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〜 Mouse Chaser (※ノンサポート仕様)) 〜
------MouseChaser.exe
------hookstorm.dll
(2004/12/05版)
■概要
当ソフトウェアは、DVStorm 付属の専用動画編集ソフト「Storm Edit」用の“マウス軌道自動記録ソフトウェア”である。
Storm Edit での「矩形フィルタ」においてモーションパスを利用した矩形移動の設定は、従来においてはフレーム単位で動画のコマを送り、矩形の適応被写体に大きな変化が現れた場合に、キーフレームを設定して少しずつ座標を手動で記録させていく必要があり、根気のいる作業になる。
たとえば10秒のクリップに矩形内モザイクなどを適応する場合でも、クリップ時間の数倍以上の時間を費やして矩形のモーションパスを設定する必要があった。
そこで、当ACC*Softwareは、ホイール付マウスとキーボードのみを利用した「リアルタイムでモーションパスの記録が可能」な『 Mouse Chaser 』を開発した。
■インストール方法
ダウンロードしたファイルを適当なディレクトリに解凍する。
解凍されるファイルは、MouseChaser.exe・hookstorm.dll の2つ。
■アンインストール方法
MouseChaser.exe・hookstorm.dllをそれぞれ削除するか、これらのファイルが収まっているディレクトリごと削除する。■使用動作確認環境
■使用方法
- Storm Edit を起動し、矩形フィルタを適応したいクリップを読み込む。
クリップをタイムラインに配置し、必要があればクリップのトリミング作業を行う。
- 次に、“Mouse Chaser” を起動させる。
- Mouse Chaser では、矩形内にデフォルトでモザイクが掛かるように設計されている。
Mouse Chaser の設定ダイアログで、矩形の SoftEdge の ON/OFF や、掛かり具合、また、MosaicSizeを設定する。
SoftEdge や MosaicSize の設定数値は、Storm Edit のそれと同等の値を意味するが、Mouse Chaser では、リアルタイムでのモザイク生成は出来ないため、SoftEdge や MosaicSize の設定数値はあらかじめ Storm Edit でその掛かり具合を確認しておく必要がある。
なお、これらの数値は後でも変更可能であるため、マウスパスを記録させるこの段階では、デフォルトのままで使っても不具合はない。
ダイアログ左下の、“●”“■”ボタンは、矩形の基本形態の選択である。
“●”を選択すれば円形で、“■”を選択すると矩形にて、矩形フィルタが適応出来る。
- 矩形に関する値の設定が終われば、ダイアログ左上のボタン(起動時はOFF)をクリックして、マウスパスの記録モードをONにする。
- 記録モードがONになると、タイムラインに置かれたクリップのスキャン(クリップの長さをMouse Chaser が計測)が行われ、さらに、Storm Edit のオーバーレイモニタが 720*480 のサイズにリサイズされる。
この際、ユーザが日頃使用しているオーバーレイモニタ領域が 720*480 より大きかったり小さかったりする場合は、リサイズによって、Storm Edit のモニタ周りの表示がおかしくなるが、操作自体には支障はない。
また、あらかじめ Storm Edit の「設定」->“プレビュー表示を4:3に補正する”は OFF にしておく事。リサイズ後の様子。オーバーレイ領域がタイムラインなどに被ってしまっている。
- 次に、Storm Edit 本体をアクティブ状態にする。
アクティブにするには、Storm Edit のウィンドウの何処かを適当に左クリックすると良い。
アクティブにしないで、マウスをオーバーレイ領域に持っていくと、オーバーレイ画面が描画されず、黒く塗りつぶされていくので注意。ただし、そうなった状態でも、何処かをクリックしてアクティブに遷移すれば描画の問題は解決される。
『 Mouse Chaser で記録モードを ON にしたあとは Storm Edit の何処かをクリック』という手順を忘れないで欲しい。
- 矩形を適応したい画面内の被写体にマウスを持っていき、矩形適応領域メッシュのサイズをマウスホイールを使って調整する。
Mouse Chaser では、リアルタイムに矩形フィルタのモーションパスを記録することが出来るが、リアルタイムにモザイクなどのフィルタを適応する事は出来ない。
そのため、矩形領域を擬似的に表現する「矩形適応領域メッシュ」を画面に表示することで、実際に矩形フィルタが掛かる領域と座標を表すことにしている。
矩形適応領域メッシュのサイズ変更の仕方を簡単に説明する。
マウスのホイールを手前に回すと「縮小」
マウスのホイールを奥に回すと「拡大」
キーボードの Shiftキー を押しながらホイールを回すと増速する。
(拡大/縮小が速くなる)
キーボードの Ctrlキー を押しながらホイールを回すと上下方向に拡縮。
(+ Shiftキーで増速)
キーボードの Zキー を押しながらホイールを回すと左右方向に拡縮。
(+ Shiftキーで増速)
ホイールを回したときの矩形適応領域メッシュのサイズ変化の度合いは、Mouse Chaser ダイアログの Myselfタブ で調整できる。
Wheel でホイールのみでの拡縮速度、Shift+Wheel で Shiftキー とホイールを併用した時の拡縮速度が設定できる。
数値はいずれもピクセル単位である。
また、Delay は、動きの大きい動画にマウスパスを記録しようとすると、反射神経の反応度合いにより、矩形領域が追いつかない事が個人差であるため、モーションパス適応時に遅延を掛けて、ユーザーの反応の遅れを補正する事が出来る。
実際に何度が Mouse Chaser でマウスパスを掛けてみて、その遅延時間を補正していくと追随精度を高めることが出来るだろう。
なお、単位は ms(ミリセカンド) である。
- キーボードの“スペースキー”を押すと、タイムラインの再生が始まり、リアルタイムでマウスの座標がと矩形適応領域の大きさが記録されていく。
クリップの終わりに来ると自動的にタイムラインの再生は終了するので、Mouse Chaser ダイアログの記録モードボタンを OFF にする。
記録モードの OFF を忘れると、作業中にマウスカーソルが Storm Edit のオーバーレイモニタ上に来たときに誤ってその座標が記録されてしまうことがある。
- 以上で、モーションパスの座標と矩形領域は記録されているが、この状態ではクリップには適応されていないので、従来の Video Filter 適応の方法で、記録したパス情報を読み込む。
手順は、
- タイムラインのクリップの上で右クリックしコンテクストメニューを呼び出す。
- Video Filter を選択。
- Video Filter ダイアログで、矩形を選択して追加。
- 矩形の「設定」を選択して、「矩形の設定ダイアログ」を呼び出す。
- 矩形の設定ダイアログで、ユーザー設定のロードから、“#MouseChaser”を選択。
- OKボタンで、Storm Edit のタイムラインに戻る。
以上である。
- タイムラインのクリップの上で右クリックしコンテクストメニューを呼び出す。
- タイムラインを再生する。
※作業サンプル※
・元の動画。
・Mouse Chaser による、矩形適応領域メッシュ。
・モザイク適応後。
■使用上の制限や注意とヒント
・制限
Mouse Chaser では、タイムラインの最初に置かれた1クリップのみに矩形モーションパスを適応する。
タイムライン上に2つ以上のクリップを配置しても、タイムライン先頭の1クリップ以外には Mouse Chaser は利用できない。
Mouse Chaser で生成される矩形フィルタのパス情報である“#MouseChaser”は Mouse Chaser の記録モードが ON になる毎に上書きされる。
・注意
“Mouse Chaser (ver20041205)”(以下、“当ソフトウェア”とする)は、試用専用バージョンであるため、ACC*Software は一切のサポートを行わない。
当ソフトウェアにおける不具合や、それに起因するシステムの不安定化などには、ACC*Software は一切対応しない。
当ソフトウェアを試用した編集作業:業務において、万が一ユーザが不利益を被った場合でも、ACC*Software は一切の補償を行わない。
・ヒント
Mouse Chaser は、マウスのパス情報と矩形適応領域を記録することが目的であるため、Mouse Chaser ダイアログでは現状、モザイクの設定以外は出来ないが、Video Filter 内の「矩形の設定」で“#MouseChaser”をロード後、「ムービングパス」の“内側”“外側”の設定を調整することにより様々な、矩形ムービングパスを実現することが出来る。
モザイク自体の大きさや、ソフトエッジの設定もこちらで行うと楽に設定が行えるだろう。
下の作例は、「ムービングパス」で“内側”=なし / “外側”=カラーコレクションを設定したものである。
また、Mouse Chaser で生成される矩形フィルタのパス情報である“#MouseChaser”は Mouse Chaser の記録モードが ON になる毎に上書きされるため、そのままの状態では他のクリップに Mouse Chaser を利用すると、パス情報が書き変わってしまう。
パス情報を保存したい場合は、“#MouseChaser"をロードした後に別名に変更して保存するか、作業が完了している場合は、クリップをムービー化するなどすると良い。
■Mouse Chaser の今後について
Mouse Chaser は mousepath の開発コード名で2003年3月より開発を始めたものであるが、途中でなんだか、開発が中断……凍結になってしまった。
細かな改良もあって昨年の秋(2003年10月)には、複数クリップのモーションパス記録やフィルタの自動適応などを実装するまでになっていたが、性能が安定せず改良放置の状態になっていた。
今回は性能的に安定している部分だけを抽出して、公開にこぎ着けた。
現在、canopusの動画編集ソフトは Storm Edit から EDIUS に移行している事もあり、Mouse Chaser for Storm Edit はこのver.20041205をもって開発を終了する。
一方、当ACC*Softwareとしては、さらなる Mouse Chaser の性能と機能向上を目指し、現在 Mouse Chaser for EDIUS pro を鋭意企画制作中である。
Mouse Chaser for EDIUS pro では、EDIUSのプラグインとして組み込み、従来の EDIUS フィルタと同等の操作やフィードバックでモーションパスや、矩形適応領域を記録できるようにしたい。
もちろん、モザイクなどのフィルタを掛けた状態で矩形適応領域が動かせる様にできれば良いと思っている。
また、ノンリニアの特性を活かして、記録時のスロー再生によってモーションパスや適応領域を精確に画像に追随させられるような機能もつけていきたい。
公開は2005年春以降になる予定。
有償/無償も未定である。
ご返答や確約は一切出来ないが、Mouse Chaser for EDIUS pro への意見・要望や、様々な面からの御協力は大いに歓迎する。
■製作・著作
企画:ACC*Software 2001-2006(http://www.Next-Zero.com)
プログラム:松ケン(matuken1@jzkey.com)
デザイン:宏哉
■留意事項
当プラグインを使用するにあたり以下のことを了承した上で使用すること。
- “Mouse Chaser (ver20041205)”(以下、“当ソフトウェア”とする)は、試用専用バージョンであるため、ACC*Software は一切のサポートを行わない。
- 当ソフトウェアにおける不具合や、それに起因するシステムの不安定化などには、ACC*Software は一切対応しない。
- 当ソフトウェアを試用した編集作業:業務において、万が一ユーザが不利益を被った場合でも、ACC*Software は一切の補償を行わない。
- 当ソフトウェアはcanopus社との関連は一切ない。そのため当ソフトウェア試用に際して不具合が起こっても、canopus社に問い合わせないこと。
- 当ソフトウェアを権利者に無断で二次配布を行わないこと。
- 上述の動作環境を満たしている場合でも、正常に動作しない場合があることを了承すること。
はい いいえ
更新履歴
(04/12/05) Mouse Chaser (ver20041205) 公開