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〜 JVC KENWOOD “GY-HM650”試用レポート/ ユーザーインターフェイス(2) 〜


(提出日:13/02/18)



 高機能化していくビデオカメラに於いて、その機能をユーザーが使いこなす為には、ユーザーインターフェイスの設計が重要だ。
 家庭用ビデオカメラでは、ビデオカメラの外装を小型化シンプル化する一方で、機能選択の多くを電子メニューに任せる方法を取り、物理的なボタンやスイッチ数を減らしている。
 一方で、業務用クラスのビデオカメラでは、リアルタイムにカメラをオペレートしていく事が求められるため、電子メニューによる機能呼出の集約は歓迎されない傾向にある。
 しかしながら、全ての機能を物理的なボタンやスイッチとして用意して、レイアウトすることは不可能である。
 そこで、ユーザーが共通して使うであろう機能の固定ボタンと、ユーザーの撮影スタイルに応じてカスタマイズ可能なユーザーボタンが併用されるカメラが主流のデザインとなっている。

 とは言え、それを超えて多機能化するビデオカメラの現状は、ユーザーボタンのオルタナティブな利用を避けられず、ユーザーインターフェイス設計に対しては、より一層の発想が求めらている。
 
 その中で、JVCケンウッドが GY-HM650 に託した答えが“ボタンの長押し”である。

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■ボタンの長押し:
 HM650に備わっている“ボタンの長押し”は、HM650を使いこなしていく上では必要不可欠な操作である。
 長押し操作をする事により、一つのボタンに対して割り当てられているマルチプレックスなファンクションを呼び出すことができる。
 この長押し操作を使いこなすことにより、HM650に備わっている機能を有効に且つ、効率的に活用することができるため、どのような機能ボタンに対して長押し操作が有効で、どのような挙動をするのかを全て把握しておきたい。


●ワンプッシュオートアイリス/フォーカス

 アイリスのマニュアル操作時に、一時的にオートアイリス機能を働かせたい場合、[PUSH AUTO]ボタンを押すことによりオートアイリスが動作する。
 これは、他機種でも同様の仕様だが、HM650では、そのボタンを1秒以下の“ワンプッシュ”するか、1秒以上の“長押し”するかによって挙動が変わる。
 “ワンプッシュ”した場合、アイリスは瞬時に被写体の適正アイリス値に調整され、素早いオートアイリス動作が働く。
 一方“長押し”操作をした場合、オートアイリス時と同様の動作になり、被写体の明るさに応じて随時アイリス値が調整される。

 一瞬「?」と思う方もいらっしゃるかも知れないが、SONY HVR-Z5J などでその挙動を確認すると判りやすい。
 SONY機の場合、同様に“プッシュオートアイリス”を働かせた場合、ボタンを押下し続けている間はアイリス値が滑らかに変化するのだが、ボタンから指を離すとマニュアルモードに戻るために、アイリスの変化は止まる。
 当然の挙動だが、つまり適正なアイリス値になるまではボタンを押下し続けておかないといけないのだ。
 これは、瞬時にアイリスを適正にしたい場合には不向きだ。

 HM650では“ワンプッシュ”と“長押し”を切り分けることで、瞬時にアイリスを適正にしたい状況に対応できるのである。


 ワンプッシュオートフォーカスも同様の挙動を行う。
 マニュアルフォーカス時に[PUSH AUTO]ボタンを押すと、“ワンプッシュ”操作なら画面中央部分に測光枠が出て瞬時にフォーカスを合わせ、“長押し”をすると滑らかにオートフォーカス動作をする。


<※画面が揺れているのは、華奢な三脚で望遠端撮影しているためです。>


 ワンプッシュ時のオートフォーカス動作は合焦速度を優先しているので録画向きの挙動ではないが、先のワンプッシュオートアイリスと併せて使えば、REC直前にワンプッシュでパパパッとフォーカスとアイリスの適正を出して、直ぐに収録が開始できるというメリットがある。

 撮影の状況に応じて、アイリスとフォーカスのオート動作の挙動をボタン操作一つで選択することが出来るのである。

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●RECボタン
 RECボタンにも、“ワンプッシュ”と“長押し”の使い分けがある。
 HM650 の録画モードには通常の録画モードの他に、「プリレック」「クリップコンティニュアス」「フレームレック」「インターバルレック」「バリアブルフレームレック」の5つの特殊記録モードがある。
 そのうちの「クリップコンティニュアス」「フレームレック」「インターバルレック」の3つのモードに於いて、RECボタンの“長押し”が利用できる。

 「クリップコンティニュアス」モードを例に説明する。
 クリップコンティニュアスとは、RECのたびにクリップを分けずに、1つのクリップに纏めて録画する方法だ。
 HM650のクリップコンティニュアスモードでは、RECボタンの“ワンプッシュ(通常のRECトリガー)”操作をして、クリップを分けずに複数カットを含むクリップを生成し、クリップを完結したい場合にRECボタンを“長押し”することで、1つのクリップが完成する。
 そして、また“ワンプッシュ”録画で複数カットを含むクリップを新たに生成する事ができる。


<クリップコンティニュアス概念。GY-HM650取扱説明書より>



 RECボタンの“ワンプッシュ”と“長押し”の使い分けで、生成するクリップの状態をコントロールできるのはスマートな方法だ。
 これは、同社の GY-HM750 でも既に採用されている。


●ユーザーボタン
 ユーザーボタンに割り当てできる機能の中にも“長押し”が働く項目がある。
 「顔検出」「スポットメータ」「プリセットズーム」に対してだ。

 「顔検出」を例に説明する。
 HM650には「顔検出」によって被写体である人物の“顔”を検出し、その顔に対してフォーカスや明るさを自動調整する機能がある。
 「顔検出」を割り当てたユーザーボタンを“ワンプッシュ”すると、画面中央にいる人物が一人だけ選ばれ、オレンジ色の顔検出枠が現れる。
 複数人から、特定の人物を選択したい場合は、「顔検出」ボタンを“長押し”する事で複数人モードになり、調整対象となるオレンジ色の検出枠と、それ以外の人物には青色の検出枠が表示され、それを十字ボタンで任意に選択することができる。



●DISPLAYボタン
 [DISPLAY]ボタンでは、“ワンプッシュ”でディスプレイ上の表示情報の切替、“長押し”で液晶モニタを「ON/OFF」できる。


●誤操作防止
 また“長押し”操作は、誤作動防止にも活用されている。

 例えば、「カメラモード」と「メディアモード」の切替は、撮影中に不用意にメディアモードにならないように、[MODE]ボタンを“長押し”しないとメディアモードに切り替わらない様になっている。
 一方で、メディアモードからカメラモードに戻りたい場合は、[MODE]ボタンを“ワンプッシュ”するだけで即座にカメラモードに移行して、撮影を始められる。
 この“長押し”と“ワンプッシュ”の使い分けは、現場の事情をしっかりと想定しており、非常に好ましく思う。 

 また、フォーカス切替スイッチにも“長押し”による誤操作防止策が施されている。
 フォーカス切替スイッチには[FOCUS AUTO/MANU/∞]の3つのモードが用意されており、スイッチをスライドさせることで、そのモードを切り替えることが出来る。
 その中で、[AUTO]から[MANU]、則ちオートフォーカスモードからマニュアルフォーカスモードに切り替えたい場合に、スライドスイッチが勢い誤って[∞(無限遠)]モードに入ってしまうことがある。
 Z5J/NX5Jでは、[∞]にスイッチが入ると、すぐさまフォーカス焦点距離が「無限遠」になってしまい、近くの被写体を撮っている場合にフォーカスが大きく狂ってしまう。
 しかし、HM650 ではスイッチを[∞]に1秒以上のスライドをさせなければ、無限遠に切り替わることは無い。
 カメラマンが意図的にスライドさせた場合にのみ、無限遠フォーカスとなるよう工夫されている。

●同時押し
 また、“長押し”の応用として“同時押し”で働く機能がある。
 [MENU]ボタンを押しながら[USER 1]ボタンを押すと、メニューを開かずに直接[TCプリセット]設定画面が現れ、タイムコードを設定できる。

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 この様に、HM650 では“長押し”というギミックを積極的に取り入れることで、限られたボタンでより多くの機能を働かせる事が可能になっている。
 一つのボタンに機能を多重化することは、ビデオカメラの高機能化とスマートな操作性を両立させる優れた方法だ。
 これにより、メニューを呼び出す回数を減らし、撮影を中断することなく積極的に多くの機能を活用する事ができる。
 また“長押し”という操作方法がある事をユーザーが知らない場合でも、より優れたエクスペリエンスをユーザーが享受できないだけで、オペレーション自体には大きな支障をきたさないという点も見逃せない。

 この優れた“長押し”手法を、さらに様々な機能選択のメソッドとして HM650 に取り入れていって欲しいと思う。
 以下は、私が「“長押し”できれば、より便利に使えるかも知れない」と思った事だ。

 例えば「手振れ補正」機能に対して“長押し”を応用してみる。
 HM650 の「手振れ補正」には補正レベルに[通常]と[高感度]を選択できる。
 現状の HM650 では、ユーザーボタンに「手振れ補正」を割り当てられるのだが、このボタンによって行える操作は「手振れ補正」機能の ON/OFF のみだ。
 補正レベルに対しては、予めメニュー内でどちらかの補正レベルを決定しておく必要がある。


 そこで“長押し”の活用だ。
 “ワンプッシュ”で「手振れ補正」の ON/OFF を行い、“長押し”によって補正レベルの[通常]と[高感度]をトグルするようにする。
 或いは、“ワンプッシュ”で[通常]レベル、“長押し”で[高感度]の補正をそれぞれ ON/OFFできるようにするのも良いかも知れない。

 また、積極的に私が使う機能で、便利さと煩わしさの両方を感じたのが、「メインメニュー」と「お気に入りメニュー」の切替だ。
 HM650 では、「お気に入りメニュー」として、ユーザがよく使うメニュー項目をメインメニュー内から自由に選んで登録・編集し、オリジナルのメニュー画面を作ることができる。
 [お気に入りメニュー]の作成によって、HM650のコアな機能を使いこなせるようになり、私にとって必要不可欠な機能だ。
 この「お気に入りメニュー」と「メインメニュー」は、[MENU]ボタンを押してから[DISPLAY]ボタンを押すことで切替を行う。
 そして、この2つのボタンの操作導線が煩雑だと感じる事がしばしばあったのだ。
 というのは、[MENU]ボタンは液晶モニタ横とカメラ本体の十字ボタンの左上にレイアウトされており、一方[DISPLAY]ボタンは内蔵マイクの左側面に配置されている。
 さらに、いずれのメニューも呼び出した後には、十字ボタンで操作することになるので、[DISPLAY]ボタンを押した後、再び[MENU]ボタン近くにある十字ボタンに指を戻さねばならず、どうしても操作導線が長くなり、ブラインド操作には向いていないと思ったのだ。


 そこで“長押し”だ。
 “ワンプッシュ”でメニューの ON/OFF、“長押し”で「メインメニュー」と「お気に入りメニュー」のトグルである。
 或いは、“ワンプッシュ”で「お気に入りメニュー」の呼び出し、“長押し”でメインメニューの呼び出しでも良い。
 “長押し”ではなく“ワンプッシュ”を「お気に入りメニュー」の呼び出しに対応させるのは、「お気に入りメニュー」に登録されている項目は、ユーザが素早くアクセスを行いたい為に用意しているのであるから、メニュー画面の呼び出しも瞬時の方が良いだろうという判断だ。
 この場合は“長押し”を活用していないユーザーに対しては混乱を招く恐れがある為、その点を考慮すると“長押し”によるトグル動作の方が親切かも知れない。


<妄想メニュー画面。下部に注目。>


 ただ、この[MENU]の“長押し”は、現状の仕様からして難しいかも知れない。
 理由としては、先に記した「“同時押し”によるタイムコードの設定画面呼び出し」が既に実装されているからだ。
 [MENU]ボタンからすれば、“長押し”されてから[USER 1]ボタンの信号が来ればタイムコード画面を呼び出せるが、直ぐに[USER 1]ボタンが押されない場合に、「お気に入りメニュー」とトグルして良いのか判定しないといけなくなる。
 このあたりの案配が上手くできれば、実現の余地はあるのかもしれないが…。


 以上は私の妄想に過ぎない。
 だが、つまりは妄想する程に、“長押し”という入力方法を体験すると、さらなる隙の無いオペレーションを HM650に期待してしまい、その設計思想に魅力的を感じる。
 そして HM650というカメラを、裏技を駆使して使いこなしているような優越感もある。
 勿論、これら“長押し”の機能は全て取扱説明書に明記されているので、マニュアルを読めば誰でも使える機能だ。

 限られたボタン数にその数以上のファンクションを実装することができる HM650の“長押し”操作は、ビデオカメラのオペレーションを加速させる新機軸と言えるだろう。


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