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〜 ヒロヤの空、甲子園の夏 〜


(提出日:03/08/25)



 社会人としての初めての夏。
 それは、夏の全国高校野球のテレビ中継のスタッフとしての夏でした。
 社会人になってから、言い換えれば今の会社に入社してから4ヶ月あまりの私。
 そんな私にも、いよいよカメラマンとしての仕事が与えられるようになったのです。



 このページでは、第85回全国高校野球選手権記念大会…すなわち2003年夏の甲子園での中継風景を、あまり多くはありませんが私が撮った写真で、ご紹介致します。



◆プレハブと中継車


 甲子園でのテレビ中継には「中継車」が欠かせません。
 民放、NHKがそれぞれ一台ずつの中継車を球場に横付けする所から技術的なセッティングが始まります。
 普段の甲子園(阪神戦)でも複数局が中継車を並べて中継する…というのは見慣れた光景ですが、高校野球で違うのは「プレハブ」が建つと言うこと。
 プロ野球中継の時は長くて三日、同じ所に中継車を置いておいて、すべての送出作業は中継車の中と、場合によっては小型の中継補助を行う車両の中で済まされます。
 中継車の中で行われる仕事は、“スイッチング”“VTR(スロー映像やハイライト)”“CCU操作(カメラのアイリス調整や色調整)”。  そして、小型車両の中では“音声調整”を行う車両と“S.S(スーパースロー映像)”を担当する車両があります。
 しかし、高校野球ではこれらの車の中だけで作業を行うことは出来ないのです。
 高校野球で中継車が担当する仕事は、“スイッチング”と“CCU操作”のみ。  残りの仕事はすべて仮設されているプレハブの中で行われます。
 民放局のプレハブは3棟2階建て。そこに作られている部屋の半数は機材が詰まっています。
 さらに、スタジオも作られており、局社と甲子園スタジオ、さらに球場内を結んで多元的な中継を行っているのです。


球場一塁側スタンド裏あたりに中継車とプレハブはある。

球場内中継回線の立ち上げボックス。これは中継車側。
球場内には各カメラ位置にこの先端が伸びており、広い球場内でもカメラの設置は楽である。
ちなみに、これは光ケーブルの立ち上げで、ハイビジョン中継用である。

左が民放中継車、右がNHK。中継車の周りは映像・音声・電源ケーブルが埋め尽くしている。
なお、中継車の間に見えるエアコンの室外機のような装置は、実はエアコン。
 中継車内の空調では冷房が十分とならないため、この様に外部から冷気を引き込んでいる。

すべてのセッティングが終われば、中継車周辺は中継車ごと「葦簀よしず」に覆われる。まさに日本の夏である。
この葦簀があると無いとでは、温度が全く違う。もちろん、中継車を保護するための意味が大きい。

葦簀内部。見た目にも実際にも涼しい。
もちろん、この中は部外者は入れない。


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◆現場のカメラセッティング


 今年の甲子園での生中継体制は16台のカメラが使われています。
 もちろん、民放だけでの話でありNHKを入れれば優に30台を越えるでしょう。
 さらに、その日限りの地方民放各局を入れれば甲子園で一日あたりに稼働しているテレビカメラは相当な台数となります。
 そして、それぞれにカメラマンが就きますが、一日中四試合を一人で撮ることは肉体的無理がありますので、2交代制が採られており、第一・第三試合と第二・第四試合というシフトが組まれています。
 カメラマンはその腕や経験によって担当するカメラが決まっており、S.Sカメラやホームランカメラなどはかなりの技術を持っている者が担当するようです。


一塁側ベンチ横にあるカメラマン席。ここには3カメが置かれている。
主に、ピッチャーや左バッター、走者が居るときは一塁を撮っているカメラである。

外野、バックスクリーン横のカメラ群。民放・NHKのカメラが犇めいている。
同じようなポジションにあるが、すべて役割が違っており、手前のカメラがS.S。
あとは、P.Cを撮る1カメとバッターアップ用の6カメが置かれている。
さらに、バックスクリーンの逆サイドにはホームランカメラが置かれている。

バックネット裏は放送席などのマスコミ関係の席が多くを占める。
ただ、マスコミ席と一般観客席を区切るような仕切は無い。
そのため、放送席の直ぐ横に一般のお客さんが座っていることが殆どである。
私も、仕事の合間によく話しかけられ、仕事の話などをしていたものである。

一塁内野席側。内野のカメラはバックネット裏の他には、殆どがこの一塁側に集中する。
反対の三塁側には殆どカメラはなく、三塁ベンチ横のカメラ席に3カメが一台置かれるぐらいである
なお、写真左が貴賓席横の応援実況の2カメ。写真右は民放(2カメ)とNHKのカメラである。


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◆暑さと雨と……。


 今年の夏は「冷夏、冷夏」とよく言われたが、甲子園は盛夏そのものでした。
 真夏の日差しと、声援と歓声が周囲を包み込み、その熱気は最早飽和状態。
 カメラマンは全員半パンを履き、帽子を被り、クビからタオルを巻き、ペットボトルを傍らに置いて、仕事をしていました。
 熱中症などで倒れた…というカメラマンは居ませんでしたが、毎日数名の観客が担架で運ばれている風景を目にしました。
 一方で、今年の大会は雨で2日も順延される結果となりました。2日順延は第75回(93年)以来10年ぶりで、またノーゲームにより前日の途中経過と反対に倉敷工(岡山)勝利するなど、束の間の涼気と共に、様々なドラマももたらしました。


観客だけで球場内は周辺よりも2度は高かったのではないか…と思ってしまうほど、圧迫的な熱気があった。
写真は応援実況放送席あたりより一塁側を撮影したもの。

アルプススタンドの応援風景。球場内でグラウンド内と拮抗して“熱い”場所。
応援団員やブラスバンド、野球部員や女子高生が声を張り上げる。
一枚しかない優勝の切符を手にすることを目指す球児達に声援を送った。

各カメラには、小型のクーラボックスが一箱ずつ配られる。
中には、ペットボトルや缶のお茶、おしぼりが入れられており、仕事の合間に飲むことが出来る。
が、実際現場に出ると試合中はなかなかそのような時間はない事に気が付く…。

アルプススタンドの様子を撮る「アルプスカメラ」。新人の登竜門で、若手にしか務まらないキツイ仕事。
試合中に使われる唯一のハンディカメラであり、アルプスでのドラマを捉え続けなければならない。

甲子園球場がドーム球場に改装されない限り、雨によりゲームが左右され続けることは避けられない。
しかし、その中で生まれるドラマがあるのもまた事実。


球場の外には次の試合を観戦するお客さんでいつも溢れている。
しかし、球場周辺には雨宿りをするところがあまり無いため、売店などの軒下で雨を凌ぐ。


 私がこの仕事に就く前に甲子園へ行ったことは一度しかありませんでした。小学生ぐらいの頃に、隣家のお兄さんが甲子園に出場した時に近所の人たちと一緒に行ったぐらいでした。
 しかし、今は毎週のように甲子園へ足を運び、夏はまさに入り浸り。
 そして、そこでカメラを振るようになるとはその当時は思っても居ませんでした。


 今回の応援実況の仕事は、本当に多くの事を勉強できたと思います。
 特に、試合そのものを撮っているわけではないこの仕事では、多くの時間が待ち時間となります。さらに、1試合あたり2カメしか稼働しないという状況は、スイッチャさん達の注意を惹くこととなり、本試合に就いていては聞けなかっただろう様々なアドバイスやご叱責を賜ることが出来ました。
 朝早い日もあれば、うだるような暑さの中仕事をせねばならない日もあったりと、肉体的にも精神的にも大変だったのですが、それ以上にカメラが出来る喜びと楽しみがありました。
 そして、その日の目標も知らず知らずのうちに自分の中で組み立てることが出来ました。
 多くの点で失敗ばかりをしてしまいましたが、この失敗が是非とも次の成果へつながるよう、今後も努力を続けていきたいと思います。


 甲子園の夏は、また来年もやって来るのですから。



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