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〜 canopus EDIUS ver.1.5 検証レポート 〜


(提出日:03/09/17)



 EDIUS ver.1.5の情報が発表されて以来、どれほどの改善がなされているのかを推測するのを楽しみにしながら、ファイルリリースの日を待っていたわけだが、当初の予定通り9月の中旬に無事にリリースされ、早速アップデートしてみることと相成った。


 アップデートファイルを入手するには今までのDVStormのアップデートファイルなどと違い、ユーザー登録を行っているユーザーのみへのファイル公開となっており、ある意味ユーザーにとっては面倒な事だが、それはcanopusが市場でのEDIUSが、どの様なユーザー層に利用され、どういった開発を今後行っていくか…という方向性を推し量ろうとしている事の証左であろう。
 つまりは、それほどにcanopus社はこのEDIUSというソフトウェアに大きな期待と情熱を傾けている訳である。
 そうなると、我々ユーザーもそれに期待せずにはいられない。
 このレポートでは、今回のver.1.5がどれほど各方面のユーザーの声を反映させて成り立っているのかを検証していきたいと思う。



●ビンウィンドウの階層化


 当サイトの「canopus EDIUS 即席レポート」でも触れ、また各方面からの要望も大変い多かったビンウィンドウの拡張機能が階層構造をしたビンウィンドウであったが、ver.1.5では早速(あるいは、漸く)実装された。
 機能自体は標準的な物で、rootから下にフォルダがぶら下がる構造。フォルダ名の設定やフォルダ自体の移動やファイルのフォルダ間移動なども問題なく出来る。
 これで、多くの素材を取り扱う長時間物の編集もだいぶん楽になると思われる。


 同時にクリップ素材の検索機能も追加され、「クリップ名」「タイムコード」「クリップ種別」「クリップコメント」「タイムライン上での参照(タイムラインで使用しているか、していないか)」「フォルダ選択」という条件から検索が行える。
 検索結果で出てきたクリップ群は一つの「検索結果(名前の変更可)」というフォルダにまとめられているので、条件に填ったクリップを繰り返し使うことも楽に行える。


 また、更に嬉しい機能としては、ビンウィンドウに読み込んでいるクリップのサムネイル画像(ポスターフレーム)の変更が容易になったことである。
 ver.1.0でもポスターフレームの変更は可能だったが、それを行うためには、変更対象のクリップ上で右クリックをしてプロパティを呼び出し、その中の「ビデオ情報」タブからダイアログ内のスライダーを使って変更する…という手間が必要であったが、ver.1.5ではこの様な手続きの煩雑さを解消する方法が採れるようになった。
  ポスターフレームの変更方法は至って簡単。マウスのホイールボタンをクリックしながら左右にドラッグするだけである。すると、ビンウィンドウに表示されているサムネイル画面がリアルタイムに変更される。サムネイルとして使うフレームが決まればホイールボタンから指を離すだけでよい。
 この様な手法は決してEDISU独自の物ではなく、discreetのコンポージング用ソフトウェアであるcombustionなどでも可能であるが、そういった高度なソフトウェアやプロフェッショナルが使用しているソフトウェアに実装されている機能というのは現場の声を反映させて生まれてきた物であるため、実績のあるインターフェイスを採用してくれたのはユーザーには実に嬉しい。

combustion2のフッテージ選択ウィンドウ。
combustionでは左クリックをしながらマウスをドラッグするとサムネイル画像が変わる。

 その他、クリップの表示であるが従来の「サムネイル大/小」表示の他に、サムネイル表示をしないクリップ情報だけの一覧表示も出来るようになった。



●タイムライン機能の変更


 編集作業の要を司るタイムラインであるが、その機能はいくつか改善されているようだ。
 まず、クリップの複数選択が可能になっている。ver.1.0で実現されていなかったのが不思議なほどだが、漸く1.5で実現した。
 ただし、使用してみると選択した複数ファイルの移動が出来ない…。いろいろとキーボードを併用したりして移動を試みるも、どうも移動できない。
 選択した複数クリップの削除は可能であったため、EDISUのタイムラインにおける最大の不満点の一つは解決したが、移動が出来ない…というのはいささか解せない。
 私のやり方が間違っているのか…どこかに説明があってそれを見落としているのかは分からないが…少なくともごく普通のWindows操作の感覚でクリップの複数移動が出来ないは確かである。
 また要望の多かった全トラックにわたるクリップの分割も可能になっている。


 オーディオに関してであるが、オーディオミキサーが新たに実装され、トラック毎の個別のボリューム調整の他に、マスターボリュームによる全体の音量調整も可能である。
 感心したのは、個別トラックの音量調整をスライダーで調整する際に、調整を行うトラックを複数選択し、それらのトラックの音量調整を一度に行うことが可能になっていることである。
 黄・赤・青の三色で連結調整するトラックが選択でき、視覚的にも分かりやすい。
 連結されたフェーダの動きは、トラックのdB値の差を一定に保つように移動するようだ。
 これはマウスという一度に一つの操作しかできないデバイスを使って、フェーダー付きのオーディオミキサーというメタファを操作する為に採られた策であると思う。
 決して十全ではなく、むしろ中途半端に可能になった事で今後更に要望が増していることも考えられるが、おもしろい試みであると私は評価する。(他にもこの様な使用のオーディオミキサーがあるかもしれませんが、残念ながら私は存じません)



●カスタマイズやプリセット機能


 手段と目的を転倒させないアプリケーションのあり方の一つに「柔軟性」というのがあるが、それはすなわちユーザーが思った通りのこと思った通りのやり方で出来る…ということである。
 しかしながら、ユーザとは正に千差万別。
 メーカーが如何にリサーチし人間工学を研究し努力しようとも、それら全ての要求に応えられるわけではなく、あるいは答えられたとしてもそれは異常に煩雑な物になる可能性を秘めている。そうなれば、逆に柔軟性から離れていく結果にもなり、事実上そのような環境をメーカがパッケージの形で提供するのは不可能である。
 そこで与えられる形が、「ユーザによるカスタマイズ」である。
 ユーザインタフェース――特にGUIに関する研究は、まだ始まったばかりであり、今後どの様な方向へ進むべきなのかが明確になっているわけではないが、一つの結論としては「操作をただ誘導するだけでなく、無意識をアフォードして、しかしいつの間にか操作を学習している状態へと導くインターフェイス設計にする。そして、無意識であるためには、その状態へのプロセスの存在はできるかぎり透明化する。」というものである。
 いわゆる発想支援のインターフェイスという物だが、現状ではコンピュータ側とユーザ側のズレをユーザがフィードバックして自分流に改善していくほかない。


 多くの高価で高度なアプリケーションではボタンやショートカットキーのカスタマイズがほぼ思い通りに可能になっており、私の所有する3ds MAXなどでもその例外ではない。
 映像編集ソフトではAvidのインターフェイスカスタマイズが柔軟性があると評判で、他人のマシンに入っているAvidは自分のとは別物である…と冗談の様に聞くが、それは事実であろう。


 EDIUSもGUIデザインの観点からボタンカスタマイズが可能になった。
 ビンウィンドウ・モニタウィンドウ・タイムラインウィンドウに配置されている各ボタンの表示や並びを自由に変更できるほか、モニタに表示されるタイムコードやオーディオレベルも表示情報の選択や表示レイアウトを選べるように改善されている。
 カスタマイズという手段は、一旦与えられれば更に柔軟性を求められる要素となり、一種のメタカスタマイズの要求も生まれかねないが、まずはGUI設計の点で大きく一歩踏み出したと言える。




 また、様々にユーザ独自の使用環境を保存できるようにもなっている。
 一度ウィンドウ配置を決めてしまえばそれほど頻繁に変更を加えることはないと思うが、編集内容によって使うウィンドウを変更したり、あるいは複数のユーザで利用する際には必要な機能である。
 また、それと関係してだが、各ウィンドウの最小サイズが大幅に変更された。
 EDIUSはデュアルディスプレーでの使用を前提とされていたため、各ウィンドウのサイズ下限が比較的大きめであったが、ver.1.5ではかなり小さくできるようになっており、1024*768あたりの低解像度の環境でも何とか利用できる様になったのではないだろうか?


 さらにビデオフィルタなどの「エフェクト」でもその設定の保存が可能になった。
 ver.1.0でこのようなエフェクトの設定保存が出来なかったのは、リリースする段階で保存情報の内容が確定しておらず、そういった中途半端な設計のver.1.0の段階で保存出来る様にしてしまうと、今後のバージョンアップでその仕様が足枷となって、より高度な保存機能が実装できなかったり、あるいは逆にver1.0での保存情報を切り捨てる事になりかねなかったため、仕様が整備されるまで実装が見送られたわけである。



●その他


 非圧縮ファイルの読み込みをサポート。この機能は複数のファイルを合成したりする際には重要になってくる。
 圧縮を施したファイルは、合成などの処理の度にデコードとエンコードを繰り返し、画質を劣化させる他、キーイングなどによる「抜き」が悪くなり巧く多重合成出来ない結果をもたらす。
 EDIUSでは無制限のトラック合成が可能であるが、ver1.0では非圧縮ファイルの読み込みに対応していなかったため、片手落ちという状態であった。
 なお、対応する形式は、RGB 32bit color、RGB 24bit color、YUY2、UYVY の各非圧縮データ。リアルタイム処理が可能であるが相当のマシンスペックが必要となることは言うまでもない。
 CG合成を行う人には重宝する機能である。


 オフラインクリップのリマップ機能。タイムラインで使用しているファイルを、誤って別のフォルダに移動したりした場合に自動的に対応するファイルを探してタイムラインに再配置する機能。
 またファイルを削除、あるいは名前の変更をした場合は、ファイル参照のダイアログが呼び出され、利用するファイルの指定を求められる。もちろんファイルを削除してしまっている場合は意味がないが、ファイル名を変更している場合は再指定してやればタイムラインに反映される。
 なお、ファイルを指定しなかったり見つからなかった場合は、本来のファイル代わりに白黒の市松模様の映像が表示される。


 マーカーにコメントを付けられる機能。ver.1.0ではタイムライン上にマーカーを付けることが出来たが、そのマーカーに名前やコメントが付けられなかったために、マーカーの数が多くなるとマーカーがその役割を果たさなくなってしまう…という問題があったが、ver.1.5ではコメントをマーカに付けることが可能になり、マーカーの存在意義が出てきた。
 マーカーウィンドウでマーカーリストを選択すると、選択したマーカが打ってある箇所へ編集ラインが移動するのは従来通り。
 もちろん、タイムラインに打たれたマーカーをクリックすると、マーカー名がちゃんと表示される。



 この他にも細々とした変更は随所にあり、仕事に追われて、正直あまりEDIUSを使ってこなかった私には何が改善された点で、どこが従来通りなのか分からない…。
 見つけた改善点としては、ソースモニタウィンドウのボタンで「バッチキャプチャリストに追加」ボタンが新たに出来ていたり、ショートカットキーのキーバインドが変更されていたり、プロジェクトの保存作業を行うと編集ラインの置かれている部分が自動的にタイムラインの中央に来てしまうバグが改善されていたり、新規プロジェクトを作成する際に、タイムラインウィンドウが斜め上にずれてしまう問題が解決されていたり……と結構いろいろとある。



●感想


 今回の改善は、ver.1.0で忘れていたことを付け足しました…という感じ。
 ビンウィンドウの階層構造然り、タイムラインでの複数ファイルの選択然りである。
 一方で、ポスターフレームの変更方法の改善や、ボタンや表示のカスタマイズといったこの価格帯のソフトウェアでは見かけない機能を搭載してくれているのには、ユーザとして惜しみない感謝を送りたいと思う。


 だが、正直まだ使いやすいソフトウェアにはなっていない。
 まずは、タイムラインでの制限が多いような気がする。クリップの複数選択による移動やトラック内クリップへのサムネイル表示、ファイルの自動配列整形(クリップ長を縮めた際にその後ろのクリップが前に詰まる…)などである。


 ver.1.5はマイナーチェンジであるためそれほど多くの事を求められないが、そうなるとver.2.0にはやはり色々と要望が高まるだろう。
 TDCさんのサイトでの「Edius アップデート優先度ランキング・アンケート」ではとにかくもcanopus製タイトラの実装が求められているし、私はバッチキャプチャリストを元にハイブリッドデジタイズが出来ればリニア感覚でおもしろいと思ったりもする。


 前回のレポートでは、あれこれと要望を書いていたが、意外なところが実現していたり、或いは一方で今回のアップデートには含まれていなかったりと意表を突かれたところはあった。
 とにかくも、徐々にではあるがユーザーの希望を着実にEDIUSは取り込んでいると評価できる。
 今後の進化に十分期待していけるだけのマイナーチェンジであったと思う。



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