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〜 ホワイトバランスを取る 〜


(開講日:02/12/04)



 さて、今回からはようやく現場に出てからの撮影技術についての講座となる。
 ただ、ここで留意していただきたいのは、以降に紹介していく内容はあくまでも撮影時手助けとなる基本的で初歩的なカメラワークなり設定なりである。
 カメラマンは現場の状況や演出意図次第でその状況に見合った表現、あるいは自身の独特の技法を生み出していく必要がある。最終的に素晴らしい映像になるかどうかはマニュアル通りの撮影を行うことによるものではなく、まさにカメラマンの「センス」によるところだと言えるのである。

■ホワイトバランスを取る

 「ホワイトバランス」とはビデオカメラの調整機能の一つであり、ある色温度の光源の元で撮影された白い物体を「偏りのない白」へと調整する機構である。
 まずは色温度について説明をしよう。例えば我々の身の回りの光源には、太陽光や蛍光灯、白熱灯など様々な種類があり、そのそれぞれの光源がもつ色特性は異なっている。この色の特性、あるいはその光源が発している色をさして「色温度」と言うのだが、ビデオカメラはその環境における色温度が分からないと正確な色を表現できない。人間の目では脳が自動的に色温度の違いを認識して補正を掛けているため大抵の色温度下では色を正しく認識できる。
 理化学的な説明を行うと、色温度とは完全黒体を熱したときに現れる色であり、その色と温度は1:1の関係で定義づけられる。そしてその色を出すに必要な温度が色温度の単位であり熱力学温度“K(ケルビン)”で表される。
 身の回りにある光源の色温度は、60Wタングステン--約2800K、昼光太陽光--5600K、蛍光灯(昼光色)--約6500K……などである。太陽光でも、日の出・日中・夕暮れ・曇天・北の空では色温度が大幅に変化し、「とても青い北の空」で20000Kを越える。

色温度表

<色温度表>


 ビデオカメラでは通常3000〜3200Kの色温度の光源に対して正常な色が表現できるように設定されておりそれ以外の色温度の光源では正しく色が表現されない。
 ビデオカメラが正しく色が表現できていない場合、画面全体が「青く」なったり、あるいは反対に「赤く」なったりしてしまう。
 現在の民生用のビデオカメラにはオートホワイトバランス機能が備わっており、色温度が変化しても正常な色を再現できる便利な機能が付いているが、それでも環境によっては正確な色が表現できない場合がある。
 その際には人間が正しく補正してやる必要がある。一般に民生用ビデオカメラはホワイトバランスに関して「オートホワイトバランス」「ワンプッシュホワイトバランス」「プリセットホワイトバランス(昼光・蛍光灯用/屋内白熱灯用」が備わっており、必要に応じて使い分けていく。

 上記の各種ホワイトバランス調整機能を説明していく前に、色温度の変化とそれによる映像の変化を確認しておきたい。
 色温度は低温から高温にかけて、赤→黄→白→青 という風に変化していく。この変化は絶対的な色の変化であるが、例えばビデオカメラにおいて黄色い色温度をもった光源でホワイトバランスの調整を行った場合、その光源下では白は白として写るが、その設定の状態で、より色温度の低い光源へ移動すれば紙は赤っぽく写り、色温度の高い光源下では青っぽく写ってしまう。

相対色温度図

<相対色温度図>


 つまりビデオカメラでホワイトバランスと調整した以降の色の出方は相対的であり、現在自分がどの色温度下にいるかを判断しておかないと、次の撮影環境下において正しい色温度を出せないことになる。
 以下にイラストで分かりやすく説明する。

環境色温度変化図

(C)ACC*Software 「木星、独立。(仮)」製作委員会


 まず、左の場合は屋外(5600K)でホワイトバランスを取った場合である。その設定の状態で屋内(3200K)の環境を撮影すると全体的に赤っぽくなってしまう。
 これは屋外よりも屋内の光源の方が色温度が低いためであり、上載の相対色温度図より赤くなることが分かる。
 反対に、屋内(3200K)でホワイトバランスをとりその設定の状態で屋外(5600K)を撮影すると全体的に青くなる。
 こちらは屋内よりも屋外の光源の方が色温度が高いためであり、同じく相対色温度図より青に傾くことが理解できると思う。
 なお、屋内(3200K)とは光源がタングステン照明を想定しているので、同じ屋内でも光源が蛍光灯の場合は色温度がほぼ正常に保たれる。
 
 以上より、ホワイトバランスがしっかりと取れていないと映像画面に大きな影響を与えるということが理解できたと思う。
 次に、そのホワイトバランスをしっかりと取っていくために、ビデオカメラに内蔵されている各種ホワイトバランス調整機能を説明していく。

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・オートホワイトバランス(AWB)
 まずこの言葉の説明を行う前に、用語の定義を確認しておきたい。
 「オートホワイトバランス(AWB)」という言葉は放送/業務用機と民生用機では、機能の意味が違ってくる。まず、放送/業務用機でいうAWBとは、次の項目で説明する民生用のワンプッシュホワイトバランスの機能のことである。
 対して、民生用機でいうAWBとは放送/業務用機のオートトラッキングホワイトバランス(ATW)のことであり、意味が違っている。
 以降の説明では、あくまでも民生用機での言葉の定義を利用する。ATWという言葉は民生用機では使われないが、説明の過程上必要であれば上述の定義で利用する。

 AWB利用時は色温度を自動的に認識し、適切な補正を掛けて撮影するためにカメラマン側は特に操作をする必要はない。例えば、色温度が連続して変化する環境を考えてみるが、屋外から家の中にカメラを回しながら入っていく場合、屋外は太陽光が光源であるので5600Kほど。対して室内はリビングなどどのリラックスを目的とする場所ならばタングステン光が多いので3000K前後となり、色温度がかなり変わってくる。
 放送用のビデオカメラなどではATW機能の備わっていない物もあるので、屋外の5600Kでホワイトバランスを調整した状態でそのまま室内に入ると、部屋や物が強い暖色系に染まって写ってしまう。そのためビデオカメラに内蔵されている色温度変換フィルタを回して色温度の変化に対応させている。テレビでそういったシーンを見ていると玄関をカメラが潜る際に、一瞬フィルターが画面を横切るのが確認できる。(最近の機種ではATWが装備されている)
 一方、民生機ではAWB機能(あるいはATW)が備わっているために、色温度の変化に追随して正しい色が常に表現されるように自動調整されていく。
 便利なオートホワイトバランス機能ではあるが、逆に「常に正しい色を…」という機能の特性上、欠点もある。
 例えば「真っ赤な夕焼けを撮影したい」と思い、オートホワイトバランス状態で夕日を撮影する。しかしながら人間の目には全体が赤っぽくなっていてそれが黄昏であり情緒である…と分かっていても、ビデオカメラにはそれが分からないために色温度に補正がかかり「空は白く、世界は日中の太陽光の下の色」になり、白々しい夕焼けの映像が残ってしまう。他にも、菜の花畑を画面いっぱいに写していると基準となる白が画面中でつかめなくなるために、正しく菜の花の色を表現できない場合がある。
 最近のビデオカメラはそういった特殊な環境下でも正常な色が出せるようになりつつあるが、しかし、演出上しっかりと表現したいならば以下で説明していく他のホワイトバランス調整機構を利用していく事が大切である。

・ワンプッシュホワイトバランス
ワンプッシュWBマーク  この名称はVX2000のものであるので、その他メーカで同様の呼称であるかは不明だが、手動でホワイトバランスを取る方法である。(放送/業務用機ではオートホワイトバランス機能という)
ワンプッシュホワイトバランス  まずは白い紙を用意する。厳密にはホワイトバランス専用の紙を別途ビデオカメラ量販店などで購入するのが好ましいのだが、ただの白い紙(ボール紙)のくせに4桁の値段が付いているので手近で色の付いていない白を選んで利用するので十分だ。私は主にインクジェットプリンタ用の光沢のない紙を利用している。
 用意した白い紙を撮影に利用する光源の下でカメラの前に出し、その紙をカメラで画面いっぱいに納める。紙は光源からの光線が紙に反射してビデオカメラのレンズに入射していくような角度で構えれば良い。
 その状態で、ワンプッシュホワイトバランスを取ってやる。操作方法はカメラによって異なるだろうが、VX2000ではワンプッシュホワイトバランスモードを選択後、“選択/押 決定ダイアル”で決定する。
 ファインダー内の表示が数秒点滅し、点滅が収まればその光源下でのホワイトバランスが取れたことになる。
 この作業を「ホワイトバランスを取る」とか「白を取る」という風に言う。
 白が取れれば光源状況が変化しない限りは、正しい色が表現されることになる。逆に、光源環境が変化した場合はホワイトバランスを取り直す必要がある。
 例えば、同じ屋外であっても、「昼光太陽光」と「曇天光」では色温度が大きく違う。そのため、晴れていた時のホワイトバランスの状態で曇天下で撮影を続けると、色温度が高くなり画面が青っぽくなってしまう。屋外から屋内、あるいはその反対などを移動するときは尚更である。

 また、常にこのワンプッシュホワイトバランスモードを利用すればいいわけではない。
 繰り返すが、このモードは「その光源下の“白”を“白”と認識させる」機能である。そのため、夕焼け空の下で白を取ると、まるで昼間のような映像ができあがってしまうことになる。同様に、白熱灯下の「暖かみ」のある部屋で白を取ると、蛍光灯光源のような味気ない部屋として写ってしまう。
 そこで、そういった特殊な環境下ではこの「“白”と認識させる」機能を逆手にとって演出を行うことができる。
 例えば、薄青白色の紙でホワイトバランスを取れば、色温度の高い環境で白を取ったとカメラが誤認するため、赤が強調された映像を得ることができる。反対に、薄赤白色の紙を使えば青っぽい映像が映せる。
 この手法により、夕焼けをより夕焼けらしく、暖かみのある部屋は暖かみのある部屋として撮影する事ができる。
 青っぽくした場合は、「寒さ」や「寂しさ」を表現する事が適う。冬の朝…を表現したいならばそのような演出は必須であるし、またドラマなどでは実際は夏なのにカメラで冬の街を演出することが可能になるのである。
 ここで注意しなければならないのは、使う「色つきの紙」である。青い紙や赤い紙ではカメラが「白い物ではない」と判断してワンプッシュホワイトバランスを取らせない場合がある。そのためにできるだけ薄い色を選ぶことである。また当然、色の濃さによって得られる演出色は変化するので、予め目的に適った色の紙を探しておくべきだろう。

・「プリセットホワイトバランス(昼光・蛍光灯用/屋内白熱灯用)」
プリセット(昼光・蛍光灯用) 屋内白熱灯用  手元に最適な白い紙がない場合で、かつ適正なホワイトバランスが取れていないと判断できる場合は、プリセットホワイトバランスを利用して、その環境光源の色温度に近い設定へと近づけることができる。
 民生用のビデオカメラには一般的に「昼光・蛍光灯用」と「屋内白熱灯用」の2モードが用意されている。このモードはそれぞれ、ビデオカメラの最適色温度3200Kへと環境光を変換するものである。
 VX2000では「昼光・蛍光灯用」が5800Kを3200Kへと変換、「屋内白熱灯用」が3200Kのデフォルトとして用意されている(推測)。
 民生用機ではカメラの筐体のサイズ上、電子的に回路で色温度変換を行っているが、放送/業務用機では色温度変換フィルタが円盤(ターレット盤)に物理的に取り付けられており、そのターレットを回転させることでレンズと分光プリズムの間のフィルタが交換される。3200K用/5600K用/5600K+NDフィルタ各種…という構成が一般的であり、3200K用フィルタはただの透明ガラスであり、入射光を直接プリズムへ通す。一方5600K用フィルタはアンバー色(琥珀色)であり、5600Kの入光では正しく3200Kへと色温度が変換される。

色温度変換フィルタダイアル

<色温度変換フィルタダイアル>


 このモードは環境光がもつ色温度の可能性から必ずしも正確な色を出すわけではないが、適切に利用すればオートホワイトバランス時よりもより適正に色を表現することが適う。
 また、ワンプッシュホワイトバランスモードと同様にその機能を逆手にとって利用することもできる。
 つまり、寒暖色演出をするさいには敢えて適正でないプリセットを利用して、色表現を行うのである。
 例えば、屋外で寒い様子を表現したいならば3200Kの屋内白熱灯用モードを利用する。また、夕焼けなどを美しく取りたい場合は、5800Kの昼光・蛍光灯用モードを利用すると十分に赤い夕焼けを収めることができる。

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 さらに下の例は、オートホワイトバランス、ワンプッシュ、プリセット各モードでの撮影映像の違いを見た物である。
 光源は昼光太陽光+昼光色蛍光灯のミックス光であり、5500K前後と言ったところであると思う。

各種WB設定比較

(C)CLAMP/新書館


 オートホワイトバランスと、ワンプッシュを比べてみると、若干オートの方が色温度が適正値よりも低くなっている。赤い本を見比べれば少々青みがかっているのが分かるだろう。
 次にオートホワイトバランスと5800K 昼光・蛍光灯用モード の比較であるが、5800Kモードでは逆に色温度が高くなっている。白い表紙の本で見比べれば、5800Kの方が若干アンバー色が入っている。
 最後に3200K 屋内白熱灯用モードだが、こちらはこの環境では全くふさわしくない設定であるために、全体が青くなっている。「真冬に暖房のかかっていない部屋で撮影しました」という時にはこの映像の方が説得力を持つと思われるだろう。

 今回は、ワンプッシュホワイトバランスでもっとも正しい色を出したためにその違いが分かったが、単独であればプリセットであってもその環境での色温度に近ければ、かなり忠実に色を再現できていることが理解できるだろう。
 オートも大変に優れてはいるのだが、状況によっては十分に機能しない場合がある。そのときは是非とも積極的にプリセットモードを利用して自分の目的に適った映像を表現していって欲しい。

紅葉と夕焼け

 なお、放送用機と一部の業務用機にはブラックバランス調整機能というのがある。これはホワイトバランスとは反対に、正しい黒を出す(アイリスを閉じている時の黒を基準にサブキャリアがまったく乗っていない映像信号を作る)ことをいう。
 民生用カメラではブラックバランスを取れる機種は無いが実用上は問題がない。
 (小型ハンディカメラの中では、Panasonic AG-DVX100 がブラックバランスを取れる)



※余録:
 上述しているように、放送/業務用機と民生用機では「オートホワイトバランス」の定義が違う。放送/業務用機のオートホワイトバランスとは民生機のワンプッシュホワイトバランスのことであると述べたが、なぜ民生機では手動ともいえる操作を放送/業務用機では「オート」ホワイトバランスと呼ぶのかを考えてみよう。
 今でこそ、放送/業務用機はオート機能も十全になり、またデジタルプロセス化が進んで扱いやすい物となったが、昔はアナログプロセスが多かった関係上システムの調整が大変だったと推察できる。
 そのため、カメラマンとは別にビデオカメラのシステム調整を行うビデオエンジニア(VE)なる役職が活躍した。(もちろん今も大活躍である)
 さて、ここからは単語による推測だが、昔はマニュアルホワイトバランス調整を行っていたのではないかと考えられるのだ。
 そもそもホワイトバランスの調整とはRGBチャンネルのうち、R-BチャンネルをGチャンネルの映像ピークレベルと等しくなるようにプロセスアンプのゲインを調整する作業のことである。
 であるから、昔はVEがR-Bチャンネルのの入力ゲインを調整するツマミをひねって、ベクトルスコープや波形モニタで目視でホワイトバランスを調整していたのではないかと考えられるのだ。
 それに対して、白い紙をカメラの前に出してボタンを押すだけでホワイトバランスを調整してくれるこの機能は正に「オート」ホワイトバランスである。白い紙であることを前提として、電子回路がカメラのエンコーダ出力でサブキャリア(色副搬送波:色情報を載せた信号)の無い状態を自動的に作り出してくれるのである。
 以上の推測より、放送/業務用機でのワンプッシュホワイトバランスを「オートホワイトバランス」と呼称するのであると考えられる。
 一方で、民生用機は基本的にはフルオートであり、寧ろユーザーが個別に調整できる機能は少ない。そのために、ホワイトバランスとは「オートが基本」であり、それに対して一部の上位機種が手動でもホワイトバランスを調整できることが可能であるために、通常いかなる環境でも自動的に白を認識してバランスを取る機能をオートホワイトバランスとし、手動を「ワンプッシュホワイトバランス」と言うようになっているものと考えられる。


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