〜 canopus EDIUS Pro version4.5/AVCHD対応 〜
(提出日:07/07/22)
■AVCHDフォーマットへのネイティブ対応
EDIUS Pro version 4.5 において、コンシューマユーザが最も期待する機能の一つが、AVCHD規格で録画した映像ファイルのインポート機能だろう。
従来の EDIUS Pro version 4.0 は、HDV規格を MPEG2-TS データのままで扱うことが可能であったのだが、最新の民生向けハイビジョン記録規格である「AVCHD」を EDIUS Pro で直接取り扱うことは出来なかった。
そのため、canopusは、AVCHDファイルを同社の独自フォーマットである“Canopus HQ codec”形式のファイルに変換することで EDIUS Pro で取り扱うことが出来るようにする、『 Canopus AVCHD Converter 』を無償提供していた。
※http://www.canopus.co.jp/catalog/edius_pro/avchd_converter_enquete.htm
Canopus AVCHD Converter の提供により、EDIUS Pro ユーザは取り敢えず AVCHD由来の素材を編集プロジェクトに組み入れることが可能になったのであるが、AVCHD -> HQ codec への変換作業が必要であり、変換処理を行うマシンスペックにも拠るが、おおよそ素材実時間の2〜3倍の変換時間が掛かるという問題があった。
※v. http://www.next-zero.com/HDV/HDR-SR1/04.php(『HDR-SR1 使用レポート(/Canopus AVCHD converter@)』)
AVCHD対応のビデオカメラが急速に増えていく中で、EDIUS Pro には、AVCHD を直接取り扱える機能が求められていったのは言うまでもない。
EDIUS Pro version 4.5 では、いち早く AVCHDファイルのネイティブサポートを果たし、他形式への変換無しに、タイムラインに AVCHDファイルを貼り付けて利用できる様になった。
では、version 4.5 での AVCHD の取り扱いは、どの程度ユーザに恩恵をもたらしてくれるのか検証したい。
canopusの version 4.5 に関するページでは「※AVCHDのネイティブファイルはリアルタイム編集/プレビューが行えません。」との記述があり、EDIUS Pro 内にファイルを取り込める物の、スムーズな再生が行えないことが窺える。
実際、タイムラインに AVCHD ファイルを貼り付けて再生を行ってみた。
するとやはり、AVCHDファイルは実時間での再生は出来ず、10秒のクリップを40〜45秒掛けて再生するという状態になった。
※検証マシンのスペックは、CPU:AMD Athlon 64 X2 4200+・メモリ:PC3200(DDR400) 1GB x2 (デュアルチャンネル)
それ以外にも、AVCHDファイルに対する操作や処理の反応は遅く、下記のような制限がある。
新規にファイルをBinウィンドウに読み込む際の「ファイルを開く」ダイアログでのサムネイル作成には2秒半ほど必要(HQ codecファイルなどは選択と同時に瞬時に表示)。
そのため、自分が必要とするファイルを見つけるのに時間が掛かる。
タイムライン上でタイムラインカーソルを任意のフレームに持って行っても、そのフレームの画が表示されるのに2秒半ほど掛かる。
クリップの始点・終点を掴んで、クリップの長さを調整する際、クリップの伸び縮みに合わせて変更点のフレームがリアルタイムに表示されないので(表示まで約2秒)、フレームの画を見ながらのクリップ長の変更は困難。