる事が出来たと思う。
また、披露宴中に上映したビデオも好評であったようで、先ほど新婦からお礼の電話があったのだが、親族の間でも2人の日頃の生活感や力関係が如実に見えて、楽しめたというコメントを頂戴した。
ビデオ編集→2時間睡眠→出勤(Jリーグ収録)→東京移動→打ち合わせ→3時間睡眠→挙式・披露宴撮影→帰阪。
なんとか、この最後の数日を乗り切った。
さて、編集だ…………。
が、ちょっと今回の結婚式の編集は先になりそうだ。
すでに2件の結婚式披露宴の編集を同時期に抱えているので、この3件目の今日の分は当分手が付けられそうにない。
他にもちょっと撮影&編集案件があるので、プライオリティーに注意してこなして行く必要がある。
ちなみに、GWとか私の会社は関係ないので「連休中に編集できるじゃん」という世間的な思考には進めない。そもそも連休があるのかどうかも不明なのだから。
しかし、出来るだけ早くに編集を仕上げて、記憶の新鮮な内にビデオをお届けしたいと思う。
最後に、撮影に協力してくださったY氏に、心より感謝申し上げる。
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