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−>>2005/12/03/(Sat) 広帯域裕福内容。

 先日の電通と在京民放キー局5社が、ネット配信に向けに事業会社を共同設立する検討を開始した…と言うニュースを聞くまでもなく、ブロードバンド環境を活用した新たなリッチコンテンツ戦略は昨今様々な展開を見せている。

 無論、広帯域を埋めるだけのコンテンツとしての映像メディアは大きな期待を寄せられるところだろうが、しかし、単に映像番組をインターネットで流しているだけでは、従来のテレビ放送などと大して変わるところがない。
 映像コンテンツ(動画)を不特定多数に公開できる機会や技術的ハードルはインターネットの拡大と成長によって問題視されなくなりつつあるが、動画である以上、旧来からの放送局や映像コンテンツホルダーがある程度力を発揮してしまうのは仕方のないことかもしれない。
 しかし、現在の彼らにインターネットという場……あるいは可能性というべきだろうか…を十全に活かせる能力は期待できない。
 電波放送の二番煎じでは、敢えてPC画面でそのコンテンツを閲覧(視聴)しようとは思わない。

 インターネット動画コンテンツを扱ったブレイクスルーを誰が起こすのか、正直楽しみな昨今だ。


 さて、自分の今の職場をまるで否定するかのような…そんな私のネット待望論は置いて於いて、本日の仕事はとあるブロードバンドコンテンツに纏わるものであった。
 インターネット放送……というと、「安かろう悪かろう」がまかり通る様な錯覚や誤解もあるだろうが、今日の仕事内容を見れば、誰しもが目が覚める程の充実感と魅力を覚えるものとなるだろう。

 大阪府下某所での、JAZZライブの収録で、ENG形態で行われた。
 府内の某有名観光名所のフロアを借り切ってのミュージッククリップ(あるいは番組と言うべきだろう)の撮影である。
 使用したカメラは Panasonic AJ-SDX900。
 DVCPRO 50 フォーマットの SDカメラで、16:9、CINE-LIKEガンマ搭載、24p対応、12軸独立色補正……などといった DV系フォーマット由来の SDカメラとしては最高峰の性能を誇るのではないかと思われるカメラである。
 私の勤める会社にはDV系フォーマットの機材はPD系以外は無いので、今回の SDX900 は Panasonic の全面協力があったと聞く。(ちなみに、我が社の中心フォーマットは BETACAM SP、Digital-BETACAM、HDCAM である)
 
 その SDX900を 6台使い、さらに特機として ステディカムとジブアーム(ミニクレーン)、レールドリーを入れている。
 音声は 5.1 ch収録と思われ、後日 DVD化が施されるのであろう。


 今回、私はカメラマンではなくカメアシとして仕事に就いた。
 ENGのカメラマンから、「今度、ENGでこういう仕事があるんだが、もしよかったらCAをやってみないか?」と直接電話があり、またとない機会であると思い、休暇を返上して臨んだ。
 私の仕事はレールドリーの押し手で、初めての経験である。
 
 さて、SDX900を使っての撮影だが、収録はそれぞれ6台のカメラでの単独録画で、現場でのスイッチングはなく、後編集でのマルチカメラ形態となっていた。
 無論、インカム指示やリターンなどはなく、各々のカメラマンの判断で画を作っていく。
 正にカメラマンのセンスと判断力が問われるシビアで、しかし楽しい撮影であった。

 映像設計としては、24pの 16:9 SDフォーマットで、Cine-Likeガンマを入れている。
 今回は VEさんが専属で1名付き、6台のカメラの映像信号の管理を行ってくださった。
 SDX900に対応したエクステンションコントロールユニットを使い、細かな色設計やアイリス調整などが行われ、モニタに映し出された映像は、まるでフィルム映画のような味わいと深みのあるものとなった。

 さて、そんな仕事の中で、ちょっとした新しい出会いがあった。
 ステディカムオペレータとして来ておられたフリーカメラマンが居られたのだが、お互い初めてであったので、朝現場でお互いに挨拶をさせていただいた。
 仕事をする中で色々とステディカムについてお話を聞くことが出来たのだが、途中、その方が突然こんな質問をしてこられた。
 「○○さん(私の名字)は、下のお名前は何と言うんですか?」
 この質問をされた瞬間に、私もピンと来るものがあった。
 (あぁ、この方は私のサイトを知っていらっしゃるんだな)と(笑)
 決して、悪い捉え方をしているわけではないが、朝に交わした会話の遣り取りを思い返してみると、最初からどうも私に探りを入れておられたのだろうと、思わず思い当たってしまった(笑)

 「“宏哉”と言います」と答えると「サイト、見てますよ」と嬉しい返事をいただくことが出来た。
 本番後、当サイトの話や、その方のお仕事の話、私のACCのお話などを少しさせていただくことが出来、大変に楽しい出会いであったと思う。
 最後にお互いの名刺を交換し、「(ACCで)何かあれば是非」と、思わず笑いがこぼれてしまうお互いの会話でお別れした。

 JAZZライブ収録の中身も、期待と想像以上の楽しさで、この仕事に誘ってくださったENGのカメラマンには本当に感謝である。
 また、オマケと言っては失礼だが、ステディカムのカメラマンさんとも意外な出会いが生まれ、満足以上の仕事であった。

 今回の、ミュージックライブの模様は、某無料インターネット放送にて本年、12月26日から行われる予定だ。
 ご関心と、心当たりのある方(笑)は、ご覧頂けると幸いだ。

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>宏哉:ACC*visualization
 
結構、いろんな現場で、『サイト知ってますよ』と業界の方から言われる。
月並みな言葉だが、広いようで狭い業界である。
以前にも、某地方局から中途採用で入ってこられたカメラマンが私に一言。
「宏哉さんのサイト、私が以前に勤めていた局のカメラマン全員が見てましたよ」
思わず絶句である。
もちろん、皆、某『カメアシ興行紀』連載をご愛読いただいていた様だ。
うーん、恥ずかしい。
自分の無能ぶりを日本中のカメラマンに喧伝していたようなものなのだから。
恥の上塗りにならぬよう、現場では頑張りたいと思う。




−>>2005/12/07/(Wed) Artistic ⊆ Creative ⊇ Productive

 昨日は、私にとっては貴重な休日で、有意義に過ごすことを目的とした。
 ここ4週間近くで休みが散発的に2日しかなかったため、特に最後の方は肉体的にも精神的にも良い感じになってきていて、何度か遅刻しかけたり遅刻した。

 さて、そんな昨日の休暇は、昼前にノソノソと起き出して、出掛ける身支度をし、滋賀へ向かった。 
 滋賀県へ赴いた理由は、実家に帰るためではなく、ACC的な用事のため。
 今年に受注を頂いた某企業のプロモーションビデオ製作の依頼主様へお礼を言いに行くことが目的であった。
 
 その用事とは別に、時間が合えば会いたい友人が居た。
 滋賀には大学時代からの友人がまだ何人か残っている。
 その中の一人であるタカシ氏と途中で合流し、彼の部屋やその近所のファミレスで、演出論や映像論について語り合った。
 彼も私の身近にいるクリエータの一人で、画を描きながら色々と視覚的表現や音響表現について興味を持っている大学生である。
 彼と会うときはいつも、彼がもつ様々な疑問に私が私なりの見解で答える……といった会話が多くなる。

 今回のテーマは“演出”について。
 基本的には総合演出やそもそもの“メディア選択”論を考えることになったのだが、印象深かった質問は、「ゲームという表現が、自分の中で満足のいく理解が出来ない」といった類のものだ。

 彼が取り上げたゲームとは、この場合“ビジュアルノベルゲーム”とカテゴライズされるジャンルのものを主として課題にするのだが、このビジュアルノベルゲームの映像的あるいは視覚表現上の特性は、アングルの固定された背景に、立ち位置が変わらないキャラクターが立ち、時たまセリフや心情に併せて表情や仕草が変化する……という、彼から見れば極めて不自然なシチュエーションで物語を成立させることを強要されるものである。
 そういった視覚表現の制限を課せられた表現技法が如何にも中途半端で納得のいく総体をもって世に送り出されているようには見えないというのである。

 なるほど、いびつな条件の上でビジュアルノベルゲームは成立を余儀なくされるが、それは決して特殊な状態ではないと私は解釈している。
 確かに、ドラマやアニメといった純然たる動画映像によるストーリー表現から見れば、映画に足らず、紙芝居に余るこのジャンルの特性は違和感の元であるかもしれない。
 しかし、例えば舞台演劇を考えてみたい。
 舞台演劇は基本的に固定された背景に、奥行き方向を比較的制限されたキャストが、多くの場合は客席側を向いて喋り、あるいは水平方向にしても舞台の下(しも)から上(かみ)までの限られた面空間を動けるだけに過ぎない。
 演劇で演技が出来る空間をアクティングエリアというが、この状態は極めてビジュアルノベルのそれに似ている。

 そして、舞台演劇とビジュアルノベルの根本的な共通点は、利用資源の少なさをカバーするための最大限の構成と演出である。
 そして、時にこの表現の為の利用資源の少なさが、他の表現技法にない独自性を生み出し、あるいは演出や構成を絶妙のものに仕立てる好材料となる。
 ビジュアルノベルの場合の少ない資源とは、PCの能力に上限を置く動画表現の制限、人的あるいは経済的投入コストの制限による生産基礎コンテンツ(素材)の寡少などが挙げられる。

 さらに最大の共通点は、舞台演劇は幕開きまで、ゲームはプレーヤがコントローラを握るまで“作品が完成していない”ことである。
 つまり、演劇の場合はお客さんが劇場に入って、そこで公演して初めて一つの完成を見るのであり、たとえゲネプロで完璧な演出と演技が出来たとしても、それは台本上の筋書きを辿ったに過ぎず、作品としての完成は迎えられていない。
 同様に、ゲームの場合も、デバッグが終わりマスターアップして、プレスされてパッケージングされたとしても、プレーヤがゲーム中でキャラクターを動かしてストーリーを進めなければ作品として完成しない。
 この点は、テレビ作品や映画では見ることの出来ない特殊性だ。
 すなわち、テレビや映画はブラウン管面や銀幕の表面まで作品を送り届ける形になっていれば完成であるのに対して、ゲームや演劇は、そのバウンダリーラインを越え、作品を享受する側を作品の世界に組み込んで初めて完成するように設計されている。
 であるから、演劇やビジュアルノベルのアクティングエリアが二次元的であるように見えるのは、客観的見地で見ているからであって、その本質的な形としては、無限に四次元時空への拡張を見せて完成させているのであり、テレビや映画よりも遥かに広大なアクティングエリアを持っていることになるのである。

 いささか、定型化しすぎた極論かもしれないが、メディアの捉え方の一つとして考えていただきたい。

 といった感じの話を、もうちょっと省略しすぎた内容でお話ししたりして、タカシ氏は抱いていたその違和感が氷解したようであった。

 他にも、ドラマ(テレビ・映画・演劇・ゲームを問わない)は、現実世界の模倣・模造品であるが、“キャスト”は我々、“脚本”は我々の会話や行動、“舞台(セット)”はこの我々を取り巻く空間のダミーであるが、それでは“(劇中)音楽”は何の模造であるか? という質問をしたりして、彼には『演出』の基本について色々と考えてもらった。

 そんな感じで、私の久々の休日は、少なくとも私にとっては実に満足のいく時間が流れた。

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>宏哉:ACC*visualization

普遍的にというか、学術的に上記の考え方が絶対に正しいとは考えてはいない。
飽くまでも私個人の捉え方・解釈である。
ただ、私にとって重要なのは、その各表現手段(メディアやジャンル)に優劣はないということ。
私にとっては、いずれもが“表現”を“具現”する手段として等価であり、魅力あるものなのだ。
そしてそれは、視覚だけに拠らず、音楽や造型や文辞においても同様である。




−>>2005/12/10/(Sat) 忘年会のシーズンとなりました。

 昨日・今日と、私は関東の方へ出掛けていた。
 今年の夏に ACC*visualization が受けた“全国高等学校総合文化祭”の撮影〜DVD制作に関して、その仕事のご依頼主である 株式会社ビジュアルコースト様が「打ち上げ 兼 忘年会をしましょう」ということで、東京へ招いてくださったのである。

 打ち上げ会場は中目黒の沖縄料理屋さん。
 ACC*visualization からは、私の他に高文祭に関わった 佐藤くん と T.K氏 を招いていただいた。
 私はビジュアルコースト様には、直接お目に掛かったことはなかったので、今回の饗宴が初顔合わせとなった。
 仕事の話を少々交えつつ、グラスを傾けた。

 2次会を渋谷で催した後、私は佐藤くんのお宅へお邪魔して、一泊。
 翌日、レンタカーを借りて世田谷の彼の家から、彼と彼の相方さんと私の三人で成田空港まで遊びに行った。
 目的は、飛行機を撮るため。

 以前からやりたかった事の一つで、私は未だに新婚旅行のビデオに手を付けていないのだが、そのビデオの素材に、空港を飛び立つ旅客機の画が欲しかったのである。
 そうなると、日本を発つ際に使った成田空港で、ボーイング 747-400 を撮影せねばならない。
 もちろん、同じカラーリングの機体である必要があるので、Z1Jで当時撮影したエプロンに留まる搭乗機の映像をプリントアウトして持参した。

 撮影ポイントの一つがあるという成田空港近辺の航空科学博物館へ立ち寄り、館内見学をしたり、建物の屋上から着陸アプローチを撮影したりして、まずは観光気分を味わった。
 ついでに、館内で売られていた航空雑誌を見て、成田空港周辺の他の撮影ポイントを調べ、今度は一路その地点へ向かって車を走らせてもらった。


 着いたポイントは他にも航空写真マニアや一般の家族連れなどで、賑わっていた。
 撮影ポイントは離陸する航空機を10時方向から捉えられるポジションで、離陸後は直ぐ目の前をジャンボの巨体が掠めていく。
 三脚を立て、離陸する機体を幾つかフォローして撮影ポジションの微調整やワークの修正を行って、待ちに待って漸くお目当ての機体が離陸。
 実はこの時、離陸待ちしている該当の機体の離陸順番を間違ってしまっていて、自分的にはリハーサルのつもりで行った撮影だったのだが、フォローしている途中で「うわっ、これ目当ての機体じゃないか!?」と気がついて、少々驚いてしまった。
 直ぐにプレビューしたところ、問題なく撮れていたことは幸いであった。


 新婚旅行ビデオ的には、たったのワンカットにしかならないこのインサート用の離陸シーン映像だが、それだけのためにレンタカーまで借りてもらって高速道路を乗り継いでやって来たかと思うと、何とも言えない清々しさがあった(笑)

 その後、東京駅まで送ってもらい新幹線に乗って大阪に10時過ぎに帰ってきた。
 楽しい連休が過ごせ、大変にご満悦な私である。

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>宏哉:ACC*visualization

航空機の事は全く詳しくないし、もちろん航空機マニアでもないのだが、飛行機は大好きである。
旅客機も戦闘機もどちらも好きで、あの洗練されたフォルムに魅了される。
勿論、乗るのも好きで、特に離陸時の加速だ大好きだ。
乱気流とかで揺れるのも楽しくて仕方がない。
撮影的にはベイパーを引いてくれたり、雲に落ちる機体の影に円形の虹が映ったりするのが嬉しい。
ちょっと航空機撮影に嵌りそうになってしまった今日一日であった。




−>>2005/12/15/(Thu) 冬の休日。

 今週は休みが多い。
 今日・明日と連休で、この週だけで3日休めた。
 
 今日は朝から Libec ZC-3DV(Top Page Reports 参照)が届いたので、レポートの為に出掛けた。
 出掛けたと言っても、家から3分ほど真っ直ぐ歩いただけで、淀川の堤防から梅田方面を望める写真を撮るだけだ。

 ついでに、今年の秋に行ったDVDの大量オーサリングの元となったマスターDVCAMテープを ACC東北へ送り返した。


 総本数14本。結構な量である。
 この14本は完パケマスターであって、素材テープではない。
 14本全て“一つの仕事”で作られた完パケであった。
 だから素材テープの量はどれほどあったのか想像がつかない。
 
 近所のローソンから発送して、そこから帰宅してから直ぐににレポート用に ZC-3DV の写真を何枚か撮った。
 そこからは夕飯時までレポート記事を書いて現在に至る。

 
 明日もお休みだ。
 今夜は、まだ取り込みきれていない旅行の時のビデオ素材をキャプチャして、先日撮った航空機離陸シーンも取り込んで編集できる体制へ持って行きたい。


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>宏哉:ACC*visualization

ZC-3DVのレポートの頭にタバコの箱と一緒に製品が写った写真がある。
このタバコの箱は、レポートの撮影の為だけに買ってきた。
何故なら私はタバコを吸わないからだ。
それにしても、箱の警告文が見栄えを悪くしている。
まだ警告文が小さかったりした時代に買っておくべきだった……。
そう言えば、タバコが増税になるらしい。
健康増進法などで喫煙者は社会の隅に追いやられるばかりだ。
東京の佐藤くんは“禁煙”続いてますか?




−>>2005/12/16/(Fri) 待て、しかして希望せよ!

 連休の最終日は、嫁と2人で神戸まで出かけてみた。
 目的は、六甲アイランドで開催されている「巌窟王展 in 神戸」を見に行く為。
 “巌窟王”といっても レクサンドル・デュマの「モンテ・クリスト伯(/巌窟王)」ではなく、前田真宏監督が手がけた TVアニメの「巌窟王」のほうである。
 もちろん、前述のデュマの「モンテ・クリスト伯」が原作となっており、アニメ作品は原作を題材に、遠未来の……技術を形としてみせる必要が無くなったほど高度に科学技術が発達した未来のフランス貴族社会を舞台に、主人公アルベールと謎の大富豪モンテ・クリスト伯爵を中心に描く、復讐と愛憎劇が繰り広げられる。

 本編のストーリーも大変に面白く、昨今の物語性の稀薄な作品群が多くひしめき合う中にあって、格別の上質なストーリーを見せてくれたのだが、まず話題となったのは、そのビジュアルコンセプトであろう。
 従来のアニメの彩色は、影を2段ほど付けた“セル塗り”手法がメインであり、服も髪の毛もべったりと同じ色で塗って、影だけを濃く色づけする…という塗色法が主流であったが、「巌窟王」では“テクスチャ”を服や髪の毛…そのほかの背景などに填め込むことにより、豪奢で煌びやかな幻想の貴族社会を描いている。

 今回、六甲アイランドにある“神戸ファッション美術館”で開かれている「巌窟王展 in 神戸」だが、こちらでの展示会は“ファッション美術”の名前からも分かるように、ビジュアル面…主にアニメ作中で登場人物が来ていた服飾イラストの展示会である。
 ファッションデザイナーの ANNA SUI が本編最終回のキャラクターファッションデザインを手がけるなど、貴族社会の豪華なイメージを出すために、各キャラクターには多くの服装が用意されており、従来のアニメーションからは見られない演出が成されている。


 我々としては、アニメーション制作支援ソフトの「レタス」や、テクスチャ衣装を制作するために開発されたプラグインソフト「パターンスイッチャー」などの実物が見られるかな…とも期待していたが、飽くまでも展示は設定画や、プロモーション・雑誌・DVDパッケージなどに使われたイラストのみの展示であった。
 とはいえ、コンセプトデザインなどを見るのは大変に面白く、制作者が制作の過程で如何にキャラクターの創出に苦労したかが伺えた。

 帰りに売店で、「巌窟王」の設定資料などが収められたビジュアル本(市販品)と会場での限定販売となっているイメージボードや絵コンテ、初期設定などがまとめられた冊子を2種類購入して帰った。
 本の中身も大変に濃厚で、制作者側の細かなこだわりや、遊び心が見えるなど値段の割りには決して高くない買い物であったと思う。
 そんな設定集をめくりながら、久々に「巌窟王」の第1話から数話を夕飯を摂りながらリビングのテレビで鑑賞し、巌窟王ネタに花を咲かせた。

 面白い手法を導入した作品だけに、その技術を盗めないかと2人で瑣談するのであった。

by Signature Line

>宏哉:ACC*visualization

神戸ファッション美術館から出てみると、直ぐ近くの施設に見慣れた車が……。
近くまで行ってみるとやっぱり会社の取材車だ。
六甲アイランドのどこかのお店にENGの取材が来ているのだろう。
こんな所にまで来て……。
とは言っても、六甲アイランドは私の自宅から電車で30分。
もちろん梅田からも近いから、十分に取材圏だろう。
捕まらないうちに早々に六甲アイランドから引き上げた我らであった。




−>>2005/12/22/(Thu) これはクリスマスプレゼントですか? canopusさん?

 EDIUS Pro 3.61 が canopus USA で発表されたということで、早速インストールしてみた。
 インストールしたものの、明日も朝が早いので今日はインストールして、この記事を書くのにとどめる。


 とりあえず、いつものように日本語の Read Meもついていたので、その内容も確認。
 現在日本国内で公開されている最新のバージョンは 3.50 であるが、Read Me での更新履歴は、3.52 → 3.60 → 3.61 となっており、内部的には徐々にバージョンアップされていったようだ。
 
 ちなみに、以下は Read Me の引用である。

▽引用開始
Version 3.52 ( Release: 2005/09/13 )
MPEGファイルの解析処理を見直しました.
0時(24時)を跨いだIn/Out点をバッチキャプチャリストに追加することができなかった問題を修正.
EDL読み込み時に,0時(24時)を超えたデータを正しく扱えなかった問題を修正.
フレームレート混在時の3点編集機能にあった不具合を修正.
Jogコントローラでシャトルモード使用時に,センター位置に設定してもコマ送りなってしまう問題を修正.

Version 3.60 ( Release: 2005/11/09 )
ビンウィンドウに登録された,In/Out点つきのクリップをプレイヤーで再生した場合に,再生開始位置が正しくない問題を修正.
プレイヤー:Out,レコーダー: In/Outを指定した場合の3点編集機能の不具合を修正.
プレイヤーでビデオとオーディオのIn/Oute点を別々に設定したクリップが,タイムラインに正しく追加できなかった問題を修正.
Jogコントローラで任意のキーにShift+PageUp/Shift+PageDowmを割り当てても動作しない不具合を修正.
キャプチャ中のファイルが2TBを超えた場合に,EDIUSが異常終了してしまう問題を修正.

Version 3.61 ( Release: 2005/11/24 )
Canopus ProCoder Express For EDIUSを更新.
DVCPRO 50/HDを処理するとき、ストリームヘッダにDVの値を設定する問題を修正.
▽引用終了

 細かなバグフィックスがなされており、加えて、

▽引用開始(原文)
●The back up file is created simultaneously when saving the project.
●Support Canon HDV
●Support JVC HDV
●EDIUS Watch supports MPEG seek information
●Added new presets - support 720p analog output
▽引用終了

 と新機能が追加されている。
 あくまでもマイナーバージョンアップであるため、外観的な変化は見受けられない。
 バグフィックスに関しては、その類の不具合に今まで幸いにも遭遇していなかった(気がついていなかった?)ので、よくわかっていない(笑)
 とりあえず、バグが修正されるのはいいことだ。

 国内でのリリースはやはり年明けか?
 一足早く EDIUS Pro 3.61 を使ってみたい方は自己責任で、canopus USA からファイルをダウンロードしてみてはいかがだろうか?

by Signature Line

>宏哉:ACC*visualization

忘年会の時期。
今日は会社の所属課の忘年会だった。
幹事は私。
ボリュームたっぷりの飲食に、ちょっとしたゲームなどを加えて盛況だった。
うちの会社の場合、課の忘年会以外にも番組単位での忘年会などもある。
特にスタジオ番組などでは出演しているタレントさんと一緒に宴会などがあるそうだ。
そんな感じで、この時期、忘年会のハシゴをしている諸先輩をよく見かける。




−>>2005/12/25/(Sun) Tissala の受難。

 クリスマスイブ。
 とはいっても、あんまり我が家には関係のない話で、たまたま休日であったこの日は滋賀の私の実家に嫁と帰って、蟹鍋を突きつつ家族と忘年会をした。

 さて、ACC的には年末に来てちょっと仕事が急に入ったりして、結構忙しい。
 私よりも嫁の方が私用と相俟って立て込むことになった。
 そんな中、作業をするために大阪の家に帰ってから、嫁のPCをまずは立ち上げ、寒くなっている部屋を暖めるためにエアコンを入る。
 すると、暫くして気になる匂いが部屋に充満し始めた。
 電子回路などが焼けたときにするような匂いで、その匂いは強まる一方だ。
 嫁の気分が悪くなるほど部屋に広がり、まずはエアコンを切って、購入後から全く掃除をしていなかったエアコンフィルタを疑った。
 最近は大阪でも寒い日が続き、エアコンも稼働しっぱなしの毎日であったので、故障も含めて疑ってみる。
 早速、取扱説明書を見ながら、フィルタを外す。
 まぁ、凄い量の埃がフィルタに溜まっており、これが悪さをしたのではないかと思われた。
 掃除機で埃を吸ってとりあえずはOK。
 再びフィルタを取り付ける。
 しかし、部屋の匂いは変わらない。

 これはいよいよ厄介であると思ったが、嫁のPCの周辺が臭うことに気がつく。
 試しに嫁のPCを終了させてみると、暫くして匂いが弱くなった。
 場所の特定をすべくケースを開け、匂いの元を探すが分からない。
 ケースファンもCPUファンも、チップファンも正常に稼働している。
 が、どうも電源ユニットがちょっと過熱気味な事に気がついた。
 ケース背後から電源ユニットの空冷ファン部分を臭ってみると………まさにそこから件の匂いがしているではないか。
 しかも、ファンが止まっていた。
 発熱量に応じてファン回転を制御するような機構がないユニットなので、これはつまり、何らかの理由で電源ユニットファンが故障していたのだ。
 ドライバの先を通気口スリットから差し込んで、ファンの羽に触れてみると、よたよたとファンが回転し始める。
 これは電源交換する他ないと判断し、SEREN-III 時代に搭載していた電源ファンと載せ替えてみた。


<嫁のPC<Tissala>に積んでいた電源ユニット。ケース付属品。>

 
 PCを起動させて、エアコンも稼働させて暫く動かしてみたが、問題の匂いは発生しなくなった。
 日頃から嫁のマシンも稼働時間が長く、常に動いているような状態だが、内部にアクセスしてメンテナンスをすることは少なく、大分ホコリが溜まっているようだ。
 そんなホコリが、電源ユニットの排気流にのってユニット内に入り、ファンの寿命を縮めたのかもしれない。
 年末の大掃除では、家の掃除も隅々まで必要だが、PCの内部の掃除も重要であると改めて感じた。

>by Signature Line

>宏哉:ACC*visualization

今日、自分の仕事現場で初めて Z1J を使った番組収録をした。
仕事は、とあるアーティストのクリスマスライブの収録で、カメラは7台。
そのうち3台を Z1J で賄うという不思議な組み合わせだった。
収録はSDフォーマットの16:9。
Z1J を使ったり実際その映像を見たことないカメラマンは「綺麗や。使えるなー」とのコメント。
中継車のVEさんは「暗いカメラやなー。BVP-900よりも暗い」とのこと。
Z1J 以外のカメラはBVP-900と同950だったのだが、明るさは Z1J の +6db強のゲインで同レベルぐらいだと言う。
私が Z1J を購入してから間もなく1年。
HDVフィールドの動向には、より一層に毎日目が離せない。




−>>2005/12/28/(Wed) ご奉仕。

 今年もやって来た。
 何がって?   ……N氏である。
 N氏は、小学校の教師をしていて、私に担当クラスのデジタル文集などを頼んでくる高校時代からの友人。

 年末に彼が来るのは年賀状を作るため。
 去年も一昨年も暮れにやって来ては突貫工事で年賀状を仕上げて帰って行く。

 今年も数日前に連絡が入って、年賀状の作成を頼みたいとのことだった。
 まずはネタ仕込みの為に、心斎橋まで出掛け、東急ハンズで犬の帽子やぬいぐるみを買う。
 家に帰ってからは、それらのグッズを使って写真を撮影。
 いろんなパターンで数枚撮影し、そこからN氏のツボに嵌った写真で年賀状を作っていく。
 担当クラスの生徒分と彼の友人や去年の生徒向けに60枚程度を刷り上げる。
 
 制作費は無料。その代わり、新しいプリンタ用インクと昼食を奢ってもらい、晩ご飯は彼の手料理を嫁と一緒に食した。


<撮影準備中>


 今年度はデジタル文集の仕事は無い。
 来年度以降、また誘いがあることを期待している。

>by Signature Line

>宏哉:ACC*visualization

彼に過去2年のデジタル文集の制作費を請求してみた。
120万円也。
無理と言われた。
では、今後も無料でご奉仕いたしましょう。