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−>>2010/07/21/(Wed) 移転しました。

 ご無沙汰してしまいました。
 1ヶ月以上、サイトを放置状態にしてしまい申し訳御座いませんでした。
 プライベートで大変に立て込んでおりました……。


 実は、家を買いました。
 マイホーム購入です。


 1年ほど前から家探しを始めまして、今年の1月下旬頃に条件と希望に適った物件に辿り着きました。


 今回のマイホーム計画は、『中古住宅 + リノベーション』
 中古マンションを探し、その部屋を購入後、一旦コンクリート剥き出しになるまで解体して、ゼロベースで間取りや部屋のデザインを設計し直していくスケルトンリフォーム、つまり「リノベーション」を行いました。

 物件の第一条件は、自分たちが今現在住んでいる大阪・塚本駅を基点とした界隈。
 同じ生活圏の中での物件です。
 そして、必要とする最低限の広さと、リノベーションをするに際して私が再設計する間取りに適合できるベースとなる構造(部屋の柱や梁・窓の位置など)をしているかを基準として20件前後の物件を見て回りました。

 部屋の中の現状の内装などは一切こだわりません。
 どのみち、すべて解体して、コンクリート剥き出しの状態にしてしまうのですから、むしろ中途半端にリフォームが入っていない方が思い切れます。


 そして辿り着いた今のマンション。
 旧居からは歩いて10分。自転車でも5分程度。駅からは少し離れてしまったものの、こちらも歩いて10分の距離です。


 物件が決まったら次に、リノベーションを行ってくれるリフォーム会社を探します。
 数社で相見積をとり、自分たちが行いたいリノベーションを実現してくれる会社を吟味します。
 まずは、こちらで設計した間取り図面を提示。
 そこから、お互いのイメージを落とし込んでいって、フィーリングと提案力、レスポンスの良い会社を探りました。

 結果、我が家のリノベーション計画のパートナーとして神戸・三宮に事務所を構える「 G-FLAT株式会社 」を選択。
 こちらが意図する住居のコンセプトや、意図を一番把握して下さり、また我々が行おうとするリノベーションプランを「楽しくて面白い」と評して下さったのが G-FLAT でした。(※ G-FLAT株式会社:http://g-flat.co.jp/
 
 他社は、われわれのイメージに同調できなかったり、こちらの意図は全て汲んでくれるものの、提案力に不足を感じたりしたため、お断りの連絡をしました。


 3月末に、マンション本体の契約を完了。
 登記簿上は、我が家となりましたが、まだ生活は出来ません。
 G-FLATさんと打ち合わせを繰り返し、4月の下旬までリノベーションプランを詰めました。

 途中、マンション躯体構造の確認をするために4月中旬に解体工事。
 解体によって見えてきた、壁や天井の裏側の構造を把握し、設計図面を子細に調整します。


<先に解体工事をして、躯体状態を正確に把握する。>



 5月上旬。
 ゴールデンウィークが明けると同時に、リノベーション工事開始。 
 そこから1ヶ月半ほど掛けて、我が家は完成しました。

 引っ越しは、6月23日頃から開始。
 引越業者には、18,900円で、洗濯機と冷蔵庫、洋服ダンス、メタルラック、段ボールの一部を運んで貰うにとどめ、あとは会社の同僚や友人らの惜しみない協力を得て、1週間ほど掛けて新居に荷物を移しました。


 旧居は、6月末日で解約。
 その後……半月ほど掛けて荷を解き、取捨選択と整理整頓を行い、今週に入って漸く、引っ越し後処理が完了しました。

 
 さて、この『 中古住宅 + リノベーション』という選択。
 建て売りの戸建て住宅や、新築マンションを買うよりも色々とメリットがありました。

 最大のポイントは、自分の思うとおりの設計の部屋が出来上がるという点。
 間取りは勿論、内装・調度品に至るまで、自分が使いたい物を使い、したいように出来ます。
 もちろん、マンションの既存の躯体構造の制限は受けますが、間取りに関してはその点をクリアできれば自由です。

 この利点を活かして、快適なアトリエ空間、ホームシアター構築のためのリビング、生活感の出ないキッチン、広い浴室――――などなどを構想。

 特に、「拡張性のある情報ネットワーク空間」を指向。
 リビングとアトリエ(ワークスペース)、各部屋と“ネットワーク中枢”とを、将来的な拡張を見越してネットワーク基幹を設計。
 そのため、部屋と部屋には、空のCD管(樹脂製の配線用パイプ)が張り巡らされ、また“床下配線用トンネル”などを設けることにしました。
 これにより、将来的に高速度のLAN規格や、映像伝送規格、次々世代USBや未知のワイヤード通信規格が生まれても、配線を簡単に張り替えることが出来ます。


<リビング AVシステムの配管の一部。>


 おそらく、新築に限らず、他のリノベーションでも例のない我が家ならではの設計と言えばこういった「拡張性のある情報ネットワーク空間」であると自負しています。


 この様にして私が書き起こした図面をベースにして G-FLATさんが、より具体的で快適な空間設計を行って下さいました。


 リビングのAVシステムやアトリエ(ワークスペース)の詳細については、明日以降に譲るとしまして、今夜はまずは、引っ越しいたしましたことを、皆様にご案内申し上げます。


 大阪に遊びにいらした際には、是非ともお立ち寄り下さい。


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コメント

なえ(2010/07/22 23:04)
新居 おめでとうございます。
拡張性のある住宅、と編集システムはどのような配置になったか、気になります。再セットアップも大変だったのでないかと、勝手に想像しております
では失礼いたします。

宏哉(2010/07/22 23:31)
ありがとうございます。
はい、再セットアップに苦労しました。その辺は結構後回しになって、まずは部屋の片付けを最優先……。
結果、自前のWEBサーバーが復旧できたのは、昨日になってしまったという……。
リビングのAV周りや編集デスク周りはおいおいご紹介していきます。

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−>>2010/07/22/(Thu) 9.1ch的な。

 リノベーションプランにおいて、LDK部分の空間確保と、サラウンドシステム構築の構想は、初期の初期に原案を固め、その計画の実現可能性がある物件を中心に探したと言っても過言ではない。

 特に、広いLDK空間をリノベーションによって確保できるかは、窓の位置や梁・柱といった構造的な制限と、生活動線の最適化から慎重に吟味する必要があり、単に専有面積が広いから広いリビングが確保できる……という訳では無かった。
 実際、同価格帯の物件で今よりも更に広い物件も有ったのだが、間取り設計がやり辛く、面積ほどの有効活用が出来ないと判断して除外した物件もあった。


 購入したマンションに於ける、このリノベーションの最終的な設計では、“LDK”というよりは“SLDK”と冗談ながらも呼べる間取り設計となり、約28畳ほどの“一つの空間”を確保するに至った。
 
 さて、キッチンやパントリーと言った生活臭のする部分の話は、皆様の想像にお任せするとして、リビング設計について述べたい。

 リビング単体の空間は14畳ほどで、その面積を最適化することから始めた。
 テレビを設置する壁面を決定し、そこから、リビングテーブル、ソファーを仮に配置。
 ソファーを基点にして、サラウンドシステムに於けるスピーカーレイアウトを計算し、リビングAVシステムの基幹を構想した。



 サラウンドシステムは、旧来の 5.1chを拡張する事から始める。
 まずは、9.1台のスピーカを配置し、さらに上位のサラウンド環境を目指す。
 スピーカー数は、9 + 0.1台 なのだが、音響システムとしては 7.1ch で動作。
 
 これは、YAHAMAの DSP-AX1800 を中心に据えたサラウンドシステムの機能によるもの。
  DSP-AX1800 では、指定するDSPプログラム(音場再現プログラム)によって、9.1ch分のスピーカーのうち、スイッチャブルに 7.1ch分のスピーカを利用して音を出す。
 これは主に、フロントに設置する“プレゼンススピーカー”と背後の“サラウンドバックスピーカー”の切り替えによる音場の変化となる。
 “プレゼンススピーカー”は、“フロントスピーカー”や“センタースピーカー”と併せて利用することで、前方の音場を豊かに演出できる。

 例えば、「DIALOG LIFT」という機能を使ってみよう。
 通常、映画やドラマなどにおけるセリフは、センタースピーカを中心に出力される。
 そうすると、どうしてもテレビの下部に設定したセンタースピーカの「音源」の影響で画面下方からセリフが聞こえて来る……。
 しかし、テレビ画面の上方に設置した“プレゼンススピーカ”を併用することで、セリフの定位を画面の中心持ってくることが可能となり、まるで映画館のスクリーンスピーカーから音が出ているような状態になる。

 旧システムでは、センタースピーカを傾斜させるなどして、セリフの定位を調整するなどしていたが、プレゼンススピーカを導入することで、より最適な前方音場を得ることが出来る。


<左右上部のブックシェルフ型SPがプレゼンスSP>


 従来から所有の 5.1ch分のスピーカーにさらに4台を買い足し、それを工事完了後に自分で設置することとした。

 もちろん、サラウンドシステムの配置など、入居後に勝手にやればいい話なのだが、リノベーションプランの中で、サラウンドシステム用にスピーカー用配線の設計も行った。
 通常の計画で行くと、“スピーカーコンセント”を壁や天井に設けるという方法が取られるのだが、私は敢えて“スピーカコンセントを使わない方法”にした。

 理由としては2つあり、一つはスピーカーケーブルを自由に選択し敷設することが難しくなるという点。
 もう一つは、スピーカーコンセントを介することで、音質に影響が出てしまうことの懸念があった。
 
 そこで、スピーカ設置予定位置に対してスピーカケーブルの吐出孔を設けて貰い、AVアンプ間と吐出孔を空のCD間で結んでもらうことにした。
 こうすることで、入居後にじっくりとスピーカケーブルを吟味して自分で敷設することが可能になり、またAVアンプからダイレクトにケーブルが接続できるために、伝送ロスが最低限に抑えられる。
 もちろん、ケーブルが床や天井を這うという事もなく、全て壁裏・天井裏を通って接続される。


<AVアンプに直結された SPケーブル群>



 スピーカーケーブルは、旧システムの実績から新システムでも BELDEN製をチョイス。
 旧システムと同様の BELDEN “STUDIO716Mk2”を追加で導入しようと思っていたのだが、残念ながら Mk2シリーズはすでに終了していたために、新シリーズの EXシリーズから選択することにした。
 新システムでは、EXシリーズ最上級の“STUDIO718EX”を採用。
 例えば、AVアンプからサラウンドスピーカへは、ケーブル長10メートルが必要だったことから、9.1ch分のスピーカを接続するのに、総計 60m程ケーブルを購入した。


 “STUDIO716Mk2”から“STUDIO718EX”へのケーブルの変更は、音質に劇的な変化を与えた。
 特に 2chでのステレオ再生の時に大変によく分かる。
 低音部がしっかりと腰を据えており、丁寧な高域、安定した中音域など、原音を忠実にフラットに聞かせてくれる傾向がある。
 結果、音全体が太く豊かになり、音楽CDなどのストレートなリスニングが楽しくなった。

 
 ところで実は、ちょっとサラウンドシステムの構築に失敗もしている。
 背後の4台のスピーカレイアウトなのだが、設置してみると 30cm程度さらに後部に置く必要が出て来た。
 何故そうなってしまったかと言えば、リビングテーブルやソファー配置だ。
 図面上では何度もシミュレーションを行ったつもりだったが、やはり実際にテーブルやソファーをおいて生活空間を作ってみると、これらのレイアウトにもう少しずつ余裕が必要であると分かり、その結果、少しソファーが後方へ移動。
 それに伴い、スイートスポットが変化し、リア系スピーカを全体的に30cmほど後方へ移動させる事となったのだ。

 残念ながら、そうなると簡単にはスピーカーケーブルの吐出孔は変更できない。
 G-FLATさんに依頼すれば直ぐにでも再工事をしてくるだろうが、天井を一部剥き、配管を延長し、再度天井を組み、そして壁紙を貼り……と規模は小さいながらもそれぞれの工程に職人を必要とする大がかりな事になってしまう……。
 それなりの出費を覚悟しなければならないだろう。
 
 結局、スピーカーのレイアウトを確定し、現状の吐出孔からケーブルを引き出すこととした。
 理想の形とは違う事となってしまったが、ケーブルが天井から生え出てる感じが強調され、いささか物々しい雰囲気になっている。
 これが、実は気に入ってしまった――――。



 さて次回は、Sound Proofな話である。


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−>>2010/07/23/(Fri) Sound Proof。

 リビングのサラウンドシステムを満足に実現するのには、もう一つの課題があった。
 それは、集合住宅ゆえの課題、騒音問題だ。

 旧居でのサラウンドシステム利用時、何の防音対策もされていない賃貸住居では、どうしても音量を抑え気味に視聴せざるを得なかった。
 その抑え気味のレベルを超えたあたりから、AX1800を中核とした当システムは本領を発揮する……そんなあと一歩物足りない音量下での利用であった。

 新居に於いては、そんな頭を抑えられるような窮屈な思いを AX1800らにさせたくなかったために、防音対策も行っている。

 まずは、床の防音対策である。
 工法は「乾式防音二重床」。
 マンションのスラブ面に鋼製パイプボルトを立て、その上にパーティクルボードを載せ、さらに 12mmのコンパネを敷き詰め、最後にフローリング材を貼って遮音効果を得る。
 この施工を浴室と玄関ホールを除く、全床面に行っている。

 
 この二重床によって、打撃音などの下層への伝播を軽減、遮蔽できる。
 通常は、スラブ面と床上げされた面の間は中空になるのだが、さらにそこへ吸音効果のあるグラスウールを敷き詰めてもらい、中空部分で騒音の増幅(太鼓効果)が起こらないようにしてもらっている。
 なお、この全面敷き詰めのグラスウールは G-FLATさん負担によるサービスにしていただけた。

 
 次に、プラズマテレビを設置する壁面だが、こちらも“防音フカシ壁(Sound Proof Wall)”となっている。
 従来の壁面から 80mm程フカシてもらい、その中に遮音性のあるロックウールを敷き詰めた。


<フカシ壁内へのロックウール敷き込みの様子>


 また、この壁は 50インチのプラズマを壁掛けにするために下地補強もしており、大工職人さんに取り付けてもらったテレビ固定金具に成人男性が乗っかかっても、ビクともしない強度を得ている。


<黒い壁部分が全面、防音フカシとなっている>


 
 また、リビングはバルコニーに面しているため、外部からの遮音と、空調効率を考慮してインナーサッシ導入による“2重窓”仕様にしている。
 なお、こちらは住宅エコポイント対象である。

 天井部にも、当然グラスウールを詰め込んで貰い、可能な限り遮音性を上げている。


 ただし、作ろうとした空間は、防音室ではない。
 本当に、遮音性の高い部屋を作ろうとすると、この程度の施工では済まない。
 例えば、キッチンの排気ダクトや、扉など多くの部分に大変な工夫と労力と費用を掛けて行わなければ実現しない。
 私が目指したのは、飽くまでも“アフォーダブルな リビングシアター”であり、住空間の中で実現可能なシステムである。

 
 これらの施工により、リビングに置かれた AVシステムは存分にその能力を発揮できるようになった。
 7.1ch化したサラウンドシステムに、適切な音量を注入してやることで、今まで以上に音に包まれた心地よい視聴環境が生まれた。

 遮音対策も十分に機能しており、常識的な範疇であれば近隣住戸へ迷惑を掛けることもないだろう。

 
 これからの Blu-rayの視聴やゲームプレイが、ますます楽しみである。

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−>>2010/07/24/(Sat) リビング配線。

 リビングのプラズマテレビは、壁掛け設置である。
 一見すると、普通にスタンド置きしているように見えるのだが、可動式のブラケットを使ってテレビを取り付けている。


 当初、壁掛け取付金具は、Panasonic純正の物を利用しようと考えていたのだが、色々探してみると、可動式で価格も手ごろな取付金具が見つかり、これを利用することにした。

 この金具は、テレビを前に引き出したり、スイーベルやチルトが可能。
 任意の位置にテレビを持ってくることが出来るのだ。

 テレビの設置高は、ソファーに座ったときに最適になるようにしており、またテレビとAVローボードの間には、サラウンドシステムのセンタースピーカーが収まるようになっている。
 テレビの設置ブラケットを可動式にしたのは、実はこのセンタースピーカーなどスピーカーレイアウトのため。
 サラウンドシステムのスピーカーで前方に設置するスピーカ群は、テレビ画面と前面が揃っている事を推奨される。
 そのため、スピーカーの奥行き分、テレビをせり出させるために可動式の金具にした。

 また、スイーベルが可能であるため、テレビの背面にアクセスしやすくなり、ケーブルの繋ぎ換えなどが容易になる。


 さて、リビング部分では、配線に関係する部分も幾つか工夫をしている。
 まずは、テレビ周りのコンセント群だ。
 今回、電気系統工事をゼロからやり直すにあたり、分電盤による電気系統への整理は勿論、電気コンセント設置に関しても、細かな指示を出している。


 まず、テレビ周りのコンセント数は、12口。
 全てロック機構有の3極プラグである。
 この12口は、既存のAV機器から必要個数をリストアップし、さらに将来的な増設などを見越してユーティリティ分も加算し、決定した。
 テレビ設置面……つまり防音フカシ壁の面だが、この部分にはコンセント群の他にも、"サラウンドスピーカー用スピーカーケーブル孔”や“LAN・TVコンセント”、また後に説明する「床下配線空CD管」などのアクセス孔がある。

 さらに、「壁内配線用トンネル」と「床下配線用トンネル」の立ち上がり口もあり、配線・配電パネル群がひしめき合っている。


<接続途中のパネル面の様子>


 「壁内配線用トンネル」は、AV機器とテレビを繋ぐケーブル群を通す配線スペースである。
 折角の壁掛けテレビにしても、下のAV機器からだらしなくケーブルが壁を伝って立ち上がっていると、見た目が美しくない。
 そこで、AVローボードの裏からテレビの裏面にあたる位置に壁の中を通る空洞を作ってもらい、そこにケーブルを通して配線を目隠しすることにした。
 トンネルは十分な広さがあり、HDMIケーブルは勿論、テレビの電源ケーブルやD端子ケーブルも労無く通すことが出来る。


<壁から伸びたケーブル群がテレビ背面端子に繋がっている>



 また、リビング設計での最大の道楽だと我ながら思う部分が「床下配線用トンネル」だ。
 これは、床が「乾式防音二重床」になることで床上げされた分の空間を利用した物。


<施工途中の床下配線用トンネルのアクセス孔>


 この床下トンネルには AVローボード内のAV機器……特にゲーム機から伸びるコントローラーのケーブルを這わせ、リビングテーブルの直下にアクセス。
 そこから、ゲームコントローラが出て来て、リビングテーブルを中心に快適なゲームライフが送れるという仕様だ。
 
 今までだと、床面をゲーム機のコントローラーケーブルが這う……という見苦しい状況だったのだが、床下トンネルを使うことで、あたかもリビングテーブルからコントローラーが伸びてきているかのようになる。

 このリビングテーブルもオーダーメイドで作ってもらい、床材に合わせた材木や色合いにしてもらっているだけでなく、床下トンネルへのアクセスを容易にする設計を提示した。

 テーブル下手部分に、フタ付き収納ボックスを設け、そのボックス内の底板は無い作りで直接フローリングが見える仕様。
 この収納ボックス部分がちょうど床下トンネルの出口の直上にくるようにして置くと、ケーブル群が収納ボックスの中で立ち上がるという仕組みだ。



 また、フタが閉まる部分には側面に欠込みを作ってもらい、フタを閉めた状態でもコントローラーを外に出して利用できるという作りにした。

 もちろん、ゲームコントローラだけでなく、PC用キーボードなどのUSB機器も配線してある。
 AC電源を通すことで、ノートパソコンの電源を収納ボックス内から取ることも可能で、重宝している。


<床面の銀色の金具口からケーブルが伸びる



 とにかくも、床面にケーブルを這わせないようにという工夫を随所に行っている。


<床にコントローラケーーブルが這っていない>



 この様にして、リビングでは、AVアンプから伸びる数多のスピーカケーブル、テレビとAV機器の配線、AVローボードとリビングテーブルへのケーブル群……と実際には多くの配線が行われているのだが、表面上は全くそれを感じさせないスマートなスタイルを見せている。

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−>>2010/07/28/(Wed) 新・作業部屋。

 広いワークスペースの確保。
 これは、ロシア人が嘗て不凍港を求めたが如き、渇望する命題であった。

 ご存じの方も多いかと思うが、旧居での我々の“ワークスペース”――――“作業部屋”は、窮屈な空間にメタルラックと市販の机を並べて、あたかも常に修羅場中のアニメ制作会社の原画さんの席のような様相を呈していた。


<旧・作業部屋。>


 効率を重んじた結果に紡ぎ上げられた一種の完成形であったが、狭隘な空間を有効利用する苦肉の策でもあったのだ。


 そこで新居では、ワークスペースの確保をリノベーション計画の中枢に置いて、全ての間取りを組み立てていった。
 先に紹介したリビングAVシステムを実現するための空間作りと両輪での設計であり、これは則ち“SLDK”―――つまり「作業部屋」「リビング」「ダイニング」「キッチン」のカルテットで一つの住空間をシームレスに形成するものである。

 特に、ワークスペースのテリトリーは、壁で独立した一つの“部屋”とするのではなく、SLDKの空間的な広がりと繋がりを実現しつつ、創作活動に打ち込むためのコンセントレーションを維持するという悖反する課題をクリアする必要があった。

 そこで、オフィス・パーティションの考え方を取り入れ、床から 1500mmの高さの壁を設けて、天井まで壁が届かない仕切を作ることにした。
 この 1500mm というのは、作業者が座ってPC画面に集中しているときは、周辺の景色を遮り、立ち上がると壁の向こうの気配を感じることができる高さである。
 反対に、壁の向こう側の人間からは、人が居る気配を感じ取ることができる一方で、壁を回り込まないと、どのような作業をしているのか分からない……といったプライバシーを保てる高さでもある。


 この様に“半独立”的な空間に仕立てることで、住空間の中でのワークスペースを確保し、また孤立させず配置することができた。


 ワークスペースの机は、横幅3200mm のパイン集合材を作りつけてもらい、床やその他の造作家具と同じ色に塗装してある。
 これを相方と私で2等分で利用し、幅1600mmずつが自分のワークスペース幅となる。
 1600mmの根拠は、私の作業モニターを3枚並べたときに必要な横幅であり、デスクの奥行きは950mmほどで、ディスプレイとキーボードを置いた上で、さらに作業メモ用にノートなどを広げてもゆとりができる十分な領域を確保できる。


 デスク天板には4カ所に通線孔を設け、デスク下のPCや電源盤からケーブルを引き回すことができる。
 また、一時的な利用をする電気機器のためにユーティリティーコンセントを天板上部の壁面に用意した。

 

 デスク下部床には、電源用コンセントと TV/LANコンセントが並んでおり、私のワークスペース内だけでも 16口の電気コンセント、相方の方には 4口用意した。


<G-FLATさんに提示した電源配置図の一部。>


 
 デスクの上方の話だが、新ワークスペースではモニターよりも上の空間に物を置かない…という事を基本的な約束にしている。
 そのため、以前の様にモニター上部の空間を利用して棚などを設置することは原則行わない事にしている。
 が、特例的に私のワークスペースにはモニタ上部にモニタースピーカーを2基設置することは許してもらった。

 では、ワークスペース内で頻繁に利用する書類などはどうするのか………。
 次回はワークスペースの収納と合わせて、背面のお話である。

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おーくぼ(2010/07/29 12:56)
工夫されたワークスペースってなんか萌えますねw
ワクワクしながら読んでます。うちの部屋ももっと綺麗にしたいなぁ(苦笑)

mcraft(2010/07/29 18:25)
いつ見ても決まってますなぁ!
うちは机のスペースが広い分何でも乗っかってゴチャゴチャです。飯も食うし。

宏哉(2010/07/29 23:59)
ありがとうございます。
以前の高密度な感じの空間も決して嫌いでは無かったのですが、新居では自由に自分が設計できるリノベーションの利点を活かして、徹底的に利便性と拡張性を検討しました。
スマートになりすぎてちょっと寂しいというのは……一種の貧乏性でしょうか…。

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−>>2010/07/29/(Thu) プリンタ達の行方。

 ワークスペースの、デスク上部に収納空間が無くなったことで、日常的に利用する書類や機器を収納する場所が必要になる。
 それらの収容は、ワークスペース後部に全面で設けた壁面収納を利用する。

 リビング空間もそうなのだが、新居では部屋の東側の壁を天井までの全面壁収納としている。
 新居の収納は、全て“隠す収納”であり、こちらの壁面収納はクローゼットとなっている。
 設計段階では、奥行き600mmほどの空間を確保してあるだけであり、棚などは設けていない。
 入居後に、旧居で利用していた大量のメタルラックを利用し、自由に収納スペースを作れるようにした。

 ワークデスクから、後ろを振り返ればそのクローゼットとなっており、こちらから必要な書類にアクセスできる。
 また、さらに頻繁に利用する物は、デスク下に常備するキャスター付きのキャビネットに収納することにした。



 さて、このクローゼット。
 内部にも電源コンセントを設えてある。
 そこから電源を引っ張り、クローゼット内で充電を行ったり、また VHSなどの持ち込み素材をデジタイズしたりできように、VTRを設置している。


 クローゼット内電源は、このワークスペースだけに限らず、リビングの他キッチンのクローゼットにも設けてある。
 非常に便利である。


 さて、ワークスペースのクローゼットは、相方と私と同じ容積で確保してある。
 そして、互いのクローゼットの間には、プリンタを置くための棚を作りつけた。
 国内で販売されている A3ノビ対応のプリンタも設置できる幅があり、現在所有する我が家の全プリンタ、さらにドキュメントスキャナ“DR-2050CII”もこの棚に設置した。
 (※ドキュメントスキャナ“DR-2050CII”:http://www.next-zero.com/Lib/DR-2050C/


 プリンタ棚の棚板奥面には、切り欠きを設け、USBケーブルや電源ケーブルが通せる様になっている。
 また、電源コンセントも棚部壁面に設けてあるため、余所の壁コンセントから電源を引っ張ってくる必要もない。



 このプリンタ棚とワークデスクは、リビング同様に「床下配線トンネル」で繋がっており、PCと床下で結線されている。


<設置中の床下トンネル基部。手前に見えるオレンジの管がCD管。>


 さらに、ワークスペース自体が、リビングのAVシステム群と直結できるようになっている。
 リビング⇔ワークスペース間には、この2空間を床下で結ぶ φ42mm のCD管が2本通っており、リビングAVシステムでの出力をワークスペースで受けたり、反対にワークスペース側から送出した映像・音声をリビングAVシステムに入力することができる。


<壁の新金属PLがリビングから。床の新金属PLが床下トンネル>



 現在は、リビング側に置かれている、我が家のメインサーバ“MEIXIN”が、USBケーブルでプリンタ群と繋がり、ネットワークプリンタの中核を成している。
 USBケーブルは、規格上5mまでしか引き回すことができないため、USBリピータケーブルを2本入れ――計10m敷設して2点を結んでいる。
 φ42 のCD管であれば、USBリピータ基部も通るぐらいの余裕がある。


<プリンタ棚側のトンネル孔。光っているのはUSBリピータのパイロットランプ。>


 将来的には、ワークスペースにあるメイン編集マシン“SEREN”から EDIUS Pro の編集結果を10mの HDMIケーブルに載せて、直接リビングのプラズマモニタでプレビューできるようにしたい。


 この様に、新居の配線計画と設計は「拡張性のある情報ネットワーク空間」を実現するための工夫を随所に行っている。
 エリア間を自在にケーブルが横断し、しかしその事に訪れた人が気がつくことがないよう配慮してある。
 それは、全て『快適な住空間』の為である。

 間違ってはいけないのは、この新居は我々の“住処”であって、仕事場ではない。
 昨日・今日とご紹介してきたワークスペースも、ごく個人的事情で行うクリエイティビティの空間であって、我々が思いっきり羽根を広げて創作活動を行うために設えたエリアなのである。



 住居設計の基本は、日々の生活であれ、創作活動であれ、不便無く快適に行える空間作りだ。
 その空間作りを追い求めていく過程で展開されていったのが、「拡張性のある情報ネットワーク空間」であり、今日の新居の姿なのである。

 さて、次回は我が家の“ネットワーク中枢”の話である。

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−>>2010/07/31/(Sat) ネットワーク中枢。

 我が家の「ネットワーク中枢」――――などと大げさな書き方をしてみるものの、実際には「家庭内 LANの中核部」の事である。

 最近の新築住宅であれば、戸建てあれマンションであれ、予め建築時に LAN配線もやってしまい、壁に LANコンセントを設えて昨今のブロードバンド環境に対応している。

 我が家も同様、リノベーション時に各部屋・各スペースへの LAN敷設を計画し、LAN利用がスマートになるようにした。


 ただし、おそらく我が家のネットワーク構築が、他の新築物件と違うのは、次の点だろう。


 ご覧のように、6口の LANコンセントが並ぶ。
 このスペースこそが、我が家の「ネットワーク中枢」である。

 我が家の LAN計画は次のような物だった。
 まず、各部屋・スペースにLANコンセントを設置できるようにする。
 ただし、布線は行わない。つまり、LANケーブルは工事では通さない。
 準備するのは、LANコンセントを付けるための空のパネルとLANケーブルを通す為のCD管。

 以上である。


<LANを通す為のオレンジ色のCD管。>



 この様に実は、リノベーション工事そのものではLANを敷設しなかったのだ。
 そう、スピーカーケーブル同様、ケーブルを通すための配管とそのケーブルにアクセスするためのパネルだけを取り付けたもらったのである。

 当初、G-FLATさんが提示した計画書には、弱電盤……すなわち情報分電盤の設置が盛り込まれていた。
 情報分電盤とは、LANや電話回線、さらには光ファイバーケーブルなどを、コンパクト且つスマートに一つの分電盤にまとめており、そこから各部屋へ内蔵のHUB機能を使ってLANを分配するという機器だ。
 ※http://denko.panasonic.biz/Ebox/multimedia/matometenet_top.html

 だが、私はこの情報分電盤がどうも好きになれなかった。

 お膳立てされたシステムなど何の魅力もない!

 そんな私の嗜好が、この人任せにスマートなシステムを拒絶していたのだ。
 そこで、前述のような施工をリノベーションでは行って貰うことにしたのだ。

 壁のパネルには、LANのモジュラーもついていないし、当然、壁の中をLANケーブルが通ってもいない。
 スピーカーケーブルの様に、自分でLANケーブルを通して、そしてモジュラージャックと結線してネットワークの物理的構築をすることにしたのである。

 LANケーブルとモジュラージャックは、Amazonで購入。
 いずれも LAN の Cat6 対応の物である。
 LNAケーブルはリール式で 100mを購入。
 自分で必要な長さに切って、モジュラーと結線する。

  


 配線と結線には、それなりの労力が掛かると考え、ヘルプを要請。
 会社の後輩 I 君に来てもらって、LAN敷設を助けてもらった。
 なお、I君はクリスマスイブと大晦日を我が家で満喫し、あまつさえ、イブを男2人で淫らに過ごすとケンタッキーのお姉さんに間違えられそうになってしまった、あの彼である。
 ※参照:http://next-zero.com/ToppageCNT/sousou-zasshi/nicky.cgi?DT=20091224A#20091224A

 まずは、入線具を使って、LANパネルの口から口にガイドを通す。
 そこに、LANケーブルを結びつけて、CD管の中を通す。
 必要な長さに LANケーブルを切り、被膜を剥いて信号線を出し、モジュラージャックの結線端子に接続固定。
 LANケーブルテスターで結線が正常に行われているか確認し、OKであれば、モジュラージャックを壁コンセントパネルへ取付。


 そんな作業を各コネクター分おこなった。
 I君の協力を得て、敷設は2時間ほどで完了。
 結線よりも入線の方がコツが要って、最初は結構難儀した。

 なお、入線具は市販の物を買わずに、ホームセンターでステンレスワイヤーを15m分購入し、自作している。
 この入線具。LANケーブルの他にもスピーカーケーブルや USBケーブルなどを CD管もしくは配線トンネルに通す際に重宝している。



 「ネットワーク中枢」部では、6口のパネルに、8ポートの Gigabit Ethernet対応のスイッチングHUBを接続。
 全て此処を経由して、宅内のLAN相互接続とインターネット接続が可能となっている。


 今回は、Cat6のLANを布線したが、将来的にはCat7以上のLAN敷設も可能であるし、場合によっては“Fibre Channel”などの光伝送の実現も出来るだろう。
 また、ネットワーク中枢部には、LAN用配管とは別に、空のCD管が敷設してあり、他の部屋同様に、ここからワークスペースを経由してリビングAVシステムまでの配線も可能になっている。


 さて、LANケーブルの各機器への接続だが、リビングのAVシステムが最もネットワーク煩雑地帯である。
 リビングでLAN接続が必要な機器は、プラズマテレビ、HDDレコーダ、PlayStation 3、PlaysStation 2、Xbox 360、Wii、MEIXIN の 7台。
 Wii はもともと WiFi しか受け付けないので、無線LAN接続。Playstation 3 も無線LAN接続できるのだが、データ転送速度の安定を図るため有線LAN接続にしている。

 リビング AVシステムには、LANの口が2口来ているので、その1つに 5ポートのスイッチングHUBを接続して、そこへ各機器からのLANを繋いでいる。
 ホームサーバーの“MEIXIN”だけは、ダイレクトに LANコンセントへ接続するという結線プランとした。


<黒いBOXが、5ポートのスイッチングHUB。>


 ちなみに、無線LANも家の中で飛ばしており、ノートPCや携帯ゲーム機の WiFi接続は、ベランダに出ても利用できる。



 残念な事に、我が家のインターネット接続は、VDSL である。
 光ファイバー幹線はマンションまで来ているのだが、各部屋への分配は既存のメタル回線を使った VDSLなのである。
 こればかりは、現状どうしようもない。

 新築のマンションや賃貸マンションであれば集客の為にも積極的に光ファイバーを宅内まで引き込んでいる物件が多い。

 この点は、リノベーション以前の問題で、中古マンションを選択する際の注意点である。
 恐らく、VDSL回線から光ファイバー引き込み、もしくは LANプランなどへの切替は相当難しいだろう。

 当然、切り替え工事は、マンション管理組合の承認と管理会社への申請を経てしか行えない。
 マンション住人の多くが、このマンションは「光ファイバー・インターネット」対応という認識になっているだろうし、仮にVDSLの特性を説明したところで、ファミリー層や高齢層が一定を占めるこの集合住宅で、さらに高速度なインターネット回線に、日常的に何の意味があるのかと理解と共感を得てもらうことは、宇宙開発が自分たちの生活にどう関係あるのか納得してもらうよりも、難儀な説得になるだろう。

 このインターネット基幹問題は、今後の管理組合総会の中で、じっくりと議題になっていくよう試みたい。


 さて、これにてリノベーションされた新居のご紹介は終了である。
 Next-Zero.com は、AV/PC系専門であるので、これ以外にキッチンや和室、洗面所などの工夫やアイディアを説明しても仕方がない。
 実は、玄関を入った瞬間がこの家の最大の工夫と特徴なのだが、それは我が家に遊びに来ていただいた方のお楽しみと言うことにしたい。

 
 今回、マイホームを手にするに当たって、私は「中古マンション+リノベーション」という選択をした。
 これは、何よりも私に相応しい住居の選択肢だと思った。

 理想だけを言えば、自分が計画した住宅を新築で建てる/手に入れるというのが一番であると思う。
 それには相当の費用が掛かる。
 しかし残念ながら、そんな出費には応えられない。
 仮に、現状でそういった物件に手を出せたとしても、それで手一杯になってしまっただろう。

 “夢のマイホーム”とよく言われるが、私にとって「家」獲得は手段であって目的ではない。
 家を買ったが為に、金銭的に他の事を制限されることだけは我慢できない。

 遠くにお出かけするために車を買ったが、そのせいで遠方で遊ぶ金がないのでは本末転倒だからだ。
 
 その点で、リノベーションという手段は、理想とリーズナブルを両立させるものであり、まさに“夢”を実現する手法であった。

 今回のリノベーション費用は、総額で950万円ほど。
 これは、予算内。
 さらに、マンションの本体価格と合わせても、月々のローン返済は以前住んでいた賃貸マンション家賃とほぼ同じである。

 私は今30歳。
 45歳にはローン完済の計画としているが、さてはて………。


 新居に移り住んで、早一ヶ月余り。
 目論見通りになっていて嬉しい一方で、実際に住んでみて「ここをもっと工夫しておけば……」と思う点もやはり幾つか出て来た。
 まぁ、その辺は次回のリノベーションでやりますか☆

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