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〜 AMD Athlon 64 X2 によるDTV用PC製作 〜


(提出日:05/8/25)
(最終更新日:05/09/03)



■まとめ

SEREN4 デスクトップ風景

 HDVを取り巻く環境は広がりつつあるものの、まだまだ閉鎖的な環境である感がある。
 特に、編集段階を経て最後にテープに書き出す際の工程は、まさにHDV拡大の隘路であろう。
 EDIUS Pro に限らず、各社とも一旦、HDVコーデックから独自コーデックへ変換して編集作業を行っているシステムの何れにも言えることである。
 これは、何よりも HDVコーデック(MPEG2-TS)の重さ、処理の困難さが引き起こす障害である。
 現状で、HDV1080iというHD映像をリアルタイムでエンコード/デコード出来るのはSONYの“HD-MPEGビデオエンコーダ”と“HD-MPEGビデオデコーダ”LSIチップぐらいのもので、現在これを SONYが外販する予定はない。
 そうなると各社が独自にHDV1080iコーデックチップを開発するか、コーデックアルゴリズムの見直しで、CPUパワーベースのソフトウェアエンコードの効率を若干なりでも向上させる以外に道はない。

 あとは、canopus VELXUS の様にHDコンポーネントを出力して、それを受けられるHDビデオデッキで録画する……という方法が考えられるが、HDV機器にアナログコンポーネント入力を持つものはなく、また、HD-SDIならともかく、アナログコンポーネントで完パケに落とすルートをデフォルトにはしたくない。
 結局現在、現実的な手法はソフトウェアエンコーダと出来る限り高速なCPUを搭載して、一秒でもエンコード時間を短くすることだろう。



 さて、それとは別に今 canopusに期待したいのは、DVStormに代わるHDV環境用のビデオボードだ。
 現在私は VELXUS もなければハイビジョンテレビも持っていない。
 SD環境であれば、常にDVStorm経由でNTSCモニタに映像を出すことが出来たが、現在の環境では、編集作業はPCモニタに映る小さなソースモニタとプロジェクトモニタに頼るほかない。
 OHCIポート経由でHDV映像がHDV機器に返ってきて、それを機器側でSDダウンコンしてモニタに映してくれたりすれば助かるのだが、そういった事も出来ない。

 HQ Codec → HDVリアルタイムトランスコード支援は無理だろうが、是非とも canopusには20万円以下の価格帯で、D4出力対応、低遅延SDダウンコンバータ付きのビデオカードを出してもらいたいと思う。
 編集中のタイムラインがモニタに出せるか出せないかだけで、大きく作業効率は変わるだろう。


 また、EDIUS Pro もまだまだHDV周りでは不安定な部分があるように思う。
 バッチキャプチャでも、たとえば0:20:00;00付近のキャプチャの後、0:40:00;00からののキャプチャを行う場合、時々0:20:00;00付近のキャプチャが終わっても、次のキャプチャポイントである0:40:00;00まで早送りをしなかったりすることがあった。
 一旦、入力デバイスの「入力設定」ダイアログを呼び出して、「OK」ボタンなどを押すことで、接続をイニシャライズ(?)してやれば、正常な動作に戻ったが、そういったことがしばしばあったので、まだまだ動作は不安定なのだろう。
 トランスコードした MPEG2-TS ファイルを HDV機器に書き戻す際も、書き戻しソフトである“MPEG TS Writer”がファイルを吐き出さなくなり、PCの再起動が必要になるなど、不安要素は多い様だ。

 EDIUS Pro 3.x は、HDVに対応した一番初めのメジャーバージョンだ。
 今後のバージョンアップの中でSDと同様の安定を回復していくと期待している。



 途中から EDIUS Pro の講評になってしまったが、第四世代型SEREN 自体は実に快適なPCである。
 敢えて、現状の仕様で改装する必要があるとすれば、SYSTEM 用 HDDとなっている、“Seagate ST340016A“だろうか。
 この HDD を交換することにより、Windowsやアプリケーションの起動時間に多少の短縮が図れる可能性があるだろう。


SEREN4 本体

 このマシンが、今後の実戦においてどのような評価になるかはさておき、基本的なHD編集においては全く瑕疵はないし、SDクラスのエンコードでも期待できる処理速度を出してくれそうだ。
 満足のいく静音化も果たせているため、長く使えるPCであって欲しい。


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※05/09/03更新


 さらに、静音化と冷却化を図るべく、FANなどの追加・調整を行ってみた。
 まず、吸気量が少ないと判断した為、前面の余っている5インチベイの一つを使って吸気口を確保した。
 その際に利用したのが、Japan Value の“PF-BZDuct”というアルミ製パルスカットファン付ベゼル吸気ダクトだ。
 前面からの強制吸気を可能にするの為の物で静音を謳っている。

Japan Value の“PF-BZDuct”

 しかし、矢張り空気の行き来が出来ると言うことは音の行き来が出来る…ということで、しかもその直ぐ口の後ろにFANがあると、思った以上に音が気になってしまった。
 そこで、そのFANを外し、吸気口だけを残して元々付いていたFANは背面に回して排熱用とした。
 これだけで、だいぶ気になる音は小さくなった。
 前面からは自然吸気だけになるので、ケース内の排気FANの風量によって吸気力は変わってくるが、ダクトの前に手を当てると空気が吸われていっているのが分かるぐらいの気流が確認できた。
 もしも、今後この手のものを購入するならば、同じく Japan Value の“PF-BSilencer”というアルミ製自然吸気ダクトの方が良いかもしれない。
 こちらは、内部5層構造で、エアフィルタ、防振材、吸音材、防振材、エアフィルタが吸気部分に装着されており、内部から漏れるFANノイズを 3dB以上消音してくれるそうだ。
 なお、この状態でのノイズだが、室内でエアコンを使っていれば全然気にならないレベルだ。
 扇風機などが回っていれば全く分からない。

PF-BZDuctを取り付けてみた。

 さらに冷却化を図るために CPUと CPU FAN(ヒートシンク)の間に塗る伝熱グリスも塗り直してみた。
 伝熱グリスを塗るときの鉄則は「出来るだけ薄く均等に塗布」なので、CPUを温めてグリスが柔らかくなってから改めて塗ってみた。

 現在のエアーフローは下図の通りである。
 水色の長方形がFAN、ブルーの矢印が気流方向だ(線の太さは風量のイメージ)
 ファンの数が多い割りにはファンノイズは小さく、一方で風量は多い。
 図には記載してないが、HDD前方のケース前面には吸気孔が左右に2列付いており、ここからも自然吸気されている。  なお、SEREN-IIの時代から使っている物で、現在主流のパッシブダクトは備えていない。

SEREN4のエアーフロー

 さて、調整の結果だが canopus ProCoder では十分に CPUが利用されないため、処理ピーク時の CPU温度が分からない。
 そこで、マルチスレッド対応の Windows Media Encoder を使ってファイルをエンコードすることにした。
 エンコード時の CPU使用率は 90〜100%と高い。
 5時間ぐらいアイドル運転させておいて、ケースや各種パーツが十分に熱を持っている状態を作ってから、エンコード作業を始めてみた。
 室内は温度は28℃/湿度50%、CPUファンは約3500rpmで手動固定。
 アイドリング時の CPU温度は45度であり、元々の設計より1℃下がった。
 処理ピーク時の温度は59℃で安定。
 更に、canopus ProCoder で HQコーデック → MPEG2 変換した際のCPU利用率に近い Superπ(CPU使用率50%) を使ってテストしてみると、CPU温度は55℃で安定した。

 しかし、不満な結果だ。
 雑誌を見ていると使用ファンをリテールクーラ、冷気は自然吸気のみというケース仕様で、アイドル時37℃、ピーク時46℃という結果が出ていた。
 私の環境での結果は同雑誌にあるPentium D のそれと変わらない。
 これは矢張りグリスの塗り方に問題があるような気がしてならない。
 冷却化の懸案はまた後日やり直したい。

 


 以上、皆様の新しいPC製作の参考になれば幸いである。



※当レポートにおけるベンチマークスコアやリアルタイム動画処理の性能は、第四世代型SERENにおける固有の結果です。
 同じパーツ構成でマシンを組まれた場合でも、その性能を実現しない場合があります。
 予めご了承置き下さい。



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