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〜 FIRECODER Blu レポート 〜
(提出日:09/05/01)
■FIRECODER Blu の画質/12.5Mbps編
前頁では、35.0Mbps という高ビットレートでエンコードを行ったが、元素材が HDV 25.0Mbps という品質であったため、35.0Mbpsというビットレートの余裕が、各エンコード方式の違いによる差を吸収してしまった感があった。
今回は、12.5Mbps に大きくビットレートを落としてテストしている。
H.264 は、MPEG-2 に対して、同じ画質を実現するのにその半分のビットレートで済むと一般的に言われている。
素材が HDV 25.0Mbps であるので、単純にその半分の 12.5Mbps で H.264 が HDVの画質を実現できると想定して、この値をセットした。
また、可変ビットレートを選択しているので、平均 12.5Mbps に対して 最大ビットレートは 25.0Mbps としている。
また、H.264 の Profile は High:Level 4.1 を選択し、エントロピー符号化モードも“CABAC”としている。
H.264 は、エントロピー符号化に“高速処理に向いている CAVLC”と“高画質処理が期待できる CABAC”が用意されている。
今回は、画質チェックである為、より高画質の結果を生むであろう CABAC で設定した。
今回のテストでも、HDVカメラで撮影したソースを、EDIUS Pro 5 でカット編集して、ロゴ画像をスーパーインポーズ。
それを、canopus HQ codec の 高画質モードにて書き出し。
1920x1080 / 29.97i / canopus HQ codec / 60秒 というファイルを作成した。
この素材動画を ファイル“ Z.” とする。
その Z.を、PEGASYS TMPGEnc を使って MPEG-4 AVC / H.264 形式にエンコードしている。
比較のために、以下の形式でエンコードしている。
A.SpursEngine利用/1pass 可変ビットレート
B.Software Encode/1pass 可変ビットレート
C.Software Encode/2pass 可変ビットレート
A.B.C.のいずれも、1920x1080/29.97i/12.5Mbps(Max 25Mbps) で作成している。
Software Encode には、TMPGEnc の MPEG-4 AVC 設定を利用。ビットレートの設定とエントロピー符号化設定以外はデフォルトとしている。
このテストでも、素材動画 Z.と結果ファイル A.B.C.をダウンロード出来るようにしている。
最終的な画質は、読者の視聴環境とご自身の目で確かめていただきたい。
※テストファイルのダウンロード:
Z.素材ファイル canopus HQ codec
A.SpursEngine利用/1pass 可変ビットレート/12.5Mbps
B.Software Encode/1pass 可変ビットレート/12.5Mbps
C.Software Encode/2pass 可変ビットレート/12.5Mbps
注意事項やテスト方法は、前回と同様であるのでご確認いただきたい。
・チェック1:
低ビットレートでのFIX画像での発色やディテールの差
Z. 基準画像。
A. 高ビットレートテストと同様、色の変化が見られる。
ディテール感が少し失われ情報量は少なくなっている。
空の僅かなグラデーションが再現出来ず、ブロック状のノイズが見える。
B. こちらも色の変化が見られる。
全体的にはA.よりも少しシャープな印象。
A.同様、空にはノイズが。
C. ノイズの丸め込みがされているのか、Bよりも少し眠い画に。
ディテール感はA.と同じぐらいか?
A.同様、空にはノイズ。
・チェック2:
ディテール部のノイズ量や、暗部の階調表現
Z. 基準画像。
A. 腕の白い部分のノイズ変化は激しいが、コンクリートのディテールは残している。
緑の部分は、大きな単位でブロックノイズが蠢いている。
B. 腕の白い部分のノイズが激しく変化
手前の桜の動きにつられて、ディテールが完全に無くなっている部分がある。
緑の部分はブロックノイズで階調は崩れているが、動きは小さくあまり目立っていない。
C. 基本的にはB.と同じ具合で、白い部分のディテールは失われやすい傾向にある。
・チェック3:
情報量が多い画面内でのノイズ量と、ディテール維持
Z. 基準画像。
A. ノイズが多く乗っているが、ディテールも維持しようと努めている感じになっている。
B. A.よりもディテールが甘くなり、髪の毛などものっぺりとした感じ。
ブロック状のノイズも目立ってくる。
C. ノイズ感はB.よりも抑えられ、ディテールも少し出てくるが、A.よりも少し足りないか?
フレーム単位で、それぞれ評価が大きく変わる傾向があるため、この様な情報量の多い画面では 圧縮形フォーマットは苦戦を強いられる。
・チェック4:
白飛びを起こしやすい映像での、情報量維持
Z. 基準画像。
A. Z.の持つノイズ感が消え、それに巻きこまれて僅かのディテールが失われる感じ。
B. Z.から大きく情報量が減り、花びらの中の模様が白飛びに溶け込んでのっぺりとした部分が出てくる。
C. 情報量を増やそうとしている部分がある一方、花びらの中の情報はさらに失われている所も見受けられる。
全体的にはB.の方が好印象か?
今回も、差異は分かりにくい。
いずれもオリジナルとは少々印象が変わる感じがするし、エンコードファイル同士は、同じような感じで劣化が見られる。
ビットレートを大幅に落としてみたが、実用範囲内では、それほどの差は出なかった。
Software Encode の 2pass が他を引き離して好成績でブッチギリ! という事も全くなく、処理時間とのバランスを考えても FIRECODER Blu を利用した方が総合的にはパフォーマンスに優れると思う。
以下に、12.5Mbps のエンコードに要した時間を掲載する。
FIRECODER Blu は前回の 35Mbpsエンコード時よりも 5秒早く終わって 40秒。
Software Encode でも処理時間は短くなっている。特に 2pass処理では、前回7分余りから 4分半へ短縮された。
なお、CPU利用率は、80%前後だった。
■予告
今後のテスト予定:・HQ codec から MPEG-2 へのエンコード
・超解像技術の実力