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〜 創想雑誌 〜
−>>2011/02/05/(Sat) これはProResですか? はい、EDIUSです。
- “reTMCD”というアプリを ACC*Softwareにて作りました。
※http://next-zero.com/nle/reTMCD/
reTMCD は AJA の KiPro で作成した ProResファイルを EDIUSで読み込んだ場合、KiProで記録したはずのタイムコードデータが正常に読めず、EDIUS上では 0時から始まってしまう問題を解消するものです。
この reTMCD 開発の話は、当サイト読者の おがさんから頂きました。
おがさんのBlogには、KiProを使った収録レポートの記事内で
▽以下、引用▽
そして、録画したものをEDIUSのタイムラインに乗せた時、異変は起きたのです。
KiPROでキャプチャーした方のファイルが、TCが0スタートになってしまっている。うげえ。
TC来ないんじゃ、再接続が上手く行かないではないですか。
QuickTimeプレイヤーで再生すると、ちゃんとTCを読み込める。何ですかこれは。
何度やってもEDIUS側のプロパティをいじっても変わらないので、EDIUSがProRes422のTCを読めないのかな?と考えていた所、
ふと、FCP7から出力したProRes422ではどうだろうか?と思って、自宅のFCPから出力して読み込ませてみた。
あ、EDIUSでTC読めた。うわー。
つまり、何だか分からないけど、FCP7から出力したProRes422とKiPROから出力したProRes422では、TCの格納方法が違うという事らしい。
△以上、引用。△
というテスト結果が記されています。
※〜烏賊頭の城〜 http://www.langhaar.org/wp/?p=659
つまり、ProResファイルにおいて FCPで出力したファイルのタイムコードは読めるが、KiProで作成したものは EDIUSでは読めないという事でした。
この創想雑誌でも、「EDIUSにおいても ProResは扱える」という記事を書いたばかりで、自然 ProRes収録機で有力な KiPro への注目は高いわけですが、しかし折角 ProResで収録したのにタイムコードのオリジナルを EDIUS取り扱えないのでは、マルチカメラ編集などの同期編集に問題が出て来ます。
そこで、おがさんから「EDIUS で KiPro の ProResファイルのタイムコードを認識できる様なプラグインは開発できないか?」という問い合わせを頂きました。
この話を聞いたとき、最初に想定したのは「TCに関するのヘッダ情報みたいな物の記述が違うのではないか?」と言う点。
おそらくヘッダ情報的な物を書き換えることで、EDIUSでも扱えるのようになるだろうという目論見でした。
早速、松ケンにこの件を打診。
2011/01/27 21:39:15 宏哉
(前略)私としてはTC情報を書き換えるのが有効ではないか、と考えています。
TC自体の記述は変わらないだろうから、ヘッダ?情報というか
TCデータの管理記述が、違うんじゃないかなぁと
ちょっと このファイルを探って 問題解決に挑戦してみません??
2011/01/27 21:41:16 まつけそ
VeryInteresting.
2011/01/27 21:41:45 宏哉
Oh Yhea
こんな遣り取りがあって、FCP の ProRes と KiPro の ProResファイルを おがさんから提供して貰い検証を開始。
まずは、FCP ProRes と KiPro ProRes のタイムコード記述部分を見比べて、タイムコード管理の記述差を探し出します。
実際には、
2011/01/27 21:56:07 まつけそ
たぶん、ProRes関係なく、コンテナのMOV周りだとおもうけどネ
ということですが、簡便の為に「ProResファイルの…」という事にしておきます。
<課題箇所を捜索中。>
そして 28日の深夜、KiPro ProRes のタイムコード読み込みを EDIUS にて成功。
EDIUS がつまずいていた、タイムコード管理データの正体が分かりました。
2011/01/29 2:15:32 まつけそ
タイムコードのフラグなんだよね。
tmcdがはじまってから
二〇バイト目なのかな
2011/01/29 2:17:08 宏哉
うん
2011/01/29 2:17:47 まつけそ
(フラグ修正記述)6−>0で。意味は、「24時間で時刻がラップします」フラグと「負の時刻を許可します」の合同
あとは、tmcdに前置した長さを修正したけど、これでは直らなかったネ
2011/01/29 2:19:43 宏哉
なるほど KiPro のProResは結局どういうフラグが立ってたの?
2011/01/29 2:20:20 まつけそ
KiPro側で「24時間で時刻がラップします」フラグと「負の時刻を許可します」がついてたから、落としたわけ
2011/01/29 2:20:46 宏哉
これが要らんかったということか?
というか EDIUSがそれを 解釈した? できなかった??
2011/01/29 2:21:33 まつけそ
「変なフラグついてるし、TCに自信ないから読まない」みたいな処理と想像。
2011/01/29 2:21:39 宏哉
うは
なるほどね
で次の段階として この KiPro で作られた ProResファイルのTC管理コードの部分(フラグ)を削り落とすアプリは作れそう?
2011/01/29 2:26:17 まつけそ
まあデバッグ用に作った分があるから、半分くらいは出来てるけれど、あれだね、4GBの壁に当たりそうな感じがする。
この結果を おがさんに返し、また4GB超の大容量ファイルをご提供頂き、テスト版reTMCD.exe を作成しました。
その後、テスト版reTMCD.exe をおがさんにデバッグ依頼。
手持ちのProResファイルを reTMCDにて処理して貰いましたが、複数ファイルや40GB超の大型ファイルも問題なく扱えたとのことでした。
私自身は、KiProは使ったことなく、また ProResファイルもサンプル程度に数点持っているだけですが、ProResソリューションには現在大変居興味を持っており、今回の KiPro タイムコードの認識の件にも非常に関心がありました。
松ケンの対応・検証・実装も早く、2夜で問題解決が出来たのは楽しかったですね。
ちなみに、KiPro のProResファイルのタイムコードは Adobe Premiere Pro は問題なく読み込みます。
Vegas Pro もきっと読み込むでしょう。
そう、このタイムコード問題は EDIUS だけの問題なのです。
松ケンの言うように「変なフラグついてるし、TCに自信ないから読まない」という風にEDIUSが処理しているみたいです。
この問題自体は代理店を通じて AJA に報告されるようですが、問題の裏を見たところ、Thomson Canopus の EDIUS側の問題でもあると思われます。
次回以降のバージョンアップで EDIUSが ProRes(.mov)ファイルのタイムコードフラグを解釈できる様、バグフィックスされることを願います。
なお、reTMCD は、ProRes 内のタイムコード管理データ TMCD を“1byte”書き換えているだけです。
1byteの違いで、使い勝手が大きく変わってくるなんて、面白いですね。
※http://next-zero.com/nle/reTMCD/
※本日の、推奨物欲。
−>>2011/02/19/(Sat) 第三世代 STORM 発表か。
- 2月19日現在、Grass Valley・Thomson CanopusともにWEBサイト上に情報は載っていないが、HDSTORM の後継機種となる『STORM MOBILE』なる製品が発売されるようだ。
※2011/02/22 プレスリリース発表:http://www.thomson-canopus.jp/press/2011/storm_mobile.htm
<STORM MOBILE ブレイクアウトボックス>
『STORM MOBILE』は、DVStrom → HDSTORM の系譜上にある第三世代STORMという位置づけで、“完全新設計のマルチI/Oプロセッサ”を謳う。
STORM MOBILE の最大の特徴は、EDIUSを利用するPC形態によってそのラインナップが選べるという事だ。
則ち、
・ノートPC用(ExpressCard/34仕様 /+ブレイクアウトボックス)
・デスクトップPC用(PCI Express x1仕様 /+ブレイクアウトボックス)
・デスクトップPC用(5インチベイ内蔵仕様)※接続I/FはPCI Express x1 か??
入出力対応は、
・HDMI IN/OUT
・コンポーネント IN/OUT
・コンポジット IN/OUT ※ 3D Y/C分離対応
・S端子 IN/OUT ※接続方法は特殊コネクタか??
・アナログオーディオ IN/OUT
となっている。
HDMI は 8chエンベデッドオーディオ入出力にも対応する。
さらに、ヘッドフォン端子とそのボリューム調整ツマミもあるようだ。
USBオーディオ機能も搭載され、PCの音声とEDIUSの音声を1つにまとめてモニタが可能となるらしい。
また、スケーラーチップを搭載するらしく、ハードウェアダウンコンバート出力を可能とし、HDプロジェクトを PC のCPU負担無しでダウンコン出力できるとしている。
この機能は、プロジェクトのダウンコンエンコードと言うことではなくて、モニタリングにSDモニタを使って HDプロジェクトを確認できるという意味であると思われる。
VELXUSでは、HDプロジェクトをSDモニタにダウンコンしながらプレビューできなかったのだが STORM MOBILEは、同時映像出力が可能であり HDMI/コンポーネント/コンポジット端子から同時に映像出力ができる。
ハードウェアの詳細はこれからWEB上で公開されるだろう。
先日も記した HDSTORM の生産終了はここへ繋がっているらしい。
STORM 3G が後継機かとも目されたが、やはりI/Oからくるユーザー層の違いを見ても別ハードウェアが近日中に発表されると考えていたので、HDSTORM の唐突感のある生産終了が漸く腑に落ちた感じだ。
STORM MOBILE の発表と同時に HDSTORM 生産終了を告知すると、HDSTORM が市場で売れ残ると考えて、HDSTORM 後継機を不明瞭にし、この類のハードウェアを必要としているユーザの購買欲を刺激して、HDSTORM の在庫を一掃させたのかも知れない。
私も当時資金が潤沢にあれば、HDSTORM を買いに走っていただろうから効果はあっただろう。
STORM MOBILE の特徴は、ノートPCでもマルチI/Oのシステムが組めるようになった事だ。
もともと EDIUS はその動作の軽さから ノートPCでも十分にHD編集が出来るのがウリでもあった。
しかし、EDIUS + ノートPCではモニタリングシステムや様々な素材のキャプチャ環境を構築するのが難しく、EDIUS編集のサブ機的位置づけか、大がかりな編集システムを必要としないユーザ向けという立場に留まっていた。
今回の STORM MOBILE は、ノートPCでもメイン編集環境を十全に構築できるソリューションの提供であり、また EDIUS が得意とするHD編集の軽快軽量さを補強するものだろう。
週が明ければ、公式情報が豊富に発表されるはずだ。
一方で先日公開された EDIUS Ver.6.02 がVELXUS対応できなかったりで、Windows 7 64bit 環境への対応ドライバの開発に難航しているのではないかと想像される。
いよいよ、お財布と相談しながら次の I/O ハードウェアを検討しなければならない時期なのかも知れない。
外付 ノートPC用(ExpressCard/34) \108,000(税別)
外付 ノートPC用(ExpressCard/34)[EDIUS6付属] \138,000(税別)
外付 デスクトップPC用(PCI Express x1) \108,000(税別)
外付 デスクトップPC用(PCI Express x1)[EDIUS6付属] \138,000(税別)
内蔵 デスクトップPC用 \98,000(税別)
内蔵 デスクトップPC用[EDIUS6付属] \128,000(税別)
当情報は、不確定ソースも多いため、Thomson Canopusからの発表を待ちたい。
−>>2011/02/22/(Tue) STORM MOBILE、妄想。
- 第三世代STORM こと“STORM MOBILE”が発表になりましたね。
まだ製品情報は載っていませんが、製品写真は高解像度で公開されたので、早速じっくり見てみます。
まず、前から気になっていたのはホストアダプタとブレイクアウトボックスを繋ぐ、ケーブルの規格。
このケーブルは何者になっているのか?――と思っていたら“HDMI”でした。
PCI-eカードタイプの物を見てみると、5インチベイ内蔵用に使われると思われる内部HDMI端子らしき物も。
サイズ的には、Mini HDMI なのでしょうか?
ただ、だからといって内部的にHDMIの規格に則った信号が走っているかは不明。
仮にHDMIの規格通りだとしたら、ブレイクアウトボックス――これが要は『本体』なのですが――で、各種変換を行い HDMI用信号を作っている事になります。
HDMIからアナログコンポーネント変換の機器って数えるほどしかないので、ある意味希少ですね。(※汎用的な変換器としては使えないとしても)
PCI-eカードを見ても大がかりなチップが見られないことから、全て『本体』で事を済ませて、最終的な信号の遣り取りだけを HDMIケーブルを使ってパソコンに刺さるI/Fカードに送っている様です。
さて、その場合に気になる点が2つ。
まず、『本体』への電源供給をどうしているのか?
HDMIケーブルに電源を乗せて『本体』に電力を供給しているのか?と考えるわけです。
プレスリリースでは、ノートPC用の“ExpressCard/34”では「ACアダプタを付属する」とわざわざ書かれており……そうすると、デスクトップ仕様の場合はACアダプタは不要な訳です。
では、デスクトップタイプはどうやって電源供給を受けているのか?
HDMIには 18番pinで +5V の電源供給を行えるラインがあるようなので、それを使っているのでしょうか??
5V……電圧が課題になるのかあるいはHDMIで通せる電流が課題になるのか分かりませんが、『本体』で HD→SD変換 や デジタル⇔アナログ変換といった重い作業を果たすのに、HDMIを流れる程度の電力で事足りるのか……疑問です。
“ExpressCard/34”では、+3.3V と +1.5V が供給できるようですが、『本体』の駆動には足りないようです。
あるいは、デスクトップ対応も HDMIを使わずに別途供給するという可能性も考えます。
この写真の、右奥に見える黄色い端子。
これは何だろう……というのがもう一つの疑問だったのですが、「電力供給端子」の可能性があります。
canopusの過去の試作製品に、同じような端子を使った物が見られ、それは電源供給端子でした。
ただ、通常この「オス座」の端子は電源を受けるための形状で有り、また実際の使用環境を考えても、本体とを繋ぐHDMIケーブルに加え、別途1本引くのは、あまりスタイリッシュではありませんよね。
であれば、まだACアダプタで供給した方が“ExpressCard/34”タイプとも揃って分かりやすいです。
規格上の制限から“ExpressCard/34”タイプはACアダプタを必要とすると考えて、デスクトップタイプは HDMIケーブル内の電源供給ラインで駆動電力を賄えると考えた方がスマートでしょう。
このHDMI接続が規格通りとは限らないわけですし。
さて、そうなると、今度はやはり「PCI-eカードの黄色い端子は何??」という疑問が残ります。
私は電源端子でないとすれば、S/PDIF のオプティカルアウトかな…と思ったのですが、S/PDIFの端子座の形状はもっと短いはずなので、かなり妄想です。
妄想の内容は則ち――STORM MOBILE はサラウンド音声に対応できるという事もあり、ノンリニア編集機の周りにサラウンドスピーカーを置いてサラウンド環境で音声をモニタリングすることも可能になります。
もし、HDMIでしかサラウンドを出力出来ないのならば、サラウンド対応AVアンプなどを噛まして、大がかりなサラウンドシステムを構築しないといけませんが、S/PDIFで出力出来るなら、比較的廉価なコンパクトサラウンドシステムで最大6.1までの試聴環境が構築できます。
――ってことなのですが、無い話でしょうね…。
するとやはり……電源?
外付けタイプには、HDMIとは別に電源引き回しなのか…。
……ちなみに5インチベイタイプは直接PC内部から電源供給を受ければ良いので、大きな問題にはならないでしょう。
HDMI一本で全て事足りているのが理想ですね。
あと、気になるのが“ExpressCard/34”や“PCI-eカード”側のHDMI端子に直接“映像機器”のHDMIを刺したらどうなるのかなぁ〜という点。
普通に考えたら、ブレイクアウトボックス『本体』との通信以外には使えないと思うのですが、例えばカードだけでも 映像/音声の HDMIアウトが出来るならば凄くコンパクトなプレイアウト環境も作れるわけで、特にノートPC環境では有力。
現在ある製品で言えば HDSPARKですね。
そういう使い方出来るならば「ブレイクアウトボックス無し版」というのも出来るはずで……しかしそんなラインナップは用意されていないから、やはりPCとブレイクアウトボックスを繋ぐ以外の仕事はしないのでしょう。
STORM MOBILE の『本体』がブレイクアウトボックスなのですから、当然と言えば当然です。
ただ、上記の妄想仕様とは別に、ブレイクアウトボックス無しの“ExpressCard/34”あるいは“PCI-eカード”単体を出しても良いかなぁとも思いますね。
で、編集の必要性によって、ブレイクアウトボックス……すなわち『本体』を付け替える。
それこそ、STORM MOBILE を編集環境の必要性に応じてモバイル(移動できる)するわけです。
…ちょっとニッチすぎますか?
と、公式な製品情報が発表されていないので、好き勝手な妄想が広がりますが、“STORM MOBILE”にはそれぐらいの可能性があるという事です。
正直、I/O系のインターフェイスでは、Blackmagic Design や AJA Video Systems の製品などに魅力的な物が多く、Thomson Canopusが出す製品は保守的で予測可能な物ばかりなので、“ツマラナイ”のです。
STORM MOBILE がそれらの製品に負けないぐらい輝く製品となって出てくることを期待しています。
それにしても…“STORM MOBILE”って名前はスマートフォンの“BlackBerry STORM”に食われてしまいますな。
あちらは MOBILE PHONE ですから、キーワードが埋もれすぎます。
そして、5インチ内蔵タイプは “MOBILE”ですら無いわけで……。
ちょっとネーミングに疑問もありますよ?
−>>2011/02/28/(Mon) Roland R-09HR。
- マルチカメラで撮影するときに、私がいつも必ずと言って良いほどお世話になっているのが Roland の“R-09”。
R-09 は、2006年に発売された生録ユーザ向けのオーディオレコーダで、内蔵/外部マイクを使って非圧縮で音声をSDHCカードに収録できる機器だ。
サイズも非常にコンパクトで、タバコの箱より少し大きい程度。
単3電池2本で4時間の収録が可能な、小さくても強力な収録機材なのだ。
この R-09 をビデオカメラとは別立てで、会場雑音をノンストップレコーディングすることで、あとの編集が非常に楽になる。
編集では、まずタイムラインに R-09 のオーディオファイルを引いて、それにシンクロするよう各カメラの映像のリップシンクを取っていく。
残念ながら私自身は“R-09”を所有してなかったので、Symphonics さんから毎度ご厚意を得てお借りしていた。
いずれはこの手のオーディオレコーダを購入しようと考えていたのだが、先日、値頃感溢れる価格で“R-09” の後継機となる“R-09HR”が売り出されていたので、ついつい購入してしまった。
上述の通り、“R-09HR”は先の“R-09”の後継機種で、2008年に発売されている。
機種としてはちょっともう古いのだが、R-09 を使い慣れた身として、さほど悩まずに“R-09HR”を選択したのだ。
R-09HR の特徴は、リニアPCMにて 24bit/96kHz のオーディオ収録に対応していること。
RolandのIARCという独自アナログ回路をブラッシュアップし、残留ノイズレベルを約10dB向上させているということで、基本的な音質も向上している。
またこの手の機種では珍しくリモコンが付属している。これは録音開始や終了時にレコーダ本体のボタンを操作することによるタッチノイズの発生を防ぐ意味がある。
旧 R-09 の本体の表示画面は「液晶ディスプレイ」であったが「白色有機ELディスプレイ」に変わり、非常に視認性が良くなったのも嬉しい。
本体背面にはモノラルスピーカーが搭載され、その音質はとにかくとして、とりあえずファイルに何が録音されているのか確認する事が出来る。
また録音性能とは直接関係ないが、旧 R-09 は電池入れとSDカードスロットが同じ蓋でカバーされており、またそれが非常に開け閉め困難であるという使いづらさがあったのだが、R-09HR では電池入れとカードスロットが分かれ、それぞれの蓋も取り扱いやすくなっている。
<先日購入した eneloopが活躍するはず。>
今日の夕方に届いたばかりの R-09HR なので、その音質の向上や実際の使い勝手などはまだ全然確かめられていないのだが、取扱書も見ずに簡単に録音・再生できてしまう手軽さは R-09 のそれと変わらず嬉しい。
さて、R-09HR を購入したことで、録音以外にこの機材を使ってみたいと思っていることがある。
それは「デジタル・オーディオ・プレイヤー」としての利用だ。
生音収録自体は滅多に行わないので、R-09HR を録音機限定の用途で考えていると年に何度も出番がない。
そこで、プレイヤーとして携帯すれば日常的にも R-09HRを活用する事が出来る。
まずは、既存のオーディオファイル(WAVやMP3)を取り扱えるのかという点。
多くのオーディオプレイヤーが専用ソフトによる転送やフォルダ階層や管理リストによるファイルのマネジメントが必要でクローズドな転送環境を押しつけられることが多いが、R-09HR では読み込ませたいSDカードにオーディオファイルをコピーするだけで、R-09HRはそれを認識し再生してくれた。
実に簡単である。
表示画面には日本語タイトルの表示が可能で、ひらがな/カタカナ/漢字/記号も正常に表示された。
肝心の音質だが、ファーストインプレッションでちょっと硬質に思う。
高音部がちょっとチクチクする感じか。
低音はあまり広がっていかない。
好みで言えば“好きではない”のだが、相性の良いイヤフォンを探すか、R-09HRに搭載されているリバーブ機能を使って、少し音に広がりを持たせてやると聞き心地も変わるかも知れない。
(私は SONY MDR-EX90SL にて試聴時、リバーブタイプ:ROOM/深さ:1 ぐらいでなんとか納得している)
これは飽くまでも、既存音源を聞いた時のヘッドフォン出力端子から出てくる再生音質の評価であり、R-09HR が録音する収録音質とは無関係だ。
R-09HRで録音した音源の利用は、PCなどにファイルコピーして利用することが前提であるので、R-09HR本体での再生音質は本来の録音性能を毀損するものではない。
ちなみに、R-09HR を持ち歩くなら標準付属のカバーを取り付けて持ち歩きたい。
本体は鞄に入れて携行するだろうから、鞄内の他の物とこすれて本体に傷が出来るのを軽減するためだ。
なお、このカバーには R-09の物と同様に三脚ネジをねじ込める穴が設けられており、テーブルの上にミニ三脚で固定したり、各種アタッチメントを併用し、収音環境に合わせて設置する事が出来る。
さてはて、肝心の R-09HRの録音性能を楽しめるのは、いつの日か……。
※本日の、推奨物欲。
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