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〜 canopus VELXUS 300 導入記 〜


(提出日:06/01/23)



■ VELXUS 300 と VELXUS Bay の排他入出力は?

 DVStrom-RT 時代、そのオプションである Storm Bay を使用すると 映像・音声の入出力に幾つかの排他仕様・入出力制限があった。
 Storm Bay を導入するとアナログ入力が1系統増えて、全2系統での運用が可能になる。
 反対にアナログ出力は端子的には勿論2系統になるのだが、DVStrom-RT のマニュアルでは、DVStrom-RTボード本体の出力端子には接続しないよう書かれている。
 そのため、Storm Bay を導入しても アナログ出力は1系統に制限されてしまった。
(※実際には、DVStrom-RTボード本体の出力端子からも映像と音声は出力されており、2系統同時出力は可能であった。もちろん、canopus 非公認であるのでその様な利用は自己責任で。)

 では VELXUS 300 と VELXUS Bay の組み合わせではどうなっているだろうか?
 まずはアナログ出力であるが、VELXUS Bay を加えた場合、VELXUS 300 のメインボードの S端子/コンポジット/音声出力 1系統、エクスパンションボード の HD/SD アナログコンポーネント/音声出力 1系統、そして VELXUS Bay の S端子/コンポジット/音声出力 1系統 の全3系統が同時に利用可能である。
 ただし、VELXUS 300 のメインボード上の S端子とコンポジット端子は Din 7pin の排他仕様であり、コンポジット端子を利用する際は、付属の変換ケーブルを利用する必要がある。

 アナログ入力に関しては、メインボードの S端子/コンポジット/音声入力 1系統、VELXUS Bay の S端子/コンポジット/音声入力 1系統 の全2系統が選択できる。
 なお、VELXUS 300 にはアナログコンポーネント入力は備わっておらず、その点が最上位機種の VELXUS 500 との大きな違いの一つである。その下位の VELXUS 500 LE には VELXUS 300 同様に アナログコンポーネント入力は備わっていない。

 さて次は HDV/DV端子の排他である。
 DVStrom-RT にはボードのブラケット部分に一つだけ DV端子が備わっている。
 DVStrom-RT のみで入出力を行う際は、この端子にDV機器を DVケーブルを使って繋いでやれば良かった。
 そこへ Storm Bay を利用するには、この DV端子に DVケーブルを繋ぎ、ブラケット部分に開けられている穴から PC内部に引き込み そしてそのケーブルを Storm Bay 内部のDV端子に繋ぐというセッティングをした。
 そのため、必然的に Storm Bay を利用して DV入力を行おうとすると DVStrom-RT のDV端子は塞がれるという仕様であり、Storm Bay を導入しても DV入力は一系統のみであった。

DVStrom-RT のブラケット部分

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 一方の VELXUS 300 だが、メインボードとエクスパンションボードを合わせると、合計で4つの DV端子があることが分かる。
 1つはメインボードのブラケット部に設けられており、PC背面でデッキやカメラと接続するのに使う。
 残りの3つは内部ポートであり、メインボードとエクスパンションボードを繋ぐ1対と、オプションの VELXUS Bay の DV端子を接続するの為の1つが用意されている。
 ここで、VELXUS 300 の両ボードと VELXUS Bay との DV端子の接続を図にした。

VELXUS 300 と VELXUS Bay と DV機器の DV端子接続例

 この様に見ると、VELXUS 300 メインボードブラケット部分にある DV端子と VELXUS Bay の DV端子の計2系統に映像機器を繋いで DV入出力が行える様に見える。
 さて、この状態で EDIUS Pro から入力ソースの選択を行ってみよう。

EDIUS Pro から見える入力チャンネル

 「チャンネル/ファイルの選択」ボタンから見えるのは、以上の通りである。
 アナログの入力系統の他、DV系入力は“NHX-E2 DV”“Generic HDV-Input”“Generic OHCI-Input”というのが見える。
 さて、“NHX-E2 DV”“Generic HDV-Input”“Generic OHCI-Input”の違いであるが、大きな違いは扱えるコーデックの種類が違うことである。
 
 “NHX-E2 DV”は、従来の DVStrom-RT などと同じで、SD用の canopus DVコーデック のみが選択される。

 “Generic OHCI-Input”では、SD/HD の両方が取り扱えるのだが、SD は canopus DVコーデック の他に、DVCPRO 50 用の canopus DV50コーデック(※) と DVCPRO HD 用の canopus HDコーデック(※) が選択できる。(※別売のオプションが必要)
 この選択時には、canopus HQ コーデックは選べない。

 “Generic HDV-Input”が canopus HQ コーデックを扱うモードで、canopus HQ コーデック に用意されている各種プリセットが使える。
 SD フォーマットの canopus HQ 480/60p などの プログレッシブ SD フォーマットも “Generic HDV-Input から選択することになる。

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●NHX-E2-DV
HD/SD テレビ規格 プリセット コーデック フォーマット 備考
SD NTSC DV NTSC Canopus DV    
PAL DV PAL Canopus DV    


●Generic OHCI
HD/SD テレビ規格 プリセット コーデック フォーマット 備考
SD NTSC Canopus SD50 NTSC/60i Canopus SD50 DVCPRO 50 *1
DV NTSC Canopus DV    
PAL Canopus SD50 PAL/50i Canopus SD50 DVCPRO 50 *1
DV PAL Canopus DV    
HD NTSC Canopus HD 1080/60i Canopus HD DVCPRO HD *1
PAL Canopus HD 1080/50i Canopus HD DVCPRO HD *1
その他 Canopus HD 720/60p Canopus HD   *2
Canopus HD 720/60p
 Constant Rate
 Shooting over 59.94p
Canopus HD 720/60p
 Constant Rate
 Shooting over 60.00p
*1:CODEC Option 使用時
*2:CODEC Option + VARICAM Option 使用時


●Generic HDV
HD/SD テレビ規格 プリセット コーデック フォーマット 備考
SD NTSC - -   
PAL Canopus HQ 576/25p Canopus HQ HDV(JVC)   
その他 Canopus HQ 480/60p Canopus HQ HDV(JVC)   
Canopus HQ 576/50p HDV(JVC)   
HD NTSC Canopus HQ 1080/60i Canopus HQ HDV(SONY/Canon)   
Canopus HQ 1080/24p
 over 60i
Canopus HQ HDV(Canon)   
Canopus HQ 1080/24pA
 over 60i
HDV(Canon)   
Canopus HQ 1080/30p HDV(Canon)   
Canopus HQ 720/30p HDV(JVC)   
PAL Canopus HQ 1080/50i Canopus HQ HDV(SONY/Canon)   
Canopus HQ 1080/25p HDV(Canon)   
Canopus HQ 720/25p Canopus HQ HDV(JVC)   
その他 Canopus HQ 720/24p
 over 60p
HDV(JVC)   


●NHX-E2-Composite / S
HD/SD テレビ規格 プリセット コーデック フォーマット 備考
SD NTSC Uncompressed D1 NTSC 4:3 非圧縮(YUY2)    
Uncompressed D1 NTSC 16:9    
DV NTSC 4:3 Canopus DV    
DV NTSC 16:9    
Canopus HQ NTSC 4:3 Canpus HQ    
Canopus HQ NTSC 16:9    
Canopus Lossless NTSC 4:3 Canopus Lossless     
Canopus Lossless NTSC 16:9    
Canopus SD50 NTSC 4:3 Canopus SD50   *1
Canopus SD50 NTSC 16:9   *1
PAL Uncompressed D1 PAL 4:3 非圧縮(YUY2)    
Uncompressed D1 PAL 16:9    
DV PAL 4:3 Canopus DV    
DV PAL 16:9    
Canopus HQ PAL 4:3 Canopus HQ    
Canopus HQ PAL 16:9    
Canopus Lossless PAL 4:3 Canopus Lossless    
Canopus Lossless PAL 16:9     
Canopus SD50 PAL 4:3 Canopus SD50   *1
Canopus SD50 PAL 16:9   *1
*1:CODEC Option 使用時

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 さて、以上の入力フォーマットが整理できれば、早速用途に応じた入力を行ってみたい。
 まず、HVR-Z1J から HDV映像をキャプチャするには、“Generic HDV-Input”を選択するか、「入力設定」のダイアログ」で素材に対応した「入力デバイス」と「使用可能なプリセット」を選ぶ。
 あとは、今まで通りの操作で、キャプチャ作業をしてやれば良い。

入力設定ダイアログ

 次に、SD素材を もう一つの DV端子に繋いだ DHR-1000 から取り込んでみたい。
 使いたいコーデックは canopus DV コーデック であるので、“NHX-E2 DV” を選択し、プリセットは DV NTSC を選ぶ。
 以後は、従来通りだ。

 さて、ややこしいのはここからだ。
 まず結論から言っておくと、EDIUS Pro による 入力ソース選択の切り替えは、ハードウェアとしての「端子の切り替え」ではなく、「ソースフォーマットの選択」を意味するという点だ。
 詳細を見ていく。

 例えば、“Generic OHCI-Input”をソースにし、HVR-Z1J は HDV モードのまま接続、DHR-1000 も繋いだままの場合、EDIUS Pro はどちらのデバイスからの入力を受け付けるだろうか?
 これは、簡単で DHR-1000 を受け付ける。
 なぜなら“Generic OHCI-Input”は HDV を受け付けるプリセットが無いからだ。

 では、HVR-Z1J のモードを DV にして繋いだ場合、EDIUS Pro はどちらを選択するだろうか?
 HVR-Z1J も DHR-1000 も両機とも SD の DVフォーマット な訳だ。
 正解は………実はよく分からない。
 私の所の場合、HVR-Z1J が優先的に認識されている。
 HVR-Z1J を SD モードにして、EDIUS Pro が一度認識してしまうと、“NHX-E2 DV”“Generic OHCI-Input”のいずれでも HVR-Z1J からソースを受け付けるようになってしまう。
 逆に言えば、DHR-1000 は電源を入れて繋いでいても、まったく受け付けられないのだ。
 しかも時々、デッキのコントロール信号は DHR-1000 へ流れるが、映像は来ない……という状態にも陥った。
 
 DV端子差した時に機器をPCが認識する順番が関係するのかとも思ったが、差し直しをしても特に変化はなかった。
 VELXUS 300 のメインボード と VELXUS Bay 経由 で優先される端子があるのか…とも思い、入れ替えてみたが、こちらも変化はなかった。

 つまり、この「入力ソースの選択」は入力端子の選択ではなく、飽くまでも受け入れるフォーマット・映像形式の選択なのである。
 選択肢が「NHX-E2-DV」と「VELXUS Bay-DV」でないのは、この辺が理由なのだろう。
 であるから、2台の DVデッキ を繋いで、必要に応じて切り替えてキャプチャ作業をしよう……としても、上手くいかないのである。

 2台のデッキを繋いで上手く使い分けたい場合は、1台を SD の DV 、もう1台を HDV フォーマット として繋いでやれば、使い分けは可能であるが、やはり色々と触っていると、片側が全く受け入れられない状態になる。

 特に、HVR-Z1J を HDVモードの際に“Generic OHCI-Input”を選択してしまうと、どうやらドツボに嵌るらしい。

 VELXUS のマニュアルには何処にも2台のDV機器を繋いではいけないとは書かれていない。
 私は、この VELXUS 300 を SEREN-IV に組み込む際に、DV端子の設けられ方から、VELXUS Bay を利用すれば DVRexシリーズのように 2台の DV機器かの入力受付が可能になるのだ……と期待していたのだが、実態としては、どうやら ブラケットに 外部から DVケーブルを通して内部に引き込む……というちょっと不細工な方法を回避したかっただけのように思える。
 上手く付き合えば、2系統入力が可能であるが、どうもユーザにも EDIUS Pro にも負担は大きいようだ。
 2台を同時に接続している場合は、その時に使わない方の片方の機器の電源は落としておいた方が賢明だと思われる。

 なお、この点は 「MPEG キャプチャ」を選択しても同じである。

 ドツボに嵌った場合は、EDIUS Pro を再起動させるほか無い。
 実にややこしい仕様であるので、「NHX-E2-DV」と「VELXUS Bay-DV」といった記述にして、それで実際に入力端子を切り替え、その中で受け付けるコーデックを決められる…あるいは、自動的に入力フォーマットを決定するといった仕様の方が使いやすいのではないだろうか?

 それが不可能であるならば、今後の差分マニュアルにでも「HDV/DV機器は一台しか繋げません」と明記するべきだろう。


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