以前からヤフオクで時々見掛ける3Dプリンタで作成された「デジ用のV座」が気になって購入してみた。
「ビデオカメラアタッチメントVer2」という商品だ。
私の周りでもこの商品を気にしている人はちらほら見掛けるのだが、何しろ3Dプリンタによる造作なので耐久性や耐摩耗性をされているようだ。当然私も、この点は非常に気がかりなところだった。
早速、試しに1つ落札して購入。現物が届いて取り付けてみたが、各パーツはしっかりとした肉厚でプリントアウトされており、ちゃちな雰囲気はない。
三脚アダプター(VCT-14やTA-100)とのV座の嵌合は完璧で、全くガタツキはない。脱着を繰り返しても、目に見えて樹脂が摩耗しているような痕跡は見られず。
この商品を良いなと感じたところは、V座の位置を任意の位置に移動できること。PROTECH の ST-1 も同様にV座位置を動かせるが、V座をカメラの三脚ネジの上に持ってくることはできない。ST-1の場合は必ず、V座はネジ穴よりも前に来てしまう。しかし「ビデオカメラアタッチメントVer2」は、ネジ穴の真上や少し後ろにV座を持ってくることが可能だ。
そうすることで、よりカメラの重心部にV座を持ってくることができるほか、V座部がST-1のようにレンズ下に飛び出さないので、レンズ操作をする際に指が当たってしまうなどの邪魔にならない点が素晴らしい。
勿論、カメラにワイコンを付けたりビデオライトを取り付けると重心が前に来るのだが、雲台上での前後バランス取りは三脚アダプター側で調整すれば良いので、「ビデオカメラアタッチメントVer2」によるV座位置は、レンズ操作の邪魔にならない位置のままで良い。
「ビデオカメラアタッチメントVer2」では、三脚アダプターにロックされるのはV座のみでENGカメラやST-1のように、後方のピンに対するロック機構はない。
そのため、ENG用のVCT-14のようなフルサイズの三脚フネは不要だし、何よりも重たい。そこで使いたくなるのが、Canon製の三脚アダプター”TA-100″だ。この商品は、SONY VCT-14 を半分だけにしたような商品で、V座のみでカメラを固定するハンドヘルドカメラ用の三脚アダプターだ。
なお、TA-100は三脚アダプターとV座のセット商品だが、こちらのV座はCanon製カメラの一部製品にだけしか取り付けられない。残念ながら、昨秋ラボが購入した Canon XF605には取り付けられないし、当然他社製カメラにも付けられない…。これ汎用化すれば、これだけでも売れると思うのだが。
閑話休題。
TA-100はコンパクトで軽量なため、デジ用三脚との相性も良い。
「ビデオカメラアタッチメントVer2」にもTA-100にもデジ(ハンドヘルドカメラ)に対して無駄がないので、大変にスマートだ。
「ビデオカメラアタッチメントVer2」の現物を使ってみて、大変に気に入ってしまったので、早速出品者に連絡をとって、複数個を購入。あと、こんなこともあろうかとTA-100は複数個所有していたので、追加商品到着後、全てのデジと三脚に対して、「ビデオカメラアタッチメントVer2」とTA-100を取り付けた。
ロケ現場や舞台収録などで既に一ヶ月以上使っているが、問題は無い。確実にカメラを三脚上に固定できるし、接写や望遠撮影でも、ガタツキやタワミもなく、安定して撮影できている。
私個人の工夫としては、「ビデオカメラアタッチメントVer2」が回転したりしないように、カメラ底面へのネジ止めは2本で行っている。商品についてくるネジは1/4インチネジが1本なので、2点留めしたい場合は自分で用意しよう。
そして、あまりにも「ビデオカメラアタッチメントVer2」が気に入ってしまったことと、またこの製品が3Dプリンタでの造作品であることから、出品者に無理を言ってカスタマイズをお願いする事にした(続く)