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〜 LEDビデオライト“SONY HVL-LBPA”/概要 〜
(提出日:10/01/18)
■LEDビデオライト
“映像”と“照明”は、映画が登場した時代より不可分な関係にあり、現在のビデオカメラによる撮影においても、その関わりに大きな変化はない。現在はビデオカメラの感度が大幅に向上し、照明が無い状況下でも被写体が何となく写っているという事も多くなってきた。
しかしながら、やはり被写体を美しく、よりしっかりと意図を持って見せるのに照明の存在は不可欠であり、照明を焚かない撮影現場はないと言える。
<PULSARを用いた商品撮影。>
さて、当サイトは主にワンマンで行うENGロケ、もしくは HVR-Z1Jなどのカメラに代表される“デジロケ”を対象にした記事を多く扱うが、そうした独りで何でもこなさねばならない現場に於いても照明は重要である。
寧ろ、ワンマンで行うからこそ照明の扱いに頭を悩ませる事が多くなるとも言える。
照明と一言で言っても、スタジオにあるような大がかりな吊り照明から、PULSARに代表されるようなスタンドライト、報道現場では必ず見掛けるバッテリー型ハンディライトなど多様だ。
その中でもワンマン取材で重宝するのが、所謂“ビデオライト”である。
ビデオライトは、ビデオカメラに直接取り付けることが出来るほど小型で、バッテリー若しくは、カメラからの電源供給で利用する。
広範囲の照射や繊細なライティングには向かないが、ライトがカメラと一体化するためレンズを向けた方向は必ず照らされ、報道やドキュメンタリでは強力なアイテムとなる。
従来は“照明”と言えばビデオライトに限らず、長くハロゲン球によるライティングが行われてきた。
現在は、HMI や インバータータイプの蛍光灯なども光源に使われているが、さらにここ最近注目を浴びているのが、LED――発光ダイオードを光源とした照明である。
LEDライトの特徴は、発熱が少なく低消費電力・高輝度である。
例えばハロゲン球で 50Wの明るさを長時間確保するには、大容量のバッテリが不可欠で、特にカメラのバッテリから供給しているようなシステムの場合は、バッテリーの持続時間が短くなり、結果多くのバッテリ本数を現場に持ち込む必要があった。
しかしながら、LEDライトでは 20W以下の消費電力で ハロゲン球の50W以上に相当する照度を確保することが出来るために、バッテリへの負担も小さく長時間の点灯が可能になる。
また発熱が小さいことから、照明機器の取り扱いも簡単になり、被写体に及ぼす熱の影響は殆ど無いと言える。
この様に、良いこと尽くめの様に思える LEDライトであるが、同時に現時点では課題も抱えている。
本レポートでは、SONYのLEDライト“HVL-LBPA”を中心に、LEDライトの今を探っていきたい。
■SONY HVL-LBPA
・光量:SONY HVL-LBPA は、10基の高輝度LEDを備えた小型ビデオライトである。
消費電力は 16W。インフォリチウムバッテリー Lシリーズ“SONY NP-F970”を使えば約3時間の連続照射が可能になる。(BRIGHTダイアルMAX/周辺温度25℃時)
最大光度は、約600lux(距離1m)。ハロゲン球で 70Wほどに相当する光量を得られる(集光レンズ使用時)
・バーンドア:
バーンドアの様な構造をしたパネルを前部に持ち、ディフューザー x1/集光レンズ x1/保護板 x2 となっている。
用途に応じて、ディフューザーと集光レンズを選択する。
収納時は、全てのパネルを折りたたむことでコンパクトな形状になる。
・電源:
電源は、SONY純正のインフォリチウムバッテリ Lシリーズのみで、また F500シリーズ/F300シリーズは利用できない。
Z1Jなどのハンディカム・ユーザは従来のバッテリーや充電器を利用できるのが嬉しい。
SONY純正と言うこともあり、同社のインフォリチウムバッテリを使うと、本体側面部のインジケータでバッテリ残量を確認できる。
また、“HVL-LBPA”+バッテリ という700g前後の重量から腕への負担を軽減するために、バッテリーアダプターコードが標準で付属している。
このアダプターコードを使えば、バッテリを灯体本体から分離して腰などに装着し、ケーブルを伸ばして“HVL-LBPA”本体に電源を供給できる。
ただし、バッテリーを本体に直接取り付けたときよりも約10%ほど連続照射時間が短くなる。
・取付シュー:
取付シューの部分は工夫がなされており、一般的なビデオアクセサリシューへの取付の他、1/4インチのオスネジ・メスネジにも対応している。
ビデオカメラに取り付ける場合は、アクセサリシューを。
ENGカメラなどに取り付ける場合は。1/4インチ オスネジで。
三脚やライトスタンドなどには、1/4インチ メスネジで取付可能になるので、想定される多くの取付方法に対応する。
・調光:
調光は、電源スイッチ下部の“BRIGHTダイアル”によって行う。
調光範囲は 10%〜100%。
さらに、ディフューザや集光レンズを組み合わせて、必要な光量を得るよう心がけたい。
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