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〜 創想雑誌 〜
−>>2012/09/30/(Sun) 南港最速。
- 公私ともに多忙だった様な気がする9月が漸く終わりを迎える。
9月が終わると言うよりも、多忙を極めたひと月が終わるという感じだ。
昨日もライブコンサートのマルチカム収録でTD業を務めるなどしており、それも終わってやっと一息ついているところである。
ところで、9月はSONYをはじめ様々なメーカから気になる新製品の発表が相次いだ。
本来ならば Next-Zero.com で取り上げて、徹底妄想するところなのだが、そんな事をしている時間が全くなかった。
いや、情報蒐集は怠っていない。
ただ、アウトプットする時間が作れなかったのだ。
10月に入ってからは、新機種に関する情報もアウトプットしていきたいと思う。
* * *
さて、半月ほど前になるが、同業他社でテレビカメラマンをしているN本くんの結婚式の撮影を行った。
新郎N本くんは、私が新人で右も左も分からない時分、当時彼は私の務める会社で中継やスタジオの部署でカメアシをしており、色々と現場の仕事を教えてもらった。
今は会社も部署も違うので現場で会うことは無くなってしまったのだが、今回の結婚式撮影の件で事前に何度か会う機会も得た。
ちなみに、新婦さんはコンサートイベントの主催事業やスタジオ・舞台照明を手がける某社の照明さんだそうだ。
<ウェディングケーキ。TVカメラを担ぐ新郎と、照明を持つ新婦。>
結婚式は大阪・南港にある高級ホテルで行われた。
撮影は挙式と披露宴の収録。
HXR-NX5J x2 と HDR-XR520V x1 の3カメ体制。
カメラマンは私と相方の2人だ。
なお、今回の結婚式の撮影は創想雑誌でも度々登場するT階さんが、N本くんに私を推して下さったようで、T階さんは新郎の同僚でもある。
さて、結婚式には当然、新郎の会社の上司や同僚も参列されているわけで、つまりは同業界人の目に晒される訳である。
他社とは言え、私の勤め先とも取引があり、また現場も同じになる事が多い業態である。
式には技術部長も参列されており、会場のロビーでお見かけした際にご挨拶。
「あれ? 宏哉さん。今日は撮影?」
「はい、N本くんに頼まれまして、今日は撮影させて頂くんです。」
「そうでしたか。それは、宜しくお願いします。」
「こちらこそ宜しくお願い致します。」
下名からは勿論、先方も私のことは存じて下さっていて、ハァーっ、なんだか緊張するな〜。
撮影は、朝の新婦のメイクアップから撮影。
挙式は教会式で、当初はホテル側が撮影NGを出していたのだが、なんとか新郎に押し切ってもらった。
ただし、ホテルからの条件で、参列者席内で一緒に参列しながらの撮影。
しかも、カメラマンとしては1人しか入れないという制限もついてしまったので、参列者であるT階さんに無理を言って、もう一台のカメラを担当してもらった。
披露宴は通常通りの撮影体制。
XR520Vを無人の引きカメで置いておいて、相方とはワイヤレスインカムを通じてコミュニケーションを取り、順調に撮影を進めた。
さて、これだけなら通常の結婚式撮影オーダーなのだが、今回は強烈なオーダーがもう一つあった。
「結婚式当日の夜に行われる二次会で、挙式・披露宴のダイジェストDVDを流したい」という新郎新婦側からのオーダーである。
実は二次会を開催する事が決まったのが式の一ヶ月ほど前で、その幹事を引き受けたのはT階さん。
8〜9月は新郎の勤め先も忙しい時期で、当然T階さんも多忙。
そのため、二次会での催し物も十分にセッティングできず、T階さん曰く「DVDが最大の見せ場になるかも!?」とのこと。
とりあえず、実現可能性を考えてみよう。
夕方16時過ぎまで行われる披露宴が終わってから、直ぐに編集に取りかかって、20時からの二次会に納品……。
ホテルは南港。二次会会場は梅田の北新地。
車で移動して30分は掛かる。
編集はホテル内でやってしまうとして、19時半にはホテルを引き払う必要がある。
素材のHDDへの取り込みにコピー作業で30分掛かるとして………実質的に編集できる時間は3時間程度。
その3時間の中で、DVDに焼くためのエンコードとライティングもしなければならない。
「そうだね…3分半ぐらいのダイジェストならギリギリ編集できるかな…」と私。
「う〜ん、まるまる曲一曲。5分ほどの尺で作れへんかな?」新郎。
「二次会のメインイベントになるから、長めに……」T階さん。
!!!!
5分とかっ!?
3時間も編集時間無いのに5分とか繋げねーよ!
「ちょ〜〜、ちょっと待って!!! ご、5分は流石に上映に間に合わせる自信が無いんだけど…」
T階さん「難しい?」
「かなりね……えっと…このDVDを流す時間は何時?? 二次会のド頭、20゜から??」と私。
「いや、二次会のトリに近いから 21゜45'。」
「それだったら、二次会が始まった裏でも編集するから、21゜納品でナンとか間に合うかも」
「お店の側が事前にDVD再生チェックしたいみたいし、20゜時までにはやっぱり無理??」
「(自信たっぷりに)無理っ!」
ということで、二次会が始まってからも編集を続けることで編集時間を確保して、二次会開催中に納品OKと言うことでダイジェストDVDを作ることを引き受けた。
ダイジェストDVDを製作するにあたっては、まずはホテル側に編集する場所を用意してもらうよう新郎を通じて要求。
一旦に家に帰ってから編集するとか、他の場所に移動してから編集するなどと言うことは時間が勿体なくて考えられなかった。
次に、ダイジェストに使いたい楽曲を新郎新婦で選定して貰うように丸投げ。
最初に記したように、9月は私も多忙を極めたので楽曲選びをしている時間すら勿体なかった。
が、これがちょっと失敗。
結婚式の1週間ほど前に、新郎が使いたい楽曲の入ったCDを我が家に持参してくれた。
ただ、直ぐに音楽を聴く余裕が無く、式の2日前まで放置状態だった。
で、いい加減、楽曲を聴いてどう編集するか構成を考えないとな〜、と新郎新婦チョイスの曲を聴いてみると――
「あーー、これは無理。これで挙式とかのダイジェスト編集がイメージできない!」
と、さじを投げてしまった。
いや、時間があればどんな曲であっても頑張って編集しますよ?
でも、今回は編集時間4時間ぐらいしかないのですよ?
考えながら編集する時間の余裕なんてないわけで、そうするとせめて楽曲だけは編集しやすい物にしたいのです。
新郎らがチョイスした曲は、「生い立ちプロフィールビデオ(新郎篇)」であれば非常に使いやすい曲だった。
ただ、ちょっと男目線が強すぎるので、新婦中心となる挙式・披露宴のダイジェストVには向いていないのだ。
直ぐに新郎に連絡をとり、楽曲の変更を依頼。
とはいえ、式前日の日中の話で、「私の方で編集しやすい曲を既にピックアップしてあるから、出来たら今回は編集の時間も無いので、こちらが用意する曲で編集させて〜っ!」とお願いする。
「嫁と相談するわ」
とN本くんからの折り返し連絡を待ち、なんとかこちらがチョイスした曲で編集できることになった。
そのお陰で、ダイジェスト編集の効率は目論見の100%〜120%の速度で編集できそうな手応えを得た。
既にその曲を選んだ時点で、私の中では編集が終わっていたからだ。
え? だったら最初から曲を自分で選べば良いじゃ無いかって?
いやいや、人間、お尻に火がついたら頑張ってしまうモノなのですよ!!?
編集は、ホテルの披露宴会場の一角でテーブルを拝借して行った。
EDIUS Pro 6.5 をインストールしている MacBook PRO "KANATO"を持ち込み、また iPad をセカンダリディスプレイに仕立て、デュアルモニタ環境を構築。
DVD-Rへの書き込みは、この日のために Pioneer BDR-XD04W (USB2.0 ポータブルBD/DVD/CDライター)を購入していた。
編集環境としては、我が家のメイン編集マシンの"SEREN"と遜色ない。
時間が無い中、ネイティブ性とリアルタイム性が非常に重要であり、『南港最速』と後の世に謳われた結婚式ダイジェスト編集を実現するには EDIUS Pro 6.5 は最良の編集ソフトだった。
正直、もしも私が 某Apple社の某Final Cut Pro ユーザだったら、この編集は諦めていただろう。
<だだっ広い披露宴会場の片隅で編集する筆者。>
また、猛烈な速度で編集する私の傍らに相方が居てくれたのも、編集を順調に進める事ができた大きな要因だ。
このカットの繋ぎでイケているか? タイミングは大丈夫か? ここのエフェクトは確かに効果的か?
こういった、編集のトライアンドエラーが作品の質を上げていくのだが、それを繰り返し繰り返し、蒸留していくことで美しく自然なタイムラインが見えてくる。
だが今回はその繰り返しは少ない方が良い。
私が納得できない繋ぎの部分は相方も違和感を覚え、私がイケたと思える繋ぎは相方もOKだと感じる。
時間が無いとは言え、全てのクリップでフレーム単位のタイミング調整を行い、最適な編集点を見つけ、ダイジェスト映像を綴っていく。
緻密ながらも大胆で、慎重にして快速の編集は、相方との二人三脚の中で実現可能となったと言える。
仕上げにカラコレやテロップ挿入も終わり、20゜30'からDVD化作業を開始。
一旦、EDIUS Pro 6.5 から HQX codec で HDファイルとして書き出し、TMPGEnc Video Mastering Works 5 でダウンコン+MPEG2エンコード。
そのファイルを TMPGEnc Authoring Works 5 に持ち込んで、メニュー無しのDVDとして完成させた。
時刻は 20゜50'。
直ちに、編集セットを撤収し、ホテルの駐車場へ。
大阪市内を車で安全運転して、二次会会場がある北新地のお店に 21゜25’に到着した。
そう、なんとか間に合ったのだ。
会場に入ると、何人か知った顔が私を見つけて、「あれ? 何しに来たの?」といった驚きの顔で迎えられた。
二次会のイベントの裏で、お店の方とDVDの再生チェック。
実際にプロジェクタに画を出す以外は再生できているかどうかの確認が出来ないらしく、取り敢えずはプロジェクタには出さず、DVDプレイヤのカウンタが回っている事を確認して、"再生OKだろうチェック"を完了した。
さぁ、いよいよ上映である!
私にとって本日最大の緊張の瞬間だ。
会場には見知った顔が何人も居ると先に記したが、新郎の同僚は勿論、私の会社の同僚カメラマンも何人かいるし、私も一緒に仕事する放送局の方もいらっしゃり、私の撮影・編集の技量が試される瞬間である。
21゜45'。
スクリーンが白く光り、会場に音楽が流れ始める。
新郎新婦の2ショットが最初に映し出されると、「おぉ〜」と会場に歓声。
挙式の様子が流れはじめ、誓いのキスで会場は歓喜。
笑いを取りたかったカットでは、会場はドッと沸き、後半の新婦が両親に手紙を読み上げるシーンでは会場は静まりかえってスクリーンを注視した。
最後に、御祝いの英文が表示され、音楽が静かに消える。
と、会場には大きな拍手がわき上がり、「アンコール! アンコール!」の合唱となった。
私は、会場の最後方にいて分からなかったのだが、二次会に参加していた会社の同僚から後日に話を聞くとダイジェスト映像を見ながら涙を流していた人もいたそうだ。
新郎新婦にも、幹事のT階さんにも喜んでもらうことが出来、我々の怒濤の4時間編集は無事に報われ、大きな満足感と共に終えることが出来た。
とはいえ、まだN本くんの結婚式ビデオは終わっていない。
これから、ダイジェストでは無い「本編」の編集をしなければならない。
が……………現在、既に2カップル分の結婚式ビデオを素材の形で抱えているのでN本くんの結婚式の編集は、随分と先になりそうだ。
年明け頃には“手を付け始められたら”なぁ〜と、無理なスケジュールを妄想している。
N本くん、ご結婚おめでとうございます!!
※本日の、推奨物欲。
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