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〜 西川家・福永家 ご婚礼ビデオ制作記(/撮影編A) 〜
(提出日:06/07/07)
エクシブは、ご存じのようにリゾートトラストが経営するホテルブランドである。
エクシブ琵琶湖は、その名の通り琵琶湖の湖岸に建つホテルであり、その一会場を借りて披露宴が行われた。
披露宴は、両家の親戚親類のみの列席である。
挙式から披露宴の時間的間隙は1時間程しか無く、途中道路工事の関係で15分程か掛かって会場に到着した。
また、相方が披露宴会場用の“ウェルカムボード”を作成しており、それを親族らが会場に着くよりも先に会場の入り口に飾らねばならないために、親族が乗ったバスよりも先行して会場に到着する必要があった。
1200時開始の披露宴に対し、1115時前後に会場に到着してセッティングを開始したが会場の座席などの様子を見て唖然とする。
手元にあった会場配置図と全く違うのである。
上の図が、手元にあった会場配置図である。
で、下の図が実際の会場配置図を書き起こした物だ。
これだけ違えば、カメラのポジションからマイクの配置まで全く変わってくる。
直ぐさま、会場の責任者に動線とどの場所で何が行われるのかを確認し、カメラと収録マイクのポジションを修正した。
披露宴撮影の当初のプランは次の通りであった。
以上が漠然とはじめにあった計画であった。
2カメ体制については、引き続き HVR-Z1J と HDR-HC3 によって行った。
会場の雰囲気を優先させるためにホワイトバランスの取り方に注意を払った。
会場内は白熱灯を中心とした暖色の照明にまとめられているため、その会場の照明下でホワイトバランスを取らず、会場の窓から差す外光(太陽光)で白を取り、設定色温度を上げる事によって、会場の色をオレンジ系に演出するようにした。
外光で白を取った場合、液晶上では少々赤みが強すぎる嫌いがあったが、HC3に色温度シフトの設定がないために、基準として外光での白を取り、必要があれば編集で色味を若干修正する方法を採ることにした。
ドリーは、会場内でカメラの位置替えをするときに使いたい…というよりは、ドリーワークを行いたいという理由で導入している。
特に、お色直しのあとの入場でトラックバックワークがしたくての購入であった。
しかし、会場に着いてからドリーの使用は不可能なことが判った。
床が「石畳」なのである。
また、花嫁が通る座席と座席の間の床は絨毯敷きであったが、スペースは大変に狭く、とてもではないが、ドリー付きの三脚が動けるスペースなどなかった。
会場の下見に一度相方が来ているのだが、その時は別の催し物が当会場で行われていたために、部外者は内部に入れず、ホテルの担当者にビデオカメラを渡してぐるりと会場を1分ほど撮影してきてもらったのだが、収録された映像は全く要領を得たものではなかったため、検証には用を為していなかった。
ドリーの利用は会場に入って5秒で断念することを決めて、以降の作業に取りかかった。
さらに今回は、ビデオ収録で疎かになりがちな音響収録にも別段工夫を凝らして、よりよい会場音響を捉える努力をしてみた。
会場に定点マイクを設け、それをMDデッキで単体収録することで、ビデオカメラの移動や録画スタート/ストップに関わりなく現場音を記録することにしたのである。
基本的に挨拶も司会もPAを使って行われるが、PAラインをもらって収録してしまうと、音は確かにクリアだが“スピーカからの声”という当日の会場の雰囲気が失われてしまう。
そのため、スピーカーからの音や列席者の声などがフラットに捉えられるポジションを探し、マイクを据えることに決めていた。
しかし、これもまた大きく想定外の事が起こった。
原因は私の確認ミスだったのだが、会場のBGMが全て“生演奏”であることが式の3日前になって判ったのである。
すると、音響収録で考えるべき要素が増えてくる。
BGMはスピーカからの音で一緒に済ませられると考えていたのだが、生音となると、“PA”と“現場の声”と“生演奏”の3つの音の収録が必要とされてしまう。
この事態が発覚してから、前日まで考えあぐねたが、機材の追加は最早不可能であったので、ベストポジションを見つけてそれぞれの音が満遍なく収録できるように工夫するほか無いと考えた。
また同時に編集時の苦労も思い浮かんだ。
適当なBGMをCDから探し出して会場に流しているわけではなく、カルテットによる生演奏という演出が成されているのだから、披露宴パートの編集は極力現場で流れていたこの生演奏を使って構成する必要があると考えたのである。
その点では、やはり会場音を別録りしたのは正解であったと考える。
相方の提案で、披露宴終了後にカルテットのメンバーにお願いして、1曲を編集用に演奏していたく事にした。
その際は、四重奏の中心部にマイクを置いて、それぞれの音が明瞭に捉えられる様にしMDに収録している。
少し話はずれるが、この結婚式に拘わるスタッフの殆どが新郎新婦の友人や身内であることは、一つの特徴であったと思う。
ビデオカメラはもちろん、スチルカメラマンも知り合いだそうで、こちらはどうやら本業の方らしい。
司会は新郎の弟であり、カルテットも新郎の知り合いらによる構成である。
費用的に安く済ませることが出来ると言う経済的な側面もあるだろうが、何よりも2人が気兼ねすることなく、また安心して式に臨めるという精神的な要素が大きかったようだ。
親族へのインタビューは是非ともビデオに盛り込みたかったコンテンツであった。
式の流れを単に記録するだけであるならば、監視カメラでも出来ることだが、それでは後でビデオを見返したときに面白みがない。
「ビデオを見たい」というインセンティブを創出することが、クリエータの仕事であると考えると、列席者へのインタビューによるお祝いの言葉というのは、会場にいた2人ですら、当日に耳にすることが出来なかった内容である。
列席者へのインタビューというのは私の結婚式の時にも企画した内容で、撮影担当者達に必ず合間合間にインタビューを実施するように指示していた。
ただ、その時はインタビューをする順番というのが適当だったようで、最も近い身内である両親へのインタビューを忘れたというのである。
実際のところ、“未だに”我々の結婚式のビデオが完成していないらしいので、そのインタビューがどんな物であったのか未確認なのだが、そういった教訓を元にして今回のインタビューでは会場では末席から……つまり最も2人に近い両親や兄弟からのインタビューを行うようにした。
インタビュー撮影は DCR-VX2000 で行っている。
言うまでもなく VX2000 はSD画質のビデオカメラである。
式全般がHDによる収録であるのに対して、インタビュー部分だけがSDとなるのは、正直心苦しい所があるが、機材配置的には仕方のない事情である。
Z1J はインタビューの裏でも会場の様子を撮影しておく必要のあるメインカメラであるので、インタビューへ回すわけにはいかない。
一方 HC3 は外部マイク入力が無いというバリバリの民生用カメラである。
そうなると、SDながらも画質が良く、また外部マイク入力可能な VX2000 を使うしか手元の機材では対処のしようがない。
解像度の不足は、編集の段階で全面表示にせずに少々縮小して窓に入れたような演出にし、式進行パートとインタビューパートという扱いでメリハリを付ける設計にした。
インタビュー撮影は相方が担当したが、人物撮影のフレーミングには問題はなかったようだ。
また逆光などにも気を遣ってくれたので、顔が黒く潰れるような事もなかった。
披露宴会場は想定外のことが多く、セッティングの段階から焦ることが多かったのだが、全体としては無事に撮影を終えることが出来た。
披露宴の撮影は、ホテルの責任者や司会者などと協力・相談して進めるとスムーズに行える。
例えば司会者には、今やっているインタビューが終わったら、次の進行を始めて欲しいとお願いしたり、会場の責任者には、逆光になる部分のカーテンを閉めても良いか確認したりした。
ブライダルもテレビの世界もそうだが、カメラはあくまでも脇役であって、現場でしゃしゃり出ることは許されない。(バラエティやドラマなどの“テレビのために作られた現場”では別だが)
であるから、撮影のために会場の条件を整えてもらうことは難しいのだが、現場の雰囲気や段取りを壊さない範囲で、進行側と調整を図り、より良い撮影環境を整えることで、作品の質が向上すること思う。
そうしたちょっとした努力を怠らないように心がけたい。
余録的に2次会の撮影についても触れておく。
2次会は完全に新郎新婦の友人達の集まりであり、私にとっても同窓会も同然であった。
メイン余興はライブ演奏であったが、撮影自体は“ライブ撮影”ではなく、あくまでも“結婚式2次会の撮影”であると考えたので、撮影の根幹はインタビューに置いて、必要に応じてライブ撮影を行った。
ただ、血が騒ぐというのか……いざライブが始まると、結構熱心にライブ撮影をしてしまった。
惜しむらくは、披露宴会場のように音の別録りを準備しなかったことだ。
こちらは基本的にPAだったので、カメラの鼻マイクでも十分に音は拾えているが、定位が安定していないのが悔やまれる。
編集ではインタビューをメインにして、各バンドから1曲だけをチョイスして、2次会パートを仕上げる予定である。
2次会では、師匠のY氏も撮影に参加してくださったので、演奏者とそれに耳を傾ける新郎新婦の切り返しで編集できそうだ。
2次会は2230時まで続き、盛況のうちに目出度くお開きとなった。
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