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〜 BEHRINGER MINIMON MON800 導入紀 〜
(提出日:06/12/12)
BEHRINGER MINIMON MON800 は “モニターミキサー”若しくは“モニタセレクタ”と言える機器である。
ソース4入力、3つのスピーカアウト、2つのヘッドフォンアウト、2つのトラックアウト、1つのキューアウトからなる(すべてステレオ)。
つまりモニタリングという環境でなら、4つの音響機器の入力と、3種類のスピーカへの出力、そして2本のヘッドフォンを利用して、音響管理ができる訳だ。
4ソースのセレクト&ミックス、スピーカアウトのボリューム調整、ヘッドフォンボリュームの調整、さらに 6つのLEDによる出力レベルメータなどの機能も搭載しながら、実売が \6,000以下という極めてお買い得な製品である。
“映像”を趣味なり仕事なりでやっていると、当然“音響”もこだわりが出てくる。
別にこだわっていなくても、嫌でも映像に音は付いてくるのだから、自然“音周り”にも気を掛ける必要が出てくる。
ノンリニア編集をする上での音の管理・編集などにおいて、最終的な“出音”を正確に快適にコントロールすることが、音編集を楽しくする第一歩だろう。
しかし、映像機器と同様に音響機器も増えてくると、その管理は複雑になってくる。
1つ、若しくは2つ以上のスピーカやヘッドフォンで音を聞くというのは音響管理の基本であり、すると自然、音の入力と出力は複雑に増えていくことになる。
私の編集環境では、スピーカに SONY SMS-1P というパワードモニタスピーカを利用しているが、このスピーカを使ってステレオ音響のモニタリングをする場合、ボリューム調整がいささか面倒である。
というのも、このスピーカーは1本売りが基本であって、両チャンネルの連動ボリュームなどは無く、全体の音量調整をするには、左右個別に行う必要が出てくるからだ。
音響管理のベースとなるモニタスピーカであるので、あまり自分が基準とする音量を弄りたくはない。
しかし、入力ソースによっては音量がありすぎて、どうしてもボリュームを下げたくなってしまうのだ。
例えば、テレビのオンエアなどをテレビからのモニタアウトに繋いで流すと、深夜ならちょっと近所に申し訳ない様な音量になってしまう。
ボリュームを下げるには、左右のスピーカを別々に調整するしかなく、事ある毎に音量を下げたり、また元に戻したりするの面倒である。
そこで、MINIMON MON800 を利用して、2chのスピーカレベルを一元管理し、また入力ソースによって出力音量を個別に管理しようと思ったのである。
まずは接続プランを立てる。
紙のノートに簡単な入力・出力系統の回線図を書き、さらにコネクタ形状とケーブル長も記して、必要なケーブル数と接続方法を整理する。
ケーブルは、今回の MINIMON MON800 の導入を機に、一旦すべて新規購入し直すことにして、環境を整理することにした。
上の図は簡単に纏めた結線図。線はすべてステレオ。
SMS-1P がいささかややこしい書き方になっているのだが、SMS-1P は入力を2系統持っているので、ステレオを2系統入力している。図のまま、スピーカ一本に、線一本が入っている訳ではないのでご注意を。
先述のようにケーブルはすべて新調し、また MINIMON MON800 は ピンジャック と 標準フォンジャックによるコネクタ構成になっているので、一部には 標準フォン−ピンジャック変換を入れている。
あれこれケーブルを購入したが、全部で1万円強で済ませることができた。
さて、ここからが楽しいケーブル繋ぎである。
即席の回線図を見ながら、長さ・コネクタ形状の合ったケーブルを繋いでいく。
とりあえず、ケーブルがいっぱい機器から伸びているというのは、見ていて嬉しい。
できれば、全部のコネクタをケーブルで埋めたくなってくる。
ただ、この状態ではどの線がどの機器に繋がっていくのか分からなくなるので、提札を両端につけて、管理をしやすくしておく。
後は MINIMON MON800 を定位置において、ケーブル養生を行いながら機器に繋いでいくだけだ。
今回 MINIMON MON800 は、PCディスプレイの上に置くことにした。
SEREN のディスプレイなのだが、それはCRTタイプ。
そんな CRTの上に音響機器を置くなんて……ノイズは……でも、一番使い勝手が良い位置だし……ということで、事前に実際 CRTの上に置いてソースを入力しヘッドフォンでノイズをチェックしてみた。
結果は、全く問題なし。
高周波ノイズも無く、静かなものである。
流石にモニタの起動瞬間時にはノイズが入るが、通常の運用であれば何も気にすることはない。
ケーブルを配線する際は、モニタをできるだけ避けるようにして這わす。
PCモニタはワイヤーラックに据えているのだが、そのワイヤーラックの特性を活かし、ワイヤ部分にケーブルを通したり、S字フックや、今回はカーテン用フックを使ってケーブルを吊り、CRTモニタから離すと共に、系統毎に分岐させてケーブルがこんがらがらない様にしている。
また、MINIMON MON800 の筐体の下には、固定用に耐震用ゲルパッドを敷いている。
ヘッドフォンの抜き差しや、スイッチの押下などを行うと、軽い筐体のため簡単に本体が動いてしまう。
ゲルパッドなら適度な粘着力があり、この手の機器を固定するにも最適だ。
無事に結線と配線と配置が終われば、早速それぞれの機器から音を再生し、入力→出力ルートのチェックと音質確認を行ってみた。
使い方としては、VELXUS 300 からの音は MINIMON MON800 の スピーカA から出力し、SMS-1P の 1ch に入力する。
このルートは完全に音量を固定にし、編集時のマスターレベルとして基準にする事にした。
残りの入力ソースも勿論 スピーカAから出力できるが、聴取音量を変えたい場合は スピーカB からのアウトに切り替え、SMS-1P の 2ch へ出す。
こちらのルートでは MINIMON MON800 側の “SPK B+C LEVEL”ツマミでボリューム調整を行う、という使い分けにすることにした。
さて、肝心の音質だが、“劣化”という感じではないが、音質の変化はある。
特に高音域が耳に付くように変化しており、少しシャカシャカとした音になっている。
シャープ感や聞き取りやすさはあるが、パーカッションや女声のK行やT行などが些か刺々しい。
駄目な音……と言う程ではないが、気になり出すとどうしようもないかもしれない。
個人的にはもう少しマイルドな音が好みなのだが、暫く使ってみて我慢できなくなったら、VELXUS 300 からのアウトプットだけ切り離して、ダイレクトに SMS-1P に入れる方式に戻そうかとも思っている。
VELXUS 300 からのアウトに限ってはどのみち音量を弄らないのが前提なので、運用上の支障はないのだ。
MINIMON MON800は、実売6,000円以下でチープな印象の筐体だが、多機能で IN/OUT が豊富な上に、音質も比較的まともな音響機材だ。
BEHRINGER の MINI〜シリーズは他にも7種類が用意されており、ラック機材のように積み上げての運用が可能で、小さな音響スタジオ気分もちょっと味わえる。
音ソースのインプット・アウトプット管理に悩んでおられる方は、お小遣いで手軽に買えるこの一台を如何だろうか?